学校祭当日。よく晴れた日だった。
まず生徒全員が楽しみにしているのはオープニングセレモニー。
この日の秋穂はバンドの演奏がある。そして
この日の帰りに春斗は告白する。
それを秋穂は知っている。だけどその秋穂にはほかの決意があった。
オープニングセレモニーが始まった。
バンドに参加する人はオープニングセレモニーで違う歌を歌う。それは自分で好きな歌を歌っていいことになっている。それは秋穂も歌った。秋穂が大好きな曲を。そして学校祭は始まった。


「もうすぐ・・・・か・・・」と秋穂はつぶやいた。

「なんだ。緊張してるのか?」冬季は飄々としたまま尋ねた。

「うん、まぁそれもだし・・・・・・」と曖昧な答え方をした。

「夏芽達が見に来るみたいだから」と秋穂はいった。

「そうか・・・・・だったら思い切り歌えばいい」と冬季はいった。

「うん、そうだね。」秋穂は綺麗に微笑んだ。

「それでは、聞いてください、『fall feather』」秋穂は静かに言った。
そして歌い始めた。

「春斗君!早く!早く!」夏芽は春斗を急かした。

「秋穂の歌始まってるよ!!私でも聞いたことないんだから!!」

「うん。わかったよ」そういって2人は走っていた。バンドの演奏会は体育館でやっている。
2人は体育館に駆け込んだ。その中は別世界だった。
秋穂は黒い服の短いスカート、長いブーツを履いていて大人っぽい。
冬季も黒い服をきていてかっこいい服装。そして秋穂は歌っていた。

        忘れないでほしいの
        あなたを愛してくれる人がいること
        だから自信をもって
        私は再び歩き出すから
        あなたの側にはいられない
        だからあなたも歩んで


「今日、秋穂かっこよかったよ、あと1位おめでとう」春斗は微笑んでいった。

「ん、ありがとう」秋穂は少し照れて言った。そして 

「いうんでしょ?」と尋ねた。

「うん、そうなんだけど・・・・・自信がないなー・・・・。今誰かに告白されたら僕OKしそうだよ・・・・・。それくらい自信がない・・・・。」

秋穂はそれを黙って聞いていた。そして「春斗」と呼んだ。

「どうしたの?」と春斗は言った。秋穂は一度息を吸い込んではいた。

「私、春斗が好きなの」