『儚き島』第146話

初冬の日本から島へ帰った僕にフィジーへ旅立った友たちから様々な報告が届く。季節間を旅しているようで面白い。で、今週の連載にはこんな思いを記した。


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ところで、旅を重ねるということは異なる色彩の中に自らを置き換える行為の連続なのではないだろうか?

そんな思いが浮かんだのは、色鮮やかなフィジーの画像をディスプレイ上に見ながら、数日前に後にした東京で目にした秋の色を思い出したからだ。

ビル街の狭間に遠慮がちに棲息する街路樹の葉たちが紅や黄色に色づく景色。
寒気を含んだ風に吹かれて揺れるそれらの中に、コンクリートとアスファルトに大部分を占められる都会でマイノリティながらも力強く生きる生命の躍動を見た気がした。

変わらぬ原色に包まれる南の日々と同時並行して、迫る寒い季節に向けて色彩移ろう北の日々が確実に存在する。

双方に別れて互いを夢想する日々もまた「観光」なのだろう。
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かつては南国の「青さ」ばかりを追いかけていた僕も、最近では様々な色彩を意識するようになった。多くの旅を重ねた成果だろうか?

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