明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、正月は大阪に帰省しました。
家族みんな元気だったが、
親父はヘルペス(帯状疱疹)にかかって、
仕事もしばらく休んでいるようだった。
風呂上がりには、
オカンが脇腹から背中にかけて
患部に薬を塗ってあげていた。
そこで僕はまたしても、
目を覆いたくなる現実を
目の当たりにすることになる。
「薬、ここにも塗ってくれ」
親父はそう言うと、
誰にも求められていないイチモツを
おもむろに披露し始めた。
僕が思わず、
「悲惨な実家やな……」
とつぶやくと、親父は、
「ワシはこっちの息子の方が大事やから」
と言いながら、
さらけ出されたイチモツを
自分でなでていた。
そんな悪夢のような帰省初日を乗り越え、
数日後に友人と電話で会う約束をした。
その友人は昨年末に父親を亡くしており、
落ち込んでいるんじゃないかと
少し気になっていた。
だが電話の向こうの彼は
いたって元気そうだ。
きっと気丈にふるまっているのだろう。
するとわざわざ向こうから、
亡くなった父親の話題にふれた。
「あ、そう言えばウチの親父の
最後の言葉教えたろっか?」
人に言いたくなるほど
感動的な言葉を残していったのだろうか?
「え、何て言ってたん?」
「あの……杉原だけは……!!って言ってたわ」
「いやオレ何もしてないよ!!
てか自分の父親の死もネタにするか!(笑)」
「まあ、使えるものは何でも使わんとな……」
僕が彼に心からの敬意を
表したことは言うまでもない。
おそらく東京では、
僕の親父も、僕の友人も、
確実に「アウト」である(笑)