3月4日
今日は西国三十三ヵ所巡りの満願の寺である美濃の華厳寺へ行って来た。
こちらは54年ぶりに秘仏である十一面観世音菩薩像のご開帳をしている最中だ(3月14日まで)
満願寺ということで、三十三番目のお寺。桜と紅葉の名所。
会期中とのこともあって、大勢の人でにぎわっていた。
華厳寺は、豊然上人によって798年(延暦17年)にて草創されてより醍醐天皇、朱雀天皇、花山法皇、後白河法皇を始めとする皇室、朝廷からの帰依厚く、いにしえより観音信仰の霊験あらたかな美濃の名刹として1200年に渡って絶え間ない信仰を集めてきた。
西国三十三番の満願霊場として花山法皇が詠まれた御製三首の御詠歌にちなんで、こちらでは過去・現在・未来の3つの御朱印がいただける。
この御詠歌は好きな響きである。
(過去) いままでは親と頼みし笈摺を脱ぎて納むる美濃の谷汲
(現在) よろずよの願いをここに納めおく水は苔よりいづる谷汲
(未来) 世を照らす仏のしるしありければまだともしびも消えぬなりけり
また、満願の寺ということで『精進落としの鯉』があり、満願参拝が終わってからこの鯉に触ることにより、精進生活からすっかり開放された気分になったらしい。左右の柱両方に鯉はあります。
名鉄・JR岐阜駅から会期中はシャトルバス(所要時間1時間)が出ているのでバスに乗って華厳寺まで。切符の番号は『2233』
参道を通り本殿に着くとお賽銭箱のあたりに5色の紐が何本かつるされていた。
お参りの際にその紐に触れることで観音様とのご縁をつないだことになる。
秘仏である十一面観世音菩薩さまとは少し距離があるため、お顔までは拝見できなかったが有難く手を合わせることができた。
両側にはお不動様と毘沙門天様がひかえている。
またご本尊の真下を巡る『戒壇巡り』をしてきた。
観音さまの真下には大きな『錠』があって、それを触ってくると観音様の手を触ったことになるそうだ。
ここは地下で明かりが無い上、道は曲がって傾斜までついているので完全に方向感覚がなくなる。
まさに胎内なのかもしれない。
また華厳寺には『奥の院』がある。
境内の案内図をみるとそんなに遠くはないらしいので少し山道をあがってみた。
『1番』『2番』と点々と小さな祠が続く。
10番近くまできてふと気づく(遅いよ!)この山はどうやら西国三十三ヵ所巡りになっているのだと。
しかも頂上が『33番華厳寺奥の院』である。
この山は空気がとびきり澄んでいて小川も滝も気持ちよいのだが、登山道は険しい。
よく見たら周りのおじ様おば様方はリュックを背負って運動靴・・・。
いつも通り登山向きの服装ではない私。
でもここまで来たら引き返せない(笑)
知らないってすごいことで、何とか登れてしまうものです。
そして登ってみて本当によかった!
いつぶりでしょう、あんなに清浄な山の神気に包まれたのは。
足元は大変でしたが、やはり巡礼ですので仏様が助けてくださるものです。
(中には杖をついているかたもみえました)
奥の院のご本尊は十一面観音さまですが、途中に黒龍さまも祀ってありました。
そうですね、振り返れば往復1時間くらいかかりました。
そしてどこかの説明書きに・・・
『西国三十三ヵ所巡礼でも奥の院はコースに載っていなくて、奥の院は随一の難所である』と。
皆さ~ん、もし奥の院にいくのでしたら、絶対に運動のできる格好でいってくださいね(苦笑)
よいご縁をいただいて今日も一日感謝でした。
<西国三十三ヵ所参りについて>
『「覚醒 観世音菩薩 慈悲の心」 西国三十三ヵ所結縁御開帳』 といって、20年9月から22年5月末まで西国霊場三十三ヵ所の観世音菩薩様を順次ご開帳をしている。
西国巡礼中興の祖、花山法皇の一千年御忌を迎えるにあたり、観音様の『大きな慈悲の心』に触れ、ひとりひとりが観音様と『縁』を結び、また自分の中にある観音様を見出して欲しいという。
所によっては80年以上秘仏のままご開帳されていないものもあり、とても貴重な機会で一生に一度のことかもしれない。
追記
現在は33番は華厳寺であるが、10番である三室戸寺 が満願の寺だった時代もあるよう。
『明星山三室戸寺』
「夜もすがら 月を三室戸 わけゆけば 宇治の川瀬に 立つは白波」
室戸と明星といえば、『室戸山明星院』は四国霊場24番で空海上人開基のお寺ですね。
空海上人が虚空蔵求聞持法により悟りをひらき、初めて『空海』と名乗ったのが高知県の室戸です。
「明星の 出でぬる方の 東寺 暗き迷いは などかあらまじ 」
