類意識 | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
動物は、
「それぞれの個体が持つ意識」だけでなく、
「その種によって共有された意識」、
言わば「類意識」のようなものも
同時に持っているような気がする。

たとえば、
なぜか犬に好かれない人が、
実は昔ある犬に
イジワルしたことがあったとか。

逆に、
なんとなくカラスに親近感があって、
毎日挨拶していると、
どこの公園に行っても
別のカラスが親しげに近づいてきたり。

つまり、
ある個体の経験あるいは感情が、
その種全体の経験や感情として
共有されているような気がするのである。

僕の場合は家のクモと仲良しで、
同居人として大切にしていた。

以前にも書いたことがあるが、
夢の中に出てきて、
ご丁寧に結婚報告まで
してくれたクモである。

そうすると場所に関わらず、
別のクモも親しげにやってくる。

もちろん人間にも
こういう能力があるに違いない。

なんだかあの人には近づきたくないとか、
逆に不思議と惹かれるものがあるとか。

しかもそれが
前世の行いにまで
さかのぼってしまうとしたら、
これはもうどうしようもない。

不思議な運命とかご縁とかは、
案外こういう
「類意識」みたいなものによって
演出されているのかもしれない。