2025浄厳院への道(31) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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石、土、幡(ポリチューブ)~続いて★金属について考えてみたい。
画像★「藤ノ木古墳」https://www.town.ikaruga.nara.jp/0000003045.html
★保存修復科学-貴重な文化財を次代に残す-/奈良文化財研究所
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2010/01/koukokagaku-hozon.html
★金属製品は、脱塩、錆取り、樹脂含浸などを行います。最近、遺物表面を痛めないよう、高吸水性ポリマーを用いた化学的な錆取りの方法が開発されました。また、木製品や漆製品などの有機質遺物は、ポリエチレングリコール(PEG)含浸法、真空凍結乾燥法、高級アルコール法などの方法で保存処理を行っています。
★遺物を後世に残す/東北大学埋蔵文化財調査室
https://web.tohoku.ac.jp/maibun/14info/08.pdf
鉄や銅で作られた★金属製品は、土の中に埋まっている間はジワジワとさびが進みますが発掘されて空気に触れるとさびがいっきに進み、崩壊する場合もあります。金属がさびる原因はいろいろありますが、主に酸素・水分・塩分の存在があげられます。金属製品とこれらさびの原因とを引き離すことが、金属製品の保存処理の主な目的です。ただし、出土金属製品の多くは、出土時にさびで覆われていて、その正体がわからないこともあるので、まずは、表面のさびを取り除いていきます。その後、処理液に漬けて内部に存在する塩分をしみ出させたり(鉄製品)、塩分を安定化させる処理剤をしみ込ませたり(銅製品)して、さびの原因である塩分対策をします。次に、金属製品の水分を完全にとばした後、金属製品に合成樹脂をしみ込ませて、金属製品の強化と、さびの原因である酸素と水分との遮断をはかります。金属製品に保存処理を施しても、完全に酸素・水分・塩分を遮断できるわけではありません。酸素や水分の多い場所で保管すると、またさびが進行する可能性があります。金属製品の場合は、特に、保存処理後の保管場所にも注意が必要となります。