ここ最近、僕はよく

今後の自分の生き方について考えている



こうして行きたいというものに関しては

明確なものと、そうでないものがあって



特に現在の仕事に関しては考えが停滞中





コロナでの非常事態宣言解除後

あっという間に忙しさが舞い戻ってきた



昨年からの人員不足は解消されないまま

こなしきれない仕事の量は膨らんでいて



入れ替わったトップは、

そんな現状には全く関心は無く

そのまた上から、お𠮟りがないことに

全精力を注いでいる




唯一の救いは同僚たちの存在

特に僕のデスクの斜め前に座る

佐野元春似で湘南の支店から移って来た

変わり者の彼には気持ちが救われている



変わり者の僕が変わり者とだと思うから

間違いなく彼は変わり者だ(笑)




年齢が近く同じ世代の懐かしい話しや

似たような感覚で上司や仕事の愚痴を

こぼし合っている




住んでいる所も比較的に近くて

もう少しコロナが落ち着いたら近所の

赤ちょうちんの焼き鳥屋で飲もう

なんて話をしている




彼がいた湘南の支店で思い出す子がいて

僕が今の支店に工事監督として移った時に

入社3年目で営業をしていた女の子



仕事は出来る子で、明るくて飲むのが大好き

この子も変わり者で当時、好きな男性がいて

恋はしてるけど彼氏はいなくて



彼氏が欲しいと、よく言っていた(笑)




彼女が湘南の支店に移ってからも

今の支店近くに彼女は住んでいたから

駅でよくすれ違った



こちらの支店の飲み会があると

遠慮なく参加して来て

一緒によく飲んだ(笑)




仕事にも一生懸命な彼女は

好きになった男性にも一生懸命で

ある時に好きなった男性が出来て

一生懸命その男性を追いかけ回している

という話を耳にした



一生懸命すぎる彼女は、いつからか周りから

ストーカーと言われるようになって行った





ある飲み会で僕の近くに座った彼女は

恋愛が上手く行かずに落ち込んでた




恋愛ベタの僕には彼女に

恋愛をアドバイスをする術はなく



自分が自分のことを恋愛が上手く行かない

人間だって思っているから


そんな現実になってるんだって伝えた




泣きそう…、と彼女は、つぶやいた




その後、彼女は会社を辞めて

海外旅行に出たと人伝に聞いた




駅ですれ違うことも無くなり

時間と共に彼女の記憶も薄れかけて行った




そんな、ある時の支店の歓迎会に

彼女は現れた




歓迎会が終了すると彼女は僕の近くに来た

彼女は結婚していた



相手は湘南の支店で一生懸命追い回してた

佐野元春似の彼で、今回の歓迎会の主役





再会した彼女の髪は金髪になっていて

その髪の色の輝に負けないくらいの笑顔で



ストーカーと言われた女は

幸せをつかんだよ、と


嬉しそうに僕に告げた





時間が経ってしまったけど

少し落ち着いたら僕のデスクの斜め前に座る

佐野元春似の変わり者と一緒に



近所の赤ちょうちんの焼き鳥屋で

お祝いをしよう




一生懸命が彼に伝わって良かったね

おめでとう、お幸せに




まなぶ