こんにちは!
さすがに今日は半袖で過ごしております、まなみんです!!
なんか夏みたいに暑い・・・ちなみに私は暑いのが大の苦手です(´・ω・`)
また苦手な季節がやってきたよ・・・
てなわけで、桂さんレポの第十話です~
ネタバレしまくり!!
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沖田「いや、見事な演奏でした。まさか、こんな所であなた達が太鼓を叩いているなんて・・・」
高杉「ただ聞きするなよ」
沖田「あなたは、長州の高杉さんですよね。で、そっちが桂さん。まさか、綾さんが長州にも縁がある人だとは思いませんでした」
綾「・・・私の名前、覚えてたんですか?」
www数日前に聞いたばっかだからねwww
沖田「ええ。僕はきれいな女の人の名前を忘れることはありませんよ」
高杉「おい、どこにきれいな女がいるんだ!いいか、こいつはかわいいんだ。きれいには、これから俺がする」
綾「もう!なに言ってるんですか!こんな時に」
沖田「はは。余裕ですね・・・。そうそう、きれいな人は綾さん一人とは限りませんよ。さっきから発しているその剣気・・・以前、茶店でお会いしましたよね?桂さん」
沖田さんは、あの女の人が桂さんだったって気付いてるんだ・・・。
桂「さあ、なんのことかな?」
う、さすが桂さん。しれっとかわしちゃった・・・。
沖田「なるほど、こちらも余裕というわけですか。さすがですね。しかし・・・禁門の変以来、ネズミのように潜んでいた長州のお二人が出てこられるとは・・・そういえば、うちの隊士が薩摩の大久保が長州藩邸の付近を歩いているのを見かけたとか。薩摩に京を追い出され、追い討ちまでかけられた長州。普通だと考えにくい組み合わせですが・・・」
桂「それは、気の回しすぎだね。その年であんまり深く考えすぎるのはよくないな」
高杉「なるほど!小五郎が言うと、ある意味説得力がある」
言いながらうなずく高杉さんを見て、私もうなずいた。
桂「おいおい、なんで二人ともそんなに激しく同意してるんだい・・・」
沖田「本当に余裕なんですね。でも、どうやら噂は本当のようだ。幕府としては、いや、僕個人としてもかな。薩摩と長州に手を結ばれては困るんですよ・・・」
www出た、黒沖田www
桂「・・・・・」
高杉「おい、逃げの小五郎。ちゃんと逃げ道は確保してんだろうな?」
桂「一応、当てはつけてあるけど、囲まれてしまうとまずいかな」
小声で話す二人の声が聞こえてきた。
新撰組隊士「貴様ら!どけと言ってるだろうが!」
新撰組隊士が大声を上げる。
でも、人垣はなかなか動こうとしない。
沖田「どうした!」
新撰組隊士「もうしわけありません!こいつら、なかなか言うことを聞かなくて・・・」
町人「いやあ、お侍さん。えろうすんまへんな。どうにも体が重うて・・・踊りすぎやろか?」
一人の町人が言った。
(ひょっとして、みんな私達をかばってくれてるの?)
