《12月6日ママお茶会レポ》~ゲスト*YUMIさん/柘植有美 (産後ヨガインストラクター) | 学び舎mom

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愛知県での生活・育児を満喫しながらの女性の再チャレンジ 支援、や雇用創出を目的とした活動を行うインキュベーションスペース「学び舎mom」と、地域に暮らす人々が主体的に地域の課題解決に取り組める 基盤創りを行う「ママスタート・クラブ」の活動を担って参ります

学び舎 mom お茶会
2013年12月6日(金)14:00~
ゲスト YUMIさん/柘植有美 (産後ヨガインストラクター/株式会社リコシェ代表取締役)



―はじめに…
 妊娠中に、不安を感じて勤めていた会社を辞め、主婦になりました。そのときはライフスタイルのモデルとなる人が身近にいませんでした。現在の活動を始めて7~8年、私なりに悩み選択してきたライフスタイルが、これから仕事などどうしていきたいかと悩む女性たちのヒントになれたらと思います。今日は、タブーなしでどんどん聞いてください!

―自分自身のこと、働き方について
 1977年生まれ、現在36歳です。小学生の息子がいます。短大卒業後、携帯電話の会社に就職。受付や、代理店営業を担当しました。ちょうど携帯電話の普及期で、会社の業績も、自分の給与も右肩上がりというとき。会社の業績が伸びていく中、なんだか自分も偉くなったような、会社に守られているような気分でした。ようは調子に乗っていた頃ですね(笑)。
営業は、昼間からでも接待でビールを飲むような、激しい体育会系の世界。そんな中結婚し、すぐに妊娠したのですが、つわりで思うように体が動かなかったんです。休めないプレッシャーもあるし、接待にはついていけません。今まで先輩妊婦さんも思うように働けていない状況を見ていましたので、私も続けていけない、と感じました。妊娠で、楽しかった会社にいづらくなり退職しました。
 
その後の主婦生活では、家事をしても1円にもならないことに愕然としました。外食と接待の日々だったので、節約料理なんていうのもわからず、とにかくお金を使わないように?と家にいるときエアコンを止めて過ごしてみたりしました(苦笑)。イライラして夫に当たり散らすことも多く、プチ鬱気味でした。そして息子を出産し、産後はさらに心身共に調子が悪くなりました。一般的には赤ちゃんを育てている幸せなママだったのかもしれませんが、私は自分の居場所をなくしたような気持ちになっていました。

―産後の不調…
 皆さん、産後鬱はありましたか?(…複数の人が精神的に不調だったことを話す。)
産後は、自分の嫌なところがどんどん出てきました。「私は嫌な人間になってしまったんだ、夫にも当たってしまう…子育てしたらダメなんだ」と、典型的な鬱状態。家事もできず、夜中起きられずこどもにミルクをあげることもできない状態でした。そんなとき、ヨガがいいらしい、と耳にして。すがるような気持ちでヨガを始めて体調がよくなることを感じました。身体が元気になってくると、不思議と心も元気になってくるんですよね。前職を辞めていろいろと自信を無くしていた私でしたが、ヨガを続けて心身共に回復してくるとまた社会復帰したいなぁという気持ちになってきて。そこでヨガインストラクターの養成講座へ通い始めたんです。学校にも人にも機会にも恵まれ、無事修了することができました。

―フリーランスヨガインストラクターをスタート
 現在でも、増えたといってもママのための何かする場所はまだまだ少ないのではないでしょうか?ママがヨガをするとき、隣にはこどもがいてあたりまえだと思います。ですがそういった場所ってたくさんは無くて、「じゃあそういう機会を作ろう!」と、それが産後ヨガ、ママ&ベビーヨガのレッスンを始めたきっかけです。

当時は、ヨガ業界の人から「そんなのヨガじゃない」など、いろいろ言われました。でも、ママたちから求められたのが原動力になっています。求められることと、自分ができることがマッチしていたのが何よりも嬉しくて、とにかくレッスンを続けました。そしてこどもが1歳の頃には、毎日複数のレッスンを担当するようになっていました。

 そして次の壁は身近な人たちでした(苦笑)幼い子供を保育園に預けていくことを「かわいそう」とよく言われました。私はいわゆる「育休明けの会社復帰」という形ではなくて、新たに仕事を始めているということも、「働かなくちゃいけないの?経済的な問題?」と勘繰られたり・・・。「子供がかわいそう」「母親としてどうなんだ」と人から言われ続けたので、自分の選択はまちがったのでは?と気まずい気持ちになったこともあります。家庭と仕事の両立については自分なりに強いポリシーを持って始めた仕事でしたが、理解を得るというのは難しいですね。
 
