25時(1967・仏、伊、ユーゴ) | まなぶんの戦争映画辞典

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これまでに見た戦争映画について、戦車などの軍用車輌、ヒロインの写真で紹介していきます。また、ナチス役などの個性的な俳優についても紹介します。BD、DVD、VHSで保有している全ての戦争映画を掲載するのが目標。コメントお待ちしています!

25時(La vingt-cinquième heure)

 

監督 アンリ・ヴェルヌイユ
出演 アンソニー・クイン、ヴィルナ・リージ、サー・マイケル・レッドグレーヴ、グレゴワール・アスラン、フランソワーズ・ロゼー、マルセル・ダリオ、ジャン・ドザイー

ルーマニアの田舎の村フォンタナに住むヨハン・モーリッツ(クイン)は、美人の妻のスザンナ(リージ)に2人目の息子が生まれ、小さな農場で幸福に暮していた。ところが、1938年、ドイツがチェコスロバキアを併合し、戦争の暗雲がルーマニアにも及んできた。そうした中、スザンナを自分のものにしようとたくらむ憲兵隊長ドブレスコ(アスラン)はヨハンをユダヤ人と偽って、運河建設の強制労働に送り込む。やがてドイツ軍がルーマニアに進駐すると、ドブレスコはスザンナの前に現われ、ユダヤ人の土地は没収されるからと説得し、ヨハンとの離婚届に署名させてしまうのだが・・・・・

戦車ですが、終盤の米軍司令部のシーンにM24チャーフィーが登場(右)。終戦後のシーンなので、いるだけで動きません。奥のトラックは戦後型ですね。
M8グレイハウンド装甲車も出ますが、司令部の前にいるだけです。第24歩兵師団ですね。
GMCトラックが多数登場します。このシーンだけで6両はいますね。他にジープやダッジの車輛もたくさん出ますが切りがないので省略。
ソ連軍がルーマニアに進駐してくるシーンではT34/85が多数登場。5両いますね。
GMCトラックはソ連軍の車輛としても登場。簡易キャビンの別タイプです。
ドイツ軍車輛は定番のキューベルワーゲンが2両。左はオペルブリッツに似てるイタリア製のOMタウルスです。
フォルクスワーゲンのオープンカーが出るのは珍しいかな。子供の頃は日本でもよく見かけましたが、さすがに最近は見ませんね。
OMタウルスをアップで。好きな車輛なのですみません。プラモ出ないかなぁ。
ルーマニアのシーンでは、チェコ製のプラガRVトラックが登場。丸っこいフロントグリルが可愛いので好きです。
最後のニュルンベルグ裁判で弁護士を演じたマイケル・レッドグレーヴ。泣けるシーンです。彼は「サー」の称号を持つ大名優ですね。娘のヴァネッサも名女優ですね。戦争映画では「空軍大戦略」「テレマークの要塞」などに出演。
ジャーナリスト役を演じたポール・マクスウェル。そう、「遠すぎた橋」のマクスウェル・テイラー少将様であります。「パットン将軍・最後の日々」「インディー・ジョーンズ・最後の聖戦」にも出てました。
米軍収容所長グリーンフィールド大佐役はロバート・ビーティー(右)。「荒鷲の要塞」のカーナビー将軍役が私の中では有名。戦後すぐあたりの戦争映画に多く出演しています。
主演のヨハン(クイン)。ルーマニア人ですが、ユダヤ人にされ、ハンガリー人にされ、最後はナチスの優性人種に祭り上げられちゃいます。クインについては説明不要ですね。
ヨハンの奥様スザンナを演じたヴィルナ・リージ。ラテン系の大美人ですね。「サンタ・ビットリアの秘密」でもクインと共演しています。
ナチス役ではSS将校のミューラーを演じたマリウス・ゴーリング。ヨハンを優性民族の出身に仕立て上げます。「特殊工作員オデット」でもゲシュタポ役をやってました。
ラストシーンは涙・涙です。笑えと言われても上手く笑えないクインの演技は素晴らしいです。
 
(寸評)
ルーマニアの小説家、ゲオルギュのべストセラー小説を「ダンケルク」のアンリ・ヴェルヌイユが監督したヒューマン・コメディ作品です。コメディと言っても笑いの部分は少なく、皮肉たっぷりの作品となっています。DVDは「復刻シネマライブラリー」から出ていてちょっと入手困難な感じですが、傑作なので多くの方に見ていただきたいです。軍用車両もたくさん出るのでオススメ。
(評価)☆☆☆☆★(5点満点)  *DVD
(双葉)☆☆☆☆(4点満点) ※ドイツ国民のアイドルに仕立てられてしまうあたりは圧巻→同感です。双葉さん満点、よくわかってるね。似合わないクインのドイツ兵姿は「ナバロンの要塞」へのオマージュか?