桂「・・・・・」
沖田「やれやれ、仕方がないな。少しだけ痛い思いをしてもらうしかないようですね・・・。いいか、皆、邪魔するものは・・・コホッ、コホッ、コホッ」
(ノ◇≦。)
号令を発そうとした沖田さんが、激しく咳き込み始めた。
桂「・・・たしか、池田屋でも同じような咳をしていたな・・・」
沖田「コホッ、やっぱり、コホッ、あの時いたんですね・・・コホッ、コホッ」
高杉「・・・・・」
高杉さんは、なぜか悲しそうな目で沖田さんを見ていた。
沖田さんは激しく咳き込み続け、ついに膝を地面についてしまった。
新撰組隊士「隊長!大丈夫ですか!ええい、どけ!お前ら!!どかぬものは容赦はせんぞ!」
新撰組の隊士が大きな声を出す。
それと同時に、人垣から一人が叫んだ。
町人「あかん、堪忍しとくれやす!」
その人はそう言いながら走り出した。
すると、それにあわせるように、大勢の人の波が私達を囲むように押し寄せてくる。
高杉「よし!今だ、小五郎!綾を頼んだぞ!」
桂「ばかな!晋作、お前はどうするつもりだ!」
高杉「追っ手を分散させれば、それだけ逃げ切れる確率は高くなる。それが道理じゃないかな?」
そう言って、高杉さんはまるで桂さんのようにニコリと笑った。
桂「誰の真似だ?それは・・・。だが、確かにその通りだ。よし!綾さんのことは引き受けた!」
そう言って、桂さんは私の手を強く握り締めた。
桂「後でな・・・」
高杉「ああ」
私達は、人ごみに紛れて、真っ暗な雑木林の中に飛び込んだ。
*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:
月が雲に隠れてほとんど真っ暗な小道を、私達は走っていた。
沖田さんや新撰組が、どれくらい間近に迫っているかがわからなくて、とても不安になる。
私は、つないでいる桂さんの手を強く握った。
桂「怖いかい?」
綾「いえ・・・」
桂「おや?綾さんの良いところは、自分に正直なところだと思っていたんだけどな・・・」
綾「それは・・・」
桂「心配ないよ。さっき晋作から聞いただろう、私の異名を・・・」
綾「逃げの小五郎・・・ですか?」
桂「そう。いつも最善の方法を探していると、必然的に戦いを避けるのが一番だとわかってね。戦いはどちらの転ぼうと、結局は何かしらの傷を残してしまうんだ。だったら、私は徹底的に戦いを避けて通りたい」
綾「徹底的に逃げるんですか?」
桂「ああ。だからそのための準備は万端だ。君達が来る前に、一応あたりを下調べしておいたんだよ」
綾「なるほど、さすがですね・・・」
桂「この先に小さな社があるんだ。ひとまずは、そこに隠れるとしよう」
しばらく走ると、茂みが途切れ、桂さんの言うようにひらけた場所に出た。
月を覆っていた雲が晴れて、あたりが次第に明るくなっていく・・・。
綾「あ、ここは・・・」
桂「どうかしたのかい?」
綾「私、ここ知ってます・・・。ここ、前に一度来たことがあります・・・といっても、この時代のじゃないと思うんですけど・・・」
桂「まさか、綾さんがここへくるきっかけになった神社というのは・・・」
綾「暗いからよくわかんないけど・・・たぶんここだと思います」
桂「まあいい。詳しいことは後から聞くとして、ひとまず社の中に隠れよう」
私と桂さんは社の中に入った。
桂さんは変装用の衣装を取り出すと、それを扉から見えるか見えないかくらいの位置に広げた。
桂「こうしておけば、ここで着替えて逃げたと思わせることができるだろ」
桂さんは天井の板を一枚外した。
桂「少し狭いんだけど、ここに隠れよう」
私と桂さんは屋根裏に登った。
屋根裏はほんとに狭くて、お互いの体温が感じられるくらいくっついているしかなかった。
その距離のおかげで、私は安心できると同時に、とてもドキドキしていた。