だからこそ、私はこどもを迎えにいくとき、「ごめんね」と言いません。預けて仕事に行くことを、母親が謝らなくてはいけないことだとこどもに思ってほしくないので。だって、本当に謝るようなことなんて何もないですもん(笑)!クタクタでも、嫌なことがあっても、満面の笑顔で「ありがとう!」と。
息子は1歳から保育園に通っていますが、私の仕事に対してネガティブな思いは無いようです。ただ、朝のお別れは離れがたくて「ママ、いかないでーー!」じゃなくて「ママ、愛してるー!」と泣き叫んでいることもありましたけどね。

―会社設立へ
 フリーランスでの活動が5年、その働き方はとてもよかったです。時間を自分で考えることができるので、他の人に迷惑をかけません。手を広げすぎなければ休みもつくれるし、収支も目に見えます。
 そこから、産後ヨガというものをもっと社会的に認められるものにしたいという気持ちもあり、会社を設立しました。ですがなぜかヨガインストラクターはいい人と思われがちです。利益なんていりませんというスタンスのような。名古屋のヨガインストラクターの特性でしょうか、会社設立時は「儲けなんて!」「利益なんて!」とバッシングもありました。「ボランティア」「チャリティ」というのは聞こえこそいいですが、それを継続していくには根気も人も、そして見えない部分でお金も必要。だからこそ会社組織という形にしたかったんです。
 そもそも私はワンコインレッスンに疑問があります。先生たちはスキルを得るためにそれ相応のお金を使っている。そのスキルに500円!?と、おかしく感じます。いくら消費者に喜ばれるからといって、自分のレッスンの価値を下げてはいけないのではないでしょうか。
 ここ数年、名古屋市外では、ヨガのレッスン料は1000円以上では厳しいのが現実です。地域性もあります。名古屋も価格合戦になっています…。
ですがインストラクターだって一人の人間です。優秀な人材が継続してその活動を続けていくには、「気持ち」だけでは成長が望めませんよいレッスンを提供し、社会に還元していくためには適正な価格設定、すなわち見合った報酬が必要だと思っています。

 会社は3年目になりました。WEB制作をメインとした会社です。同じくワーキングマザーである双子の姉とやっています。姉はもともとWEB制作の仕事をしていました。子育て中のママが気負いなく働けて、ママが働くということに対して嫌味を言われない(笑)のない会社を作りたいという気持ちと、お互いの不足している部分や補いたい部分が合致し、一緒に会社をおこしました。
現在スタッフは4人。定時には皆帰るので、5時半になると会社は空っぽです。土日祝はお休み。残業などは許しません(笑)。まさに望んだ働き方です。WEB制作、布ナプキンの販売、ヨガインストラクター養成講座を主として運営しています。

―好きなもの、日々のこと
 レジュメに、趣味や好きなものなど記載しました。(趣味:音楽鑑賞、DVD鑑賞、お酒など。好きなもの:夫と息子etc.)全く普通の人間であることをお伝えしたくて!
家ではこども中心の生活です。NHKの2chがずっとついているような。夫と息子が大好きです!主婦力は弱いです(笑)。料理は、ショクブンさんのサービスを利用していますが働くママにはとてもいいと思います!ただ私の場合、届いた材料でいかにメニューと違う料理を作るか、日々考えるのを楽しんでますが (笑)。
「悩みがなさそうだね」「毎日楽しそう」と言われますが、人間なので悩むこともあります。でもそう言われたら勝ちだと思っていますし常にそうありたいと思っています。

―自分を楽しむコツ7か条!!
レジュメに、『仕事と家庭と、そして女性としての自分を楽しむコツ7か条』を載せました。

1.毎日の不満よりも、将来の不安!「来世」ではなく「明日」生まれ変わる。
…例えばこの仕事を始める前、始めても儲けが少ないかも、うまくいかないかも、などと考えたことも。前職に戻るという選択肢も考えましたが子育てもあるので難しいと感じたり。毎日ああでもないこうでもないと悩んでいましたが、毎日不満を言いながら生活するより、新しい将来に対して不安だと思いながらも進むのほうがいいと私は思うんです。来世への生まれ変わりは信じません。だからこそ今、楽しまなければ!
そして人生は何度でもハイライトを迎えられます。明日になれば違う自分、毎日リセットです。

2.他人と自分を比べない。競争は自分自身だけにする。
…他人と比べない。ヨガの教えのひとつです。比べないと生きやすいです。他人に関心を持ちすぎないこと。嫉妬や妬みという気持ちに執着しないこと。もし競争するならば、昨日、もしくは1年前の自分とするとよいと思います。

