「天才・前田引退」という
ショッキングなニュースが流れた。
前田智が引退表明 広島一筋24年、現役生活にピリオド
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130927-00000097-spnannex-base
4月23日のヤクルト戦(神宮)で
左手首にデッドボールを受けた際、
鬼の形相で声を荒げ、
投手に向かっていったのは記憶に新しい。
おそらくこのデッドボールを受けたとき、
瞬間的に「引退」を予期したのだろう。
結果は「左尺骨骨折」。
誰もが帰ってきてくれることを待ち望んでいたが、
残念というほかない。
前田には常に「天才」という言葉がついてまわる。
あのイチローが憧れ続けた選手である。
前田と初対面を果たしたときの写真には、
照れながら子どものように無邪気な笑顔を見せる
イチローの姿が写っている。
ウィキペディアから
いくつかエピソードをひろってみよう。
落合博満・長嶋茂雄・星野仙一らが
声を揃えて「天才」と評価する前田智徳。
落合は現役時代、
「天才は俺じゃない。前田だよ」と語り、
福留孝介・森野将彦ら左打者に対して
前田の打撃を引き合いにし、
「真似していいのは前田だけだ。前田だけを見習え」
と語っていたという。
高校3年生の甲子園初戦、
日大三島戦で1回表にタイムリーヒットを放ったが、
攻撃が終わっても「だめです。俺はもうだめです」と
頭を抱え込んで泣き崩れ、守備につこうとしなかった、
というほどの完璧主義者。
アキレス腱断裂という大けがをしてからは、
満足にプレーする事ができなくなったのが
余りに不本意だったのか、
「俺の野球人生は終わった」
「前田智徳という打者はもう死にました」
「プレーしているのは僕じゃなく、僕の弟です」
「あれは高校生が打っていたんです」
などといった発言を繰り返した。
通算2186試合に出場し、
2119安打、295本塁打、
1112打点を記録。
サムライと呼ばれたこの天才打者の存在は、
広島カープファンだけでなく
日本野球界全体の誇りであった。
前田選手、おつかれさまでした。
魂を揺さぶられる数少ない選手のひとりでした。