夏休みは過ぎるように終わり、4人は部活や勉強で忙しかった。
そして2学期が始まったころ春斗はある決心をして秋穂に言った。

「僕・・・・学校祭の時に夏芽ちゃんに告白する。」

秋穂は一瞬面くらったが少ししてから「わかった。がんばってね」と言った。
春斗はまで秋穂の気持ちには気づかない。
秋穂にとってはそのほうがよかったかもしれないが・・・・・・・・・・・・・。


学校祭で何をやるかを考えなければいけない時期になった。クラスでは喫茶店をやることになったが、秋穂はある有志に誘われていた。

「・・・・・・・バンド・・・?」秋穂はきょとんとしていた。

「そうそう!!秋穂一緒にやろうよ!!」と友達である未来と由愛(ゆめ)に言われた。

「メンバーがなかなか集まらなくてさー!!お願い!!」

「・・・・そうなると私は何をやることになるの?」おずおず尋ねてみた。

「「ヴォーカル!!」」2人は声をそろえて言った。由愛は小さいころからエレクトーンを習っている。未来はドラムができる。そして秋穂はとても歌が上手い。
それは誰もが認める。(本人はそう思っていないが)

「冬季君もやってくれるんだよ」

「冬季も?」と秋穂はいったがすぐ理解できた。冬季は何故かギターが弾けるのである。

そしてなにより冬季と秋穂は頼まれると断れないタイプである。

「・・・いいよ・・・。わかった。やるよ」よ秋穂は言った。2人ははしゃいでいる。

「んで、どの曲なの?」秋穂は尋ねた。

「ん~とね、指定されたインストルメンタル(詩のない曲)に自分で歌詞をつけてそれを歌うの。」

「もしかして・・・・その歌詞書くのって・・・・・」


「は~・・・・」秋穂はため息をついた。歌詞を書くのはヴォーカルのやることだったとは・・・・・・

「お前それぐらい気づけよ」冬季がぐさっと言葉のナイフを刺した。

(んじゃ~先に教えてよ~・・・・)と秋穂は思った。

「お前の気持ち全部書きゃいいだろ?」秋穂は驚いた。何書こうか悩んでたの気づいてんだ・・・・・。そして、「うん」と返事をし書き始めた。

「これでいいのか?」

「うん」

「もう・・・・後悔はないんだな?」

「うん」

「じゃあ練習はじめるか」

そういって2人は歩き出す。先の未来がどんな結果でも。