3.「愛してるよ!」「ありがとう!」の子育て。
…こども、夫にはいつも「愛してる」と伝えています。「好き」よりももっと「愛してる」…いちばんしっくりくる言葉です。たくさんの言葉よりも「愛してる」という一言が、すべて補ってくれる気がします。
とはいえ、私も母親として言ってはいけない言葉を言ってしまうこともあります。産みたくて産んだわけじゃない、出ていきなさい、嫌い、もううちの子じゃなくていい、など…。
そんな時は後悔し、反省して、ごめんなさいと謝るわけですが、子供の方が「愛してるよ」と許してくれます。この言葉に何度救われたことか・・・。
そして、疲れてくるとついつい忘れてしまうる言葉が「ありがとう」。言う人も言われた人も幸せにしてくれる言葉ですよね。家庭内で思いやりを忘れないように、頭の中で呪文のように繰り返すようにしていします。

4.身体に自信がつくと、心も自信を取り戻す!身体はメンテナンスをしておく。
…身体は整えておくとよいと思います。健康状態、プロポーション、脂肪のお肉、おなか…コンプレックスを整えると、心に自信がつきます。ぜひ、身体のメンテナンスをしてください。

5.忙しくても、心は常に遊ばせておく。
…忙しくて身体は自由でなくても、心は常に自由に。心が自由な人が本当の「自由人」だと思います。そして常に楽しい気持ちでいられるように、仕事や家事が忙しくても心はちょっとだけ遠くまで遊ばせておくとよいと思います。

6.人の基盤はいつでも「家庭」。家庭>仕事を絶対に守る。
…家庭がいちばん大切です。家庭内の人間関係、ざわつきはすぐに表れます。仕事より家庭。でも仕事に入ると、家庭をおろそかに方がラクだと感じるときがあります。実際、私一人ですべてを完ぺきにすることはできません。家庭と仕事をうまく両立させるコツは、夫を見方につけることだと思います(笑)。決して策略というわけではありませんが、自然と応援してくれるように夫との関係についてはいつも気を配っておきます。社内営業は仕事を円滑にしてくれるといいますが、家庭営業は、いろいろなことをやりやすくしてくれると思います。

7.「プラスオーラ」自家発電機になる。プラスしか寄せつけない、プラスのことを口に出す習慣を身につける。
…私はスピリチュアルなことは大嫌いです。でも、マイナスのことを考えていると、マイナスばかり寄ってくると思います。これはもう、スピリチュアルなど越えた話です。実験してみたことがあるんです(笑)。イライラしてる日とか、気分のよくないことを考えた日って、不思議と嫌な事が立て続けに起きませんか?なので反対に、嫌なことを言われたら、「この人私のことすごく思ってくれてる!」。こどもにイラッとしたら「がんばってるねー!こんなイタズラできるんだ」などなど楽しくハッピーに切り替えました。寝る前にはプラスの言葉をたくさん唱えました。
そうしていると、仕事も出会いもいいことがたくさん入ってくるんです。必要なことばかり。それが当たり前になってきます。1円のお金もかかりません。ぜひやってみてください!そうするとまず、一番身近な家族にいい変化がでてきますよ。

ヨガの言葉でチャクラというのがあります。人が本来もっている力の根源です。そのチャクラ、力の入り口が閉じてしまっている人が多い。
頭頂部はいいことがやってくるチャクラです。開くと、チャンス、人間関係、仕事もどんどんやって来ます。赤ちゃんは頭のチャクラが開いているといわれます。確かに、赤ちゃんにはたくさんのいい事や、たくさんの愛が与えられていますよね。同じように大人だってチャクラを開けばよいチャンスがやってきます。プラスの言葉や考え方はそんなチャンスの引き金になります。
 毎日の生活の中で、人間関係がストレスだと感じる人も少なくないでしょう。ですが嫌味を言う人の言葉は明日の自分には影響ありません。人が発するマイナスの言葉を受け止めすぎず、どうか能天気に生きてほしいと思います。
こんな話をしていますが、実は私、人のメンタルを操作するような話は嫌いです。気持ちが弱っている人、悩んでいる人にあれこれ言うのは好きじゃないんです。心と身体はつながっていますから、心に自信がなければ身体から変えていくほうがシンプルで自分自身の変化がよくわかると思います。だからヨガはおすすめです。

―Q.冷え症の人へのアドバイスはありますか?
冷たいのが下がるとあたたかいのは上がってくるので、足が冷えているのに顔が汗をかくという状態はひどい冷えからきています。靴下を履くよりも、食べ物や運動で内側から温めるのがおすすめです。筋肉をつけるのがいいです。自分の力で血行を良くすることができます。筋トレなんてできない、という人もいますよね。私もそうでした。まずは屈伸をやってみてください!それなら難しくありません。
足の指と指の間を広げるのもおすすめです。女性が好む先の細くなった靴はとってもかわいいのですが、足指の間隔が狭くなりがちです。間隔が狭まるだけで冷えの原因になります。足先への血流の流れが悪くなってしまうと冷えます。血液が、全身どこにでも流れやすくしておくことが大切です。

