雨上がりの夜。
大きな国道沿いの歩道を歩いていると、
植え込みに大きなカエルを発見した。
別に回りに池や川などがあるわけではない。
いったいどこからやってきたのか。
誤って国道の方に跳ねていったら、
平面ガエルのピョン吉だ。
しかし、帰る場所がわからなければ、
誘導してやることもできない。
……カエルだけに。
その後のことはわからないが、
あいつは無事だろうか。
僕が子どもの頃、
「東京砂漠」という曲が流行ったが、
それは人間にとってよりも、
むしろカエルにとっての方が切実だろう。