こんばんは!
明日、桜を見に行く予定のまなみんです!!
楽しみ~♪
さて、楽しくなってきました史進外伝レポです。
五章は共通ルートです。
ネタバレです。
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朱武さんと合流した私と史進くんは、一日かけて、とある村へと向かっていた。
散り散りになった少華山軍が再集結することにしているところだという。
敵軍に隠れながら進軍していたせいで、いつのまにか夜になっていた。
史進「陳達たちはすでに合流しているのか」
朱武「ウチの連中はそうだねえ。右近殿たちの姿は見えなかったけど」
史進「大丈夫だ。尋常なお方ではない」
朱武「ふうん。頭にしてはベタ褒めだ」
郁里「あの、朱武さん・・・」
会話が途切れたのを見計らって、声をかける。
朱武「なんだい、娘さん。僕の馬に乗りたいのかい?」
郁里「いえ、結構です」
www即答www
朱武「・・・もうひとタメほしかったな。助けてくれた恩人に対して、ずいぶんと冷たいことだ」
郁里「そ、それは・・・落ち着いたら改めてお礼を・・・」
朱武「まあそうだよね。こんな戦場ではしとねの一組すら揃えられない。僕が寝る前から寝屋で布団を温めておいてくれるなんてステキな芸当、できないものねぇ」
郁里「湯たんぽではダメですか」
朱武「ユタンポが何かは知らないが、娘さんの人肌じゃないのなら、すべて却下さ」
郁里「っ・・・温めるだけなら・・・」
www朱武の言うことを真に受けるなよwww
朱武「そのあとは僕が熱くさせてあげるから、楽しみにしてるといい」
史進「朱武のいつものつまらない冗談だ。真に受けるな、郁里」
朱武「僕はいたって本気だよ。いいね、約束したからね」
郁里「えっ・・・いえ、してませんよ!」
(なんか調子狂うなあ・・・)
朱武「で、僕に聞きたいことっていうのは?」
郁里「あ・・・っ」
(そうだ、質問したのは私だった・・・)
郁里「あの・・・朱武さんの隊はずいぶんと兵数が少ない気がするんですけど、やはり、宋軍の追手が厳しかったんですか?」
朱武「僕はそもそも宋軍と直接はぶつかっていないからねぇ」
史進「なに?」
朱武「少数に分けてそれぞれの隊に援軍として送り込んだんだよ。そして、皆の退却路を作った」
史進「俺の命令は、一隊に当たれ、だったはずだが・・・」
わずかに表情を険しくさせる史進くんに、朱武さんは笑みを浮かべた。
朱武「お咎めはあとで受ける覚悟さ・・・だが、今はそんな場合じゃないだろう?」
史進「・・・ふう」
小さく史進くんがため息をついた。
史進「何か考えがあってのことだとは思うが」
朱武「まあね。僕、天才だし。でも・・・」
朱武さんは何か言いかけようとしたけれど、すぐに口をつぐんだ。
史進「朱武?」
朱武「その話はまたあとのほうがいいんじゃないかな。とりあえず、目的地に着いたよ」
目の前には、ほとんどの家が壊されるか焼かれるかして、さらに田畑が荒らされた風景が広がっていた。
郁里「・・・・・」
史進「・・・ひどいな」
その村は少華山に向かう途中に立ち寄った村だった。
(戦のせいでこんなに荒れてしまうなんて・・・)
史進「村人たちは」
朱武「大半は逃がしたよ」
史進「・・・・・」
含みのある言葉に、心が落ち込む。
(大半は、っていうことは、逃げられなかった人も・・・)
村の中に進むと、なぜか肌がピリピリした。
思わず腕をさすってしまう。
朱武「どうかしたかい?」
郁里「なんだか、肌がヒリついて・・・」
www「ヒリつく」って、初めて聞く表現だわwww
朱武「ふふふ、娘さんもそんなことが分かるようになったとは、いやはや、成長したねぇ」
朱武さんは歌うように言ったけれど、目は冷たく光っていた。
史進「・・・陳達か」
朱武「まあ、行けばわかるでしょ」