(ど、どうしよう・・・静まれ心臓!・・・桂さんにドキドキしてるのがばれちゃう)
www余裕だな、オイwww
桂「怖い?」
小さい声でしゃべるせいか、桂さんの声がいつにもまして優しく聞こえる。
緊張のあまり、声が出せずに首を振ってそれに答える。
私の頭の上に桂さんが手をのせると、優しく髪を撫で始めた。
綾「今日は・・・ほんとにびっくりしました。色々と・・・」
桂「色々?」
綾「あんなに雰囲気が変わっちゃうなんて思いませんでした」
桂「ああ、あれか。私に見えなかったんなら、成功だね。でも、茶店の時はてっきりすぐ気付くと思ってたよ」
綾「あ・・・あれは、きれいな人だなって・・・ごめんなさい」
桂「いや、謝るのは私の方だよ。あの時も結局、君を危険にさらしてしまった・・・」
綾「そんなことありません!あの時・・・私、桂さんに助けてほしいって思ってたんです」
桂「・・・・・」
綾「そしたら・・・ほんとにそばにいてくれてたんですね・・・」
桂「結果的には、そうなるのかな・・・」
綾「だから、きっと最初に頭に浮かんだのも桂さんだったのかなって・・・」
桂「それって、もしかして・・・」
綾「はい。カン・・・みたいなものです」
桂「そうか・・・私では、本能というものに勝つことはできないんだろうね」
・そんなことないです
・そんなこと考えちゃだめです←
・そうかもしれませんね
綾「そんなこと考えちゃだめです!」
桂「考えちゃだめ・・・かい?」
綾「はい。それって頭と心を比べてるってことですよね?それって意味ないです。だって頭も心も、両方桂さんの中にあるじゃないですか。なんだか桂さんは、自分に心が・・・気持ちがないみたいな言い方をするけど・・・」
桂「私に心がある?そんな風に考えたことはないな・・・」
綾「桂さんには、ちゃんと心ありますよ。だって、桂さんはとっても優しいじゃないですか!」
桂「私が優しい?」
綾「ほら、自覚がない。それって、無意識に優しくしてるってことですよ。それに、頭に従ってるときの桂さんって、なんとなくわかるから・・・。例えば、これもカンなんですけど・・・私が藩邸に残るのを決めたときとか・・・」
桂「!!」
綾「図星!でしょ?」
桂「あ、あの時は・・・晋作を・・・」
綾「桂さんは、いつだって高杉さんのことを考えてますよね」
桂「そ、そんなことはないよ。私はいつの間にか綾さんのことも・・・」
綾「え?」
桂「い、いや・・・」
綾「高杉さんも、桂さんのことを考えてる。だからさっきだって」
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【長州藩・桂小五郎】
綾さんの言葉は不思議と私の中でストンと落ち着いた。
頭で理解したわけではなく、心が共感したような・・・。
・・・私にも、無意識の心の声を聞くことができるのだろうか?
(いや、もうできているな・・・だって私は、いつの間にか綾さんのことになると、勝手に体が動くのだから)
桂「なるほど、確かに私は鈍感だな・・・」
綾「え?」
桂「いや・・・。そうだね、さっきのあれはとても楽しかった」
綾「はい!二人とも、とっても素敵でした・・・」
桂「はは、ありがとう。でも、少しだけ晋作が妬ましかったよ。あいつは、いつもあんな気持ちで生きていたのかってね」
綾「桂さん・・・」
桂「何も考えずに、思いに身をまかせるっていうのも悪くないもんだね」
綾「きっと、これからだってできますよ」
そう、きっとできる。
綾さんがいてくれれば、私の理性という雲は、あっという間に吹き飛んでしまうから・・・。
逃げの小五郎か・・・。
そういえば、すっかり逃げることが得意になってしまって、いろんなものから逃げてしまう癖がついていたのかもしれないな・・・。
でも。
少なくとも、この気持ちからは逃げるのはやめだ!
