The Fighting Falcon
熱狂の岩国基地より、“PACIFIC AIRFORCES DEMONSTRATION TEAM”のF-16を。
まずは5月4日昼前に行われた、一発目のプラクティスより。
雲が多めだった一発目は、水平系の演技でフライトした。
離陸してすぐに、いきなり右へバックリと捻る。
その瞬間主翼から、どっとベイパーを吐き出す。
水平系は、とにかく右へ左へと何度も捻る。
そしてベイパーのオンパレード。
またシャッターを押す手は、離れる事なく。
一発目は複座型のF-16Dで、プラクティスは実施された。
ブルーインパルスのプラクティスが終わると、間もなくして2発目が離陸した。
2発目は雲が高くなった事から、垂直系で実施された。
離陸はもちろん、ハイレートクライム。
これもまた、主翼からベイパーを出して大空へ垂直に上昇する。
右へ左へと捻る水平系に比べ、とにかく垂直系はハイレートクライムで。
上昇しながら、ベイパーを吐き出す姿は何とも言えない興奮に包まれる。
午後の垂直系では、単座型のF-16Cがその演技を披露した。
結局この日は、水平系と垂直系、2種類の型がフライトするなど、
本番より多くF-16ファイティングファルコンを、楽しむ事が出来た。
そして5月5日、本番の日。
晴天に恵まれたこの日は、見事な垂直系でその演技は披露された。
ベイパーは出たものの、前日に比べるとその激しさは薄かった。
しかし、ド迫力の垂直系で27万の観衆を沸かせたのは言うまでもなく。
青く染まった大空へ、垂直に急上昇する姿は圧巻だった。
轟音で、何度も何度も空気が割れ、地響きのように観衆は揺れた。
“PACIFIC AIRFORCES DEMONSTRATION TEAM”
その演技は、本気で魅せようとする、プロの神業としか言いようが無い。
このF-16のアクロは、今週末に静岡県藤枝市にある、航空自衛隊静浜基地でも実施される。
岩国基地での感動は、静岡で再び再燃する事になる。