
自分の主張を否定された子どもが
「大人ってずるい!」
と言うことがあります。
「AならばBである」という命題に対し、
「BならばAである」を逆、
「AでなければBでない」を裏、
「BでなければAでない」を対偶(たいぐう)と呼びます。
命題が真実ならば、対偶は常に真実です。しかし、逆と裏は常に真実であるとは限りません。つまり、子どもの言い分に対し「逆」や「裏」を持ち出して、
「おかしいでしょ?だから、あなたの考えは間違っている。」
と言う論法は、不完全さをはらんでいます。
論理的な矛盾に気づかない大人が、反論の難しい状況を子どもに押し付けることがあります。
子どもは反論できなくとも、言われたことに
「何か違うな...。」
と感じる敏感さは持ち合わせています。子どもが不信感を募らせないよう、大人も気をつけなればなりません。