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【主劇・綾】
桂「よし!」
桂さんが突然大きな声を出した。
桂「綾さん。一つお願いがあるんだけど、聞いてもらえるかな?」
綾「お願い・・・ですか?」
桂「ああ。二人で無事帰ることができたら・・・これからは、私のことを名前で呼んでもらえるかな?」
ええ!?それってどういうこと・・・。
桂「うまく逃げることができた時の私へのご褒美だよ」
綾「そ、それは、ご褒美になるんでしょうか・・・」
桂「ああ。とびっきりのご褒美かな」
(小五郎さん・・・か)
心の中でつぶやいてみた。
(うわ、やっぱりなんだか恥ずかしいような・・・。あ、だったら・・・)
綾「あの・・・その時は私のことも・・・」
全部を言い切らないうちに、いきなり桂さんの人差し指が私の唇に当てられた。
桂さんが、耳元で吐息のように小さくつぶやく。
桂「来たよ・・・」
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新撰組隊士A「おい、見ろ!社があるぞ!」
新撰組隊士B「ひょっとしたら、中に隠れているかもしれん・・・」
新撰組隊士C「そんな馬鹿な!そんなことをすれば、袋の鼠だぞ」
ほんとなら、今の意見が一番正しそうだけど・・・逃げの小五郎の策にまんまとハマっている。
新撰組隊士A「いや、苦肉の策ということもある。一応中を確認するぞ」
社の扉が勢いよく開けられた。
新撰組隊士B「ん?おい、あれを見ろ!」
どうやら、隊士の一人が桂さんの罠にかかったみたい。
新撰組隊士B「畜生!やられた!」
隊士の一人が大きな声を上げながら社に入ってくる。
私達が社の中にいるとは、まるで思ってないみたいだ。
新撰組隊士C「おい!この着物はまだ温かいぞ!近くにいるはずだ!」
新撰組隊士B「よし!追うぞ!」
次第に、隊士達の足音が遠ざかっていく・・・。
綾「はぁー、よかった・・・」
桂「よし、じゃあ降りようか。それと、よければ・・・この手を離してもらえるかな・・・」
綾「え?」
私は気付かないうちに、唇に当てられた桂さんの手を強く握り締めて、胸に当てていた。
www無意識に大胆www
綾「あ!ごめんなさい」
桂「いや、できれば私もずっとこうしていたいんだけどね・・・」
綾「え?」
私が聞き返したことに気がつかなかったのか、桂さんは天井裏から飛び降りた。
そして、ゆっくりと私を降ろしてくれた。
桂「あまり時間はないが、せっかくだ。少し調べてみよう」
綾「調べる?」
桂「ここに、綾さんが未来に帰るための手がかりがあるかもしれないんだろう?」
私が未来に帰る手がかり?ちっとも考えなかった。
これで、もしかしたら私は未来に帰れるかもしれない・・・。
でも・・・。
(未来には、桂さんが・・・)
桂「綾さん、よかったら、こっちの世界に来たときのことを少し聞かせてもらえるかな?」
綾「ええと・・・私は友達のカナちゃんと別れて・・・探し物をしてたんです」
桂「探し物?」
綾「はい。猫の・・・えっと飾り・・・そう!猫の根付みたいな飾りです。そしたら、これと同じ形の神社を見つけました。あ、でもこんなにきれいじゃなかったですけど・・・」
桂「確かに、この社は建ってからあまりたっていないみたいだね。私もこんな所にあるなんて知らなかった
。で、そこで綾さんは何かしなかったのかい?」
綾「ええと、どうだったかな・・・あ、そうだ!たしか・・・縄をさわりました」
桂「縄?しめ縄のことかな?」
綾「ええ、しめ縄を。ぼろぼろで少し傾いてたんで、横の紐を結び直しました」
桂さんはしめ縄に近づいた。
桂「特に変わった様子はなさそうだ。しかし・・・」
言いながら、桂さんがしめ縄をゆする。
綾「え!?」
なに、これ?
目の前が暗くなるーー。
桂「綾さん!!」
桂さんが駆け寄ってきてくれた。
桂「おい!大丈夫か!しっかりするんだ・・・!綾!」
呼び捨て~(≧▽≦)キャー
桂さん・・・今、私のこと名前だけで呼んでくれた・・・。
さっき・・・言えなかったけど・・・お願い、叶ったな・・・。
意識が遠のいていく中で。
桂さんの呼んでくれた名前だけははっきりと聞こえていた・・・。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
途中、何回かうとうとしてしまったwww
子供の調子が悪いので、明日の仕事は休まなくちゃならんだろうな~(。>0<。)
ってことで、本日の私的名ゼリフ~
「それは、気の回しすぎだね。その年であんまり深く考えすぎるのはよくないな」 by桂さん
それを、アンタが言う!?ってねwww
以上!!