・・・6月「茨木アート」に来てくださった方に、「サビ缶」を記念にお持ち帰りいただきました。うれしいことに、その缶をモチーフにして素敵な写真を撮影し送ってくださいました。ありがとう。
・・・さて、月に蝶は似合うと思うのですが、調べてみまちょう(蝶)。
《参考》「チョウとガはどう違うのか」/鳴門教育大学大学院 自然系コース(理科)より
http://www.naruto-u.ac.jp/course/sci/koshio/moth.htm
【小汐千春】専門:昆虫,特に昼行性蛾類の生活史・行動・生態の研究
http://www.naruto-u.ac.jp/course/sci/koshio/koshio.htm
※活動性/とまり方/触角の形態/色彩/胴体
●チョウ:昼行性/翅を閉じてたてる/棍棒状/鮮やかで美しい/細い
●ガ:夜行性/翅を開いて伏せる/羽毛状/地味できたない/太い
しかし、このような区別点にはいずれも例外があります。例えば、昼行性のガも多いし、★夜行性のチョウもいます。棍棒状の触角を持つガや翅をたててとまるガもいますし、アゲハチョウなどはしばしば翅を開いてとまります。美しくないチョウもいれば、美しいガもいますし、胴体の太いチョウも、胴体のほっそりしたガもいます。そもそも、チョウとガを区別しない言語も多いのです。
夜行性のチョウである★シャクガモドキという種類は、ずっとガだといわれてきました。しかし、卵、幼虫、蛹、成虫の外部形態が詳しく調べられた結果、このなかまはセセリチョウ上科とアゲハチョウ上科によく似ていることがわかり、チョウのなかまに加えられるようになったのです。私は実際にパナマでこのチョウを見る機会に恵まれましたが、どうみても外見的にはガで、他の多くの昆虫の研究者たちも、私がチョウだといってもなかなか信じてくれなかったほどです。他方、昼行性のガには、「チョウのように」綺麗なものも多いのです。私が長年調べてきたウスバツバメガが飛び回っているのを見て、「綺麗なチョウですね」と言う人が多いし、私自身、初めて中南米の昼行性のガであるカストニアを森の中でみつけたときには、捕まえてみるまではチョウの一種だと思ったほどです。私は、自分の研究室の机の上に、マダガスカル産の美しい昼行性のガであるニシキツバメガの標本を置いていて、部屋に入ってきた学生たちが、「え?これがガ?」と言って驚くのを楽しんでいます。「チョウは綺麗だが、ガは汚い」という固定観念を崩すのに、この標本はおおいに役だってくれているのです。
・・・夜行性の蝶もいるということで喜んだのですが、
《Macrosoma semiermis》シャクガモドキ
アゲハチョウ上科には、アゲハチョウ科、シロチョウ科、シジミチョウ科、タテハチョウ科、テングチョウ亜科、マダラチョウ亜科、ジャノメチョウ亜科、モルフォチョウ亜科が含まれます。セセリチョウ上科には、セセリチョウ科があります。シャクガモドキ上科には、シャクガモドキ科がありますが、★すべて中南米産で日本にはいません。
昼間に見かけるチョウの方が私たちには身近な存在かもしれませんが、実は鱗翅目(りんしもく)の中でも日本にいるガは約5000種、チョウは約250種と圧倒的にガが多いのです。というのも、日本では分類上、アゲハチョウ上科・セセリチョウ上科、シャクガモドキ上科の3科を「チョウ」とし、それ以外は全て「ガ」なのだそうです。でもこれは日本での話。ガもチョウも結局のところ同じ仲間であって行動や見た目だけで区別するのは無理なのです。鱗翅目に夜行性で地味なものが多いのは、鳥などの天敵から身を隠すために進化した当然の結果です。
・・・やっぱり見た目は、地味ですね。
《参考》「夜の蝶」
1957年(昭和32年)7月28日に公開された日本映画。銀座の酒場に生きる女たちの執念あふれる世俗的な作品。この映画化の元は「中央公論」の★川口松太郎の小説である。「夜の蝶」という表現は一般に水商売を営む女性を指すのに用いられる。
《この恋なくしたら》唄:青江三奈/1967
作詞: 川内康範/作曲: 吉田正/編曲: 寺岡真三
灯りがほしい 暗い夜 ひとり ひっそりキャンドル ともす
しあわせうすい 夜の蝶 ようやく 探した恋だから
この恋 なくしてしまったら あたしはとっても 生きてはゆけない
《花と蝶》唄:森進一/作詞:川内康範/作曲:彩木雅夫
花が女か 男が蝶か 蝶のくちづけ うけながら 花が散るとき 蝶が死ぬ そんな恋する 女になりたい 花が咲くとき 蝶が飛ぶ 蝶が死ぬとき 花が散る 春を競って あでやかに どちらも どちらも 命を賭ける 花のいのちは 短いけれど・・・
・・・多くの作家が蝶を描いていますが、「夜」や「月」との組み合わせはなさそうです。
・・・作品的には、気にせず「月と蝶」を組み合わせるしかなさそうです。