昨日の帰り道
私の携帯ストラップが知らぬ間に切れたらしく駅の階段を跳ねるようにパールが飛び散った
なぜかパールはスローモーションに見えて
鍵盤から奏でられた音のように美しく
暫くの間
そんな綺麗な和音を見ていたんだ
プロミスリングではないから切れたからといって願い事が叶うわけでもない
なんとなく疲れている壊れかけの自分と重なってしまう・・・・
最近、こき使われているだけのような毎日に嫌気がさしているんだ。
そんなことを思いながら
地元の駅に着いた
できる限りバスがある時間までに帰るようにしてはいるが
たまには仕方ない。
今日は遅くまで頑張ったし、靴ずれが痛いし・・・
そんな言い訳を自分にしながらタクシーに乗り込んで
自宅最寄のマクドナルドまでと伝えると
「お客さん、良く乗ってくださってますよね?!
もし良かったら飴をどーぞ。
2つ種類ありますから、両方ともいいですよ。
ごみはこちらへ・・・」
と早口で運転手さんがおっしゃって
予め用意されていた沢山の
黄色いハチミツレモンのキャンデーと白いミルクキャンディーが
運転席と助手席の間に置かれた箱から溢れているのを見た。
その時、キャンディータクシーだと気づいた。
前にも3回くらい乗ったことがある。
もしかしてリアルに飴を食べたのは私だけだったから覚えてくれているのかな・・・
と思いつつ、一粒口の中へ。
甘酸っぱいレモンの味が口いっぱいに広がった。
1メーターで着く距離だから、飴はなかなか溶けない。
運転手さんが
「お客さん、声は変わりませんが、やつれましたね・・・。」と
そしてなぜかマクドナルドの手前の道を曲がって
私の家の前でちゃんと降ろしてくれた。
しかも、料金までおまけ。
降りるとき、はじめて運転手さんの顔をちゃんと見た。
優しい笑顔
疲れた~とか、こき使われてるなんて思ってしまっていた自分が恥ずかしくなる。
接客のプロの極意学んだ夜。
自分の部屋についた時、ようやく飴が無くなったことに気がついた。
明日から、また頑張れそうな気がした。