村の奥に進んでいくと、陳達さんと楊春さんの姿があった。
史進「皆、怪我はないか」
陳達「・・・頭。大きな怪我を負った兵は、比較的マシな家で簡単な治療をさせています」
史進「そうか」
陳達「早くちゃんと手当てをした方がいいんだけどな。少華山が落ちたとなっては・・・」
史進くんを見た陳達さんはひどく疲れているように見えた。
(退却戦の後だもんね、当たり前だよ・・・でも・・・陳達さん・・・)
ピリピリした空気は、陳達さんの全身から放たれる気のせいだと気付いた。
(何か、あったんだろうか・・・)
陳達さんの様子に私は緊張していたけれど、史進くんは落ち着いた声で言った。
史進「まずは二人の報告を聞こうか」
☆特別シナリオ発生!☆
朱武「・・・と、その前に」
早速、陳達さんたちの話を聞こうとした史進くんを朱武さんが制する。
史進「なんだ?急いだ方が・・・」
朱武「先に傷の手当てをしたほうがいいんじゃない?」
見ると、史進くんの頬にわずかな擦り傷がいくつかあった。
朱武「戦や移動の途中で傷がついたんだろう・・・娘さん」
郁里「はい。手当てしよう、史進くん」
史進「こ、これくらい・・・」
郁里「ダメ」
史進くんが大丈夫、ともう一度言う前に、私は史進くんの腕を掴んだ。
史進くんを引っ張り、少華山の人たちが雨除けに使ってるという民家に入っていく。
手持ちの救急セットを取り出し、手当てを始めた。
史進「っ・・・」
史進くんがわずかに顔をしかめた。
郁里「・・・・・・」
史進「・・・何を怒っているんだ、郁里」
郁里「ちょっと悔しくて。いろいろ考え事をしていたせいで、史進くんの擦り傷に気付けなかった」
(朱武さんは気が付いたのに・・・)
史進「別にいいだろう、それぐらい」
(そうだけど・・・史進くんのことは一番に気が付きたいのに・・・)
その苛立ちから、手当てが乱暴になってしまう。
史進「ててて・・・」
郁里「・・・ごめん」
謝りつつも、あまり心がこもらず、ついぶっきらぼうになってしまう。
史進「世話を掛けた」
一通り手当てを済ませると、史進くんがぼそりと言った。
郁里「ううん・・・」
史進「朱武、わざとだな」
郁里「え?」
史進「郁里と二人になったおかげで、少し冷静のなれた。さっきまで、殺気に当てられて少し頭に血が昇っていた。」
郁里「そうなんだ・・・」
史進「使い走りさせてすまないが、陳達たちに集まるよう言ってきてくれるか?」
頷き、外へと向かう。
その時、私は・・・わずかに嫉妬をしていた。
・・・朱武さんに。
(朱武さんが女の人じゃなくてよかった・・・)
そんなことを考えながら・・・。
☆特別シナリオ終了☆
陳達「あいつらは、全くもって信用ならねえ」
戦況の報告を促す史進くんの問いかけに、陳達さんが吐き出すように言った。
“あいつら”とは魯智深さん、楊志さんのことだった。
陳達「途中で、俺の隊と右近、左近の隊が合流したんだ。俺たちは必死で退却路を作るために戦っていたというのに・・・あいつらは、宋軍と一合も交えずに自分たちだけ逃げ出した」
史進「・・・・・」
史進さんは、じっと陳達さんを見据え、耳を傾けている。
陳達「頭ぁ、あいつらきっと国の間者だ!でなけりゃ、あんな仲間を見捨てるにも等しいことを・・・」
史進「陳達」
史進くんの声に、陳達さんはハッと口を閉ざした。
史進「めったなことを言うな」
陳達「だが・・・!」
史進「楊春はどう思う」
それまで、目を伏せていた楊春さんが頭を上げる。
唇がわずかに動くと、史進くんは大きくため息をついた。
史進「そうか・・・何かを隠しているのは確かか」
史進くんはそう言うと、目を閉じ、何か考え事を始めた。
陳達「くそっ・・・!あいつらが協力してくれていたら・・・!」
陳達さんは悔しげに拳を固め、地面を叩いた。
