おはようございます!
昨日、夫がもらって帰ったお土産が最高においしくてウキウキのまなみんです!!
甘いもの・・・大好物です!(*´Д`)=з
さて、とっとと史進レポを始めますか・・・ヨッコイショ←
いつもどおりのネタバレ・ツッコミ具合ですwww
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
翌朝・・・。
起き出すと、野営地はわずかに騒々しかった。
幕舎を出たところで慌てた様子の林冲さんの姿を見かけ、顔を出しておそるおそる尋ねる。
郁里「林冲さん、何か・・・」
林冲「郁里ちゃん!早く幕舎の中に・・・」
林冲さんがそう言ったときだった。
ドーン! ドーン! ドーン!
続けて大きな地響きが聞こえた。
林冲「危ない!」
頭上から、何かが降ってきた。
それを避けるために、林冲さんが私を抱きかかえて横に転がる。
私にすり傷ひとつつかないように、全身をかばいながら倒れこんでくれた。
林冲「・・・っ!大丈夫?」
郁里「はい。ありがとうございます、林冲さん」
林冲「高廉の妖術も、ずいぶんとえげつないね。こんな遠くまで石を飛ばしてくるなんてさ・・・」
見ると、人の頭ほどもある大きな石が、次々と頭上に降ってきていた。
郁里「急に、攻めてきたんですか・・・」
林冲「今、この陣には、宋江様をはじめ、主だった者たちが揃っているからね。全員潰せれば、梁山泊は壊滅だ。官軍としては万々歳ってわけ」
(本気で、全滅させようとしているってこと・・・?)
www戦争だよ?それ以外なにがwww
その執念、敵愾心の強さに、寒気が走った。
史進「原!」
史進くんがこちらに向かって走ってくるのが見えた。
郁里「史進く・・・じゃなかった、史進さん!」
wwwめんどくさいwww
史進「こっちに被害が出たと聞いたから、ひょっとしてと思ったんだが・・・」
wwwこの子、ついさっきまで寝てたよwww
郁里「うん、林冲さんが助けてくれたから大丈夫です」
史進「・・・そうか」
林冲さんの腕の中にいたままだった私の肩を、史進くんがグッと引っ張る。
林冲「おっと」
そんな史進くんの態度に、林冲さんが少し驚いたように声を上げた。
史進「泥がついているぞ」
郁里「あ・・・ありがとう」
史進くんが、すこし乱暴に頬を拭ってくれる。
林冲「・・・へえ・・・意外だ。史進はずいぶんと、郁里ちゃんのことを気にかけているんだなぁ」
史進「・・・別にそういうわけではない。俺は頭からこいつの世話を任されているから・・・死なれたりしたら困るだけだ」
林冲「・・・ふうん」
人前で史進くんは、こういう態度になる。
そしてそれは必ずしも、本心からではない。
史進くんの言葉と心が必ずしも一致するものではない。
私はこの考えに、自信があった。
(少しずつわかっていく・・・史進くんのことが・・・)
史進「そんなことより、林冲!出陣の準備だ!」
郁里「・・・えっ!?出陣ってひょっとして・・・」
史進「ああ、高廉と一戦交える」
*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:
史進くんと林冲さんは、素早く準備を整え、部下の人たち率いて、粛然と出陣していった。
野営地には宋江さんの軍と呉用さんが残っただけで、あとは全てが出払っている。
(今回は・・・連れていってもらえなかった。私を連れていたら、降ってくる石への対応が鈍っちゃうもんね。・・・だけど大丈夫かな、史進くんたち・・・)
遠くの戦闘の気配に、心がざわつく。
宋江「気になるかい?戦いの様子が」
私は宋江さんが気になります(/ω\)www
郁里「宋江さん・・・。みなさん、無事に戻ってくれば良いのですが・・・」
宋江「そうだね・・・時として我々は、命を捨てる覚悟で戦わなければならないときがある。だが・・・今は、そのときではない」
(宋江さん、何が言いたいんだろう・・・)
郁里「皆さん、今は無茶はしないということですか?」
宋江「ふふふ・・・ここに来たばかりのあなたには、まだしっくりこないかもしれないが、我々は・・・時が来るまで忍んでいるんだ。“その時”に向けて、戦っている。・・・わかるかな?」
郁里「・・・なんとなく。きっと、皆さんには、大きな目的があるんですよね。今日のこの戦いは、その目的の道筋のひとつでしかない。・・・ということでしょうか」
宋江「・・・ご名答。さすがだね。かねてより思っていたが、あなたはとても理知的な考え方をする」
そうか?彼女のどこを見てそう思うのかwww
(・・・仕事をしていたから、かな?)
