きみの夢を



ふと、自分の顔が映し出された鏡を

覗き込んでみる



老けたよな…(笑)

普段、頭にある自分の顔のイメージとは



少し違う…

いや、少しよりもっと違うな(笑)





会社に上司からしょっちゅう怒られている

営業の女の子がいる



彼女の怒られている姿を目にすると

僕もしょっちゅう怒られていた事を

思い出す



思えば、これくらいの娘がいても

おかしくない年齢なんだよな





数年前に研修で話しをした

彼女は彼女の御両親が高齢になってからの

子どもで、お父さんは他界したと聞いた



御両親が高齢、お父さんは他界

僕の生い立ちと似ているなと思った事を

憶えている




建築の会社は営業さんが契約した物件を

工事担当者に引継ぎをする仕事がある



先日、彼女が契約した物件の引継ぎの日

その日も彼女はまた上司に怒られていた



そのあとに始めた引継ぎの時間、僕は

物件の内容の話ではなく、世間話をした





君と同じで、しょっちゅう怒られてた事

この歳になっても今だに怒られる事(笑)



会社の残業時間の制限は厳しいのに

仕事量は膨大で、その量を減らす為の

努力をしていない会社と上司の悪口(笑)




話の流れから彼女には五年間想っている

やりたい事があると言った



やりたい事があると口にした時の

彼女の嬉しそうな顔が印象的だった





最後に僕は順番の話をした



会社や上司から与えられた仕事を

やらされている物とどこかで感じていて



怒られないように頑張れば頑張るほど

つらい現実が現れて、そのつらさを

他の人や環境のせいにしたくなってしまう



その頑張る理由を

君の五年間想ってるやりたい事をやる為に

いまの仕事を頑張る理由に変えてと話した




僕は仕事がつらかった、楽になりたかった

他の人や環境や生い立ちのせいにしてた



僕が楽になりたかったから

切れ気味に受け身の仕事のやり方を変えた


ほかの誰でもなく僕が楽になりたかった

僕がそうなりたかったから



僕も、そうだったから




つらい状況は必ず変えられる

夢という光を信じ続ければ





天国の彼女のお父さん

あなたの大らかで気持ちの優しい

娘さんは怒られながら、𠮟られしながら

間違いなく成長しています、大丈夫ですよ


そこから見守っててあげて下さいね





つぎは笑顔で想い続けてる

きみの夢を教えてな


まなぶ