生きる/谷川俊太郎


生きているということ

いま生きているということ

それはのどがかわくということ

木もれ陽がまぶしいということ

ふっと或るメロディを思い出すということ

くしゃみをすること

あなたと手をつなぐこと


生きているということ

いま生きているということ

それはミニスカート

それはプラネタリウム

それはヨハン・シュトラウス

それはピカソ

それはアルプス

すべての美しいものに出会うこと

そして

かくされた悪を注意深くこばむこと


生きているということ

いま生きているということ

泣けるということ

笑えるということ

恐れるということ

自由ということ


生きているということ

いま生きているということ

いま遠くで犬が吠えるということ

いま地球が廻っているということ

いまどこかで産声があがるということ

いまどこかで兵士が傷つくということ

いまぶらんこがゆれているということ

いまいまが過ぎてゆくこと


生きているということ

いま生きてるということ

鳥ははばたくということ

海はとどろくということ

かたつむりははうということ

人は愛するということ

あなたの手のぬくみ

いのちということ













このところ、大きな暗い闇に押し潰されそうな気持ちになっていました。

虚無感。

今の日本、どうなるんだろって。



子どもたちがキラキラした表情で笑うほどに、子どもたちを愛おしく思うほどに、この子たちの明るい未来はあるんだろうか…と。。



でも、絶望していてもなーんにも変わらない。



人はいつか死ぬ。



だから生きる。



どんな時代にもかくされた悪は存在する。



何も今だけではない。



だったらどうするか。シンプルにシンプルに。。



隠された悪をこばむこと。



それは身近な人をただただ愛し、未来を信じて、希望を捨てないこと。



自分の頭でしっかりと考えること。



今を生きる。シンプルに、それだけ。







なんでもお話ししましょうキラキラ