あんたの淹れるお茶はおいしいねー | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
僕の友人に、ものすごくお茶に詳しい女性がいる。

その人はべつにお茶を習っているわけではなく、
そういう仕事をしているわけでもない。

僕は不思議に思って、
なぜそんなにお茶について
詳しくなったのか聞いてみた。

彼女の答えはこうだった。

あるとき、おばあちゃんにお茶を淹れてあげた。
するとおばあちゃんに、

「あんたの淹れるお茶はおいしいねー」

と言われた。

それから、おいしいお茶の淹れ方を
研究するようになった、という。


ありがちな話と言えばそうなのだが、
僕はちょっと感動してしまった。

おばあちゃんの言葉を聞いたときの
彼女のこころの動きを想像するだけで、
なんだかこっちまでうれしくなってくる。

この話を思い出すたびに、
僕はふと考えてしまうのである。

「教育」ってなんなんだろう? と。