また女性は、骨盤が冷えると全体が冷えます。骨盤の骨は大きいので冷たさが全体に伝わるんです。冷えると筋肉が動きづらくなり、お尻がたれたり、おなかの脂肪がついたり。赤ちゃんを産んだから仕方ないと思わないこと!痛みがある時などは整体はいいですが、人に動かしてもらうことになるので、もとに戻りやすい。それよりも自分で動かすヨガがおすすめです。でももし時間がなければなんでもいいんです、自分で動かすのが大切。赤ちゃんを抱いて、骨盤をぐるぐる回すのもいいですよ。横8の字や、斜めの8の字。赤ちゃんがなかなか寝ないときほどチャンスと思って、抱っこしながらトライ。呼吸法をやってみるのもいいですね。体中にたくさん酸素を送ってくれます。そして産後はおしりの外側の筋肉が硬くなるので、ストレッチをしたり正しいウォーキングなどをしてしっかりと動かしましょう。

―布ナプキンのこと☆
会社で布ナプキンを販売しています。布ナプキンは女性の身体に優しいだけでなく月経血コントロールにも繋がるのでおすすめです。
昔の女性は脱脂綿で膣に栓をして、トイレでゆるめてためた血液を流していました。現代の女性より骨盤底筋群が鍛えられていたから栓をしたり緩めることができたんですね。それと同様で、布ナプキンにすると、「汚したくない」「漏れが心配」という心理から、自然と骨盤底筋群を意識して膣を締めます。これが骨盤底筋群を強化させ、月経血をコントロールに繋がるのです。そして経血を出すときは出し、出さないときは締めておく。私が担当するヨガのクラスでそのコツなどをお伝えしていますが、骨盤底筋群のエクササイズをすると、骨盤内の体温が高くなり冷えによる生理痛の緩和にもなりますよ。生理は嫌なものではありません。自分の身体と向き合うもの。これから生理を迎える小学生の女の子にもおすすめしたいです。

―Q.こどもが病気のときはどうしていましたか?
フリーランスの後半は、代行できる先生をつくっていましたが、仕事を始めたばかりのときは、発熱などは人に頼んで預けていました。病児保育は使いませんでした。頼める人にお願いして、謝礼をお支払いすることもありました。友達、実家、親戚、頼めるところどこでも。レッスンの行き帰り3時間くらいお願いし、ケーキなど買ってお礼を伝えていました。信頼ができる人をたくさん作っておき、お互い助け合いができる環境を作っておくといいですよね。でも、いちばんいいのは、休んでも「いいですよ」と言ってもらえる人間関係と仕事実績をどれだけつくれるか、そして実際に休んでしまうことだと思います。ワーママは子供の病気などで休むとものすごく肩身が狭く感じますよね。それがストレスで仕事を辞めてしまうこともあると聞きます。でも家族の体調不良なら、休めばいいと思います。その代り、普段はしっかり仕事をして、人間関係を良好にしておくことと、休んだ後のフォローも大切に。

―今後の目標は?
 社内に働くママを増やしたいと考えています。仕事はしっかりとして、昼休みに思う存分こども自慢ができるような会社をつくっていきたいです。今子育て真っ盛りのママさんの中には、キャリアが途切れたママ、優秀な人たちがたくさんいらっしゃると思います。私が今の仕事を始めたきっかけは、まさに「ママ」になったことです。ママであることが武器になる仕事で会社を大きくできたらと思います。ちなみに現在秘書を急募しています、年明けにリクルートする予定です。


―さいごに…
私たちは結婚して夫がいます。ありがたいことに食いっぱぐれることはないということです(笑)。それってすごくラッキーなこと!女性はもっと冒険していいのでは、と思います。母として保守的に、「らしく」あることも大切ですが、いろいろチャレンジをしていいと思います。「1年後の自分はなんにでもなれる!」と思えること。常に自分は変化できる人間なんだ!とどんどん進んでいいはずです。

明るい顔をしていると幸せなことが寄ってきます。一度きりの人生、笑いながらやりたいことをやって生きていくのがいいですよね。だから家事はほどほどでいいと思います(笑)。私はそうしてます(笑)。

プラス思考のお試し、ぜひやってみてください。マイナスのことを言ったら「今のうそです!」とすぐに言ってくださいね。例えば「太りたくない」は、太るというキーワードが入っているのでだめですよ。「痩せる」と言いましょう(笑)。


■YUMIさんがインストラクターを務める35ヨガのHPとブログ
http://35yoga.com/
http://ameblo.jp/35yoga/

経営されている会社のHP
■株式会社 Ricochets
http://ricochets.co.jp/

なお、布ナプキンや布おむつは、YUMI先生の運営する会社のサイト”ガーランド”からも購入できますよ!
■布おむつ、布ナプキンのセレクトショップ”ガーランド”
http://garland-shop.jp/

(記録・Chisato Niwa)