広報頼りの取材 | 学びをつくる会世話人リレーブログ

広報頼りの取材

『朝日新聞』125日夕刊に、「米イージス艦、寄港地「開拓」」(3面、4版)があった。複数の記者の名前の記された記事である。それは、弾道ミサイル防衛の機能を持つ米イージス艦が民間港である青森県八戸港に入港したというものである。別のイージス艦の石狩湾港寄港の予定も記されている。目的は北朝鮮による弾道ミサイル発射に備え、補給などのために立ち寄れる民間港の開拓にあるという。
 さて、私が疑問に思うのは、46行ほどの文章が以上に要約されつくすだけの内容であって、県と米軍関係者の見解とその周辺の説明を繰り返すにとどまっていることである。北朝鮮の無謀を弁護しようとはまったく思わないが、その脅威を強調すれば、なんでもやっていいのではない。北朝鮮のミサイルが本格的使用に耐えるのには早くても数年はかかると、以前、『朝日』などが紹介した米軍および韓国関係者の論評にあった。「入港に反対する団体が港で抗議活動をしたが」とのみ書かれているが、その主張はなんであったのだろう。住民からの取材も一切ない。他紙の報道と違いはない。民間の施設がかくも簡単に軍事に組み込まれていくことに非常な不安を覚える。ジャーナリズムは「社会の木鐸」であるという言葉は、もう死語なのであろうか。