郁里「そうやって真正面から言われると、なんだか恥ずかしいです」
宋江「照れることはないよ。立派な素質だ」
宋江さんは微笑みながら言葉を切ると、少し真面目な顔をした。
宋江「これから私が話すことは、流してくれていい類の話だ。愚痴と思ってくれてもいい」
(聞き流してほしい、そして他の人には言わないで、ってことかな)
おおっ!スバラシイ!!Σ(・ω・ノ)ノ!
郁里「・・・はい」
宋江「・・・ありがとう。我々は、先ほども言ったように、目的に向けて大きく構えなければならない。しかし・・・史進は、すべてにおいて、全力で戦おうとしてしまう」
郁里「・・・それは、いけないことなんですか?」
宋江「目的を最短距離で達成するには、いいことだろうね。しかし・・・得てしてそういう人物は・・・周りが見えない」
・・・ふと、不安がよぎる。
(・・・もし、宋江さんの言うとおりだとしたら・・・)
宋江「史進は、迷いを悪と決め付けている。迷いは成長の道筋だ。受け入れて、次に進むための糧だ」
私は、昨晩史進くんと交わした会話を思い出した。
そう・・・史進くんがああやって迷うことは、決していけないことではないはず。
だけど・・・史進くん自身は、そんな自分を情けなく思っていたはずだ。
宋江「しかし彼は、迷いを振り払うために一層無茶をしている。私の目には、史進がそんな風に映っていた・・・」
(・・・宋江さんはどうしてこんなに・・・部下全員のことを見ているんだろう・・・本当にすごい人だ・・・)
宋江「でもね、最近は少し違ってきたようだ・・・。迷いを正面から捉えようとしている・・・とてもいい傾向だ。・・・だから、私はあなたに期待している」
郁里「えっ!?」
宋江「史進を変えてくれている・・・とね」
宋江さんが微笑みながら言った言葉に、私は心から驚かされた。
(私が、史進くんを、変えている?)
郁里「そんな大それたこと、考えたこともありませんでした」
宋江「そうかい・・・それならそれで、構わないんだけどね。・・・史進は、自ら変わりたいと思っているみたいだから」
宋江さんはにっこりと笑った。
その笑顔から、なぜか私への感謝の気持ちがうかがえて・・・私は少し照れくさくなる。
(宋江さんって・・・不思議。これが、個性的なみんなをまとめる魅力、なのかな・・・)
そんなことを考えていたときだった。
兵士「宋江様!軍が戻ってきました!」
*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:
次々と軍が戻ってくる。
先ほどの宋江さんとの会話のせいか、私は史進くんのことが心配でならなかった。
林冲「あ、郁里ちゃん!」
史進くんを探しているうちに、先に林冲さんと鉢合わせした。
郁里「林冲さん!戦いのほうは・・・」
林冲「決着はつかず・・・でも、城に追い返したからオレたちのほうが少し有利だったのかな?高廉は少し疲弊しているみたいだし、しばらくは妖術をかけてくる心配もないだろう」
郁里「そうですか、よかった・・・。あの、それで史進くんは・・・」
私の問いかけに、林冲さんの表情が曇った。
林冲「実は、史進なんだけど・・・高廉と相対したときに、怪我をしてしまって・・・あ、でもそんなに・・・・あれ、郁里ちゃん!」
林冲さんの声を聞くよりも早く、私は走り出していた。
人の話は最後まで聞こうか(-""-;)
慌てて医療所となっている幕舎で、史進くんを探す。
郁里「史進く・・・・史進さん!」
しかし、幕舎に飛び込んだ私は、息を呑んだ。
(こんなに怪我人がたくさん・・・!)
怪我をしている兵士たちの間をかいくぐり、あの立ち姿を探して目を動かす。
史進「原」
突然、背後から声が響いた。
郁里「史進さん!怪我は・・・!」
史進「どこで聞いた?安心しろ、かすり傷程度だ」
史進くんが、腕を掲げて見せてくれた。
この前、矢傷を受けたところとは別の部位に包帯が巻かれている。
www部位ってwwwお肉じゃないんだから、「場所」とかでいいじゃんwww
郁里「・・・はぁぁ・・・よかった・・・林冲さんから史進さんが怪我をしたって聞いて、びっくりしちゃって」
史進「林冲・・・余計なことを・・・」
この子がテンパりすぎなだけですよ(・ε・)
郁里「ご無事で、なによりです」
史進「・・・っ!あ、ああ・・・」
郁里「でも、高廉軍は退けることができたんでしょう?お役目を果たすことができたんだよね?」
何の気なしに言った言葉。
史進くんの表情が苦しげなものに変わった。
史進「あのような戦い・・・自分の役目を果たしたとは到底言えたものではない・・・」
郁里「史進くん・・・?」
史進「少し・・・話をしないか?」
史進くんが一瞬見せた横顔は、ひどく辛く苦しそうなものだった。
幕舎を出た私と史進くんは、人の少ない石の影へと腰を下ろした。
史進「・・・・・」
移動する間、史進くんは一言も発しようとしなかった。
郁里「史進さん・・・」
しばらくの沈黙のあと、そっと声をかけてみた。
史進「郁里、誰もいない」
郁里「・・・あ、うん。史進くん」
あああーーーっ!!!めんどくせぇぇぇ!!\(*`∧´)/
郁里「軍を率いる器じゃないなんて、どうしたの?」
アレ!?そんなこと言ってたっけ?