史進「・・・しかし。もし、右近殿たちが間者ならば、手助けをしないどころか、我々を襲えばよかったのではないか」
陳達「っ・・・まあ、それは・・・」
史進「我々をみな始末してしまえば、右近殿たちが少華山に来ていた事実は分からなくなる。ならば、ここで叩いてしまっておいたほうが、右近殿たちには好都合」
陳達「だから裏切り者ではない、と・・・?」
そのとき、不意に史進くんが私の方を見た。
史進「原」
郁里「は、はい!」
急に話を振られて、私は姿勢を正す。
史進「お前はどう思う」
郁里「え・・・」
史進「右近殿たちは、間者だと思うか」
1:間者だと思う
2:わからない
3:違うと思う←
郁里「違うと思います」
史進「なぜ、そう言い切れる?」
郁里「史進さんが意味もなく尊敬する人とは思えませんから。そんな人たちが、裏切るところを想像できません」
www理由が弱すぎる件www
史進「そうか」
私の言葉に、史進くんはとても柔らかな笑みを浮かべた。
史進「とりあえず、今、右近殿と左近殿はここにいない。なぜいないのか・・・それがお二人の意図だと俺には感じる」
陳達「・・・もし、頭がシロだ、って言うなら、俺たちは従うしかねえ。それを覚悟して言ってるなら、もう何も言わねぇよ」
陳達さんの複雑そうな表情に、胸の奥がザワリとする。
陳達「でも・・・あいつらが裏切っている、っていうのは、他にもそれなりの確信があるからだ」
史進「他にも?」
陳達「宋軍から、話があったんだ。梁山泊・・・少華山から離反しろってな」
史進「なに・・・」
史進くんが楊春さんのほうを向く。
史進「楊春にも、か・・・?」
楊春「・・・・・」
コクリと頷いた楊春さんに史進くんは小さくため息をついた。
陳達「ずっと頭と一緒にいる俺たちにまでこんな話が来るんだ。あいつらにだってきっと話は行っているだろ・・・」
史進「なるほどな。その話があったから、お前たちはお二人を警戒していたのか」
(まさか、陳達さんたちにそんな話が持ちかけられていたなんて・・・)
陳達「こうなる前に、頭に言うべきだった。すまねぇ」
史進「・・・ふむ」
朱武「・・・・・」
新しい事実が明らかになるたびに、魯智深さんたちにとっては不利な状況へとなっていく。
(あの軽口が大好きな朱武さんですら、何も言わない・・・史進くんや私が、魯智深さんたちは裏切ってない、って信じても、他の人たちを納得させなきゃダメなんだ・・・)
そう考え、小さくため息をついたとき・・・。
???「うあぁぁぁっ!!」
一人の男が血まみれになりながら村の中に飛び込んできた。
陳達「どうした!」
血まみれになった男のそばに史進くんが駆け寄る。
各々休んでいた兵たちも、その声を聞きつけ、集まってくる。
兵「頭ぁ・・・!」
見ると、その兵の人は胸や顔に小さな傷があった。
史進「少華山の兵か。退却の際にはぐれたのだな」
兵「へぇ・・・。オレ、頭に伝えなきゃいけないことが・・・っ」
史進「落ち着け。ゆっくり話せ」
兵「はい・・・」
朱武さんが水を持ってきて兵に渡す。
兵は喉を鳴らしてその水を飲んだ。
史進「で、報告とは」
兵「頭、少華山に裏切り者がいます」
陳達「やっぱり・・・ッ」
史進「・・・・・」
声をあげそうになった陳達さんを史進くんが制する。
史進「続けてくれ」
兵「村を助けに行くために、進軍していたときのことです。突然、宋の軍が前方から襲い掛かってきた・・・」
(それは、みんなからも聞いている話だ・・・)
史進くんも頷き、先を促す。
兵「オレは後方にいました。そしたら、突然、左近殿が襲い掛かってきたんです・・・!」
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最初のふざけた掛け合いから、一転して深刻な話になってきました・・・
ま、胡散臭い話ですけどね(笑)