史進「・・・多くの部下を死なせた」
絞り出すようにして言った言葉。
郁里「・・・いつもの史進くんなら、『弱いから死ぬんだ』って言っていたじゃない」
史進「李逵は言った。頭が弱いから、部下が死ぬのだと。ならば、あいつらは俺のせいで死んだんだ・・・」
思ったよりも、李逵さんの言葉が史進くんには堪えているようだった。
史進「俺は・・・本当の強さとは何か、まだ見出していない。・・・迷っているのだ。迷いは禁物だということはわかっている。しかし、思ったように戦えない。なぜ、こんなにも、人の言葉に惑わされているのか・・・」
郁里「史進くん・・・」
重たく沈んだ史進くんの表情に、私の胸は痛んだ。
でも・・・宋江さんが“いい傾向だ”と言っていたのを思い出す。
そう・・・迷いは“悪”ではないはず。
私はそれを、史進くんに伝えたい・・・!
郁里「でもね、史進くん。あなたは人の言葉に惑わされているんじゃないと思う」
史進「・・・・・」
郁里「もともと、史進くんの中に迷いがあって・・・周りの人が、その迷いを言葉にしてくれた。それで、史進くんの中でより迷いをはっきりと自覚するようになったんだと思う」
史進「もともと、俺の中に迷いが・・・?」
郁里「そう。これはね・・・宋江さんがおっしゃったんだけど・・・迷うのは悪いことじゃないと思う」
史進「・・・・・!」
郁里「いつか、答えを見つければきっと・・・史進くんは、今までよりも強くなれるんじゃないかな」
言い終えると、史進くんは、ぽかんとした表情を見せたあと、フッと微笑んだ。
郁里「ご、ごめん。私、戦いのことはちっともわかってないのに、偉そうなことを言って」
史進「いや・・・感心していた」
郁里「え?」
史進「お前は・・・すごいヤツだな」
そう言うと、史進くんは私の肩に頭を乗せた。
www大胆なwww
(え・・・史進くんっ!?)
急に密着した体温に、私はわずかに取り乱した。
史進くんは私の肩に頭を乗せたまま、じっとしている。
郁里「し、史進くん・・・?」
私がそっと声をかけると、ゆっくりと史進くんは体を離した。
それから、立ち上がる。
史進「ありがとう、郁里。少し、元気が出た」
そう言う史進くんの表情は、さっきよりも穏やかなものになっていた。
史進「もう少し、がんばれそうだ」
うーん、と史進くんが伸びをした。
1:本当に?
2:よかった←
3:元気なかったの?
郁里「よかった」
史進「ああ。お前の肩は、不思議だ・・・。こんなふうに安心できるなんてな・・・知らなかった。郁里は俺にいろんなものを教えてくれる」
(少しずつ史進くんの力になれてるのかな・・・なら・・・うれしい・・・)
史進「次こそは、成果を出す・・・!」
史進くんは決意を込めた表情で言った。
それから・・・。
史進「・・・今回の戦いな、なんだか少し変だった」
郁里「変?」
史進「・・・気のせいかもしれない。だから、聞き流せ」
郁里「う、うん」
史進「正直、調子が出ない。お前がいないと・・・な」
郁里「・・・し、史進・・・く・・・」
突然の言葉に、私は全身が熱を持ち始めたことを意識しだした。
その意識は、鼓動を徐々に・・・早く・・・強くする・・・。
史進くんは・・・わずかに顔を赤らめながら・・・。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
ハイ、ここまでー!
良い雰囲気ですが、どうせこの先には進みませんよwww
てことで、本日の私的名ゼリフ~
「迷いは成長の道筋だ。受け入れて、次に進むための糧だ」 by 宋江さん
これをおいて他にあるでしょうか。
さすが宋江さん、オトナの魅力・・・(〃∇〃)はぁと
以上!!