【智多星・呉用】第三章 第六話~第十話 | andante cantabileーまなみんの別カレ日記ー

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攻略記事を検索して来られた方は、「徒然日記」の「!注意!」という記事に目を通してください!!


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※ネタバレしてます!!

※選択肢はすべて5UPのものです!!

※ツッコミあり!!



*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆



今にも部屋を出て行こうとする呉用さん。

その背中を見ながら、私は机の上に飾られていた花瓶を手に取った。



郁里「呉用さん!」

呉用「なんだ、君もしつこい・・・」



呉用さんが半ば呆れながら、こちらを振り向いた瞬間・・・



呉用「うわっ!」



私は手に取った花瓶の水を、呉用さんの顔をめがけて思いっきりかけた。


(^▽^;)な、殴るのかと思ったwww←死ぬわ


呉用「なっ、何を・・・」

郁里「化粧がとれてしまったら、いけないですよね」

呉用「くだらぬことを・・・化粧さえ直せば、問題ない」



そう言うと、呉用さんは荷物の中から化粧道具を取り出そうとする。



郁里「いやです!」

呉用「いや、だと?感情で物事を判断するな。あの男は曾家の次男、曾索だ。中央にもっとも近い情報を持っていることは間違いない。これは千載一遇の機会なのだ」

郁里「それでもいやです!」



私はぎゅっと呉用さんの体に抱きついた。



呉用「なっ・・・・・」



呉用さんは、そのまま体のバランスを崩し、倒れ込んでしまう。

私がかけた水で着物を濡らしてしまっていた呉用さん。

その水が私の着物にもしみこんでくる。



呉用「は、は・・・離れて・・・くれないか・・・・・・っ」

郁里「離れません!離れたら、呉用さんは行ってしまうでしょう!?」

呉用「い、いや、そういうわけで・・・は・・・なくて・・・」

郁里「例え!たとえ梁山泊のためとはいえ・・・私は呉用さんが、そんな形で自分を犠牲にするのを見過ごせないんです」

呉用「郁里・・・」

郁里「絶対に、どんなことがあっても離しませんから・・・」



呉用さんの真っ赤だった顔が、驚きで満ちていった。



郁里「呉用さん・・・?」

呉用「君は・・・自分が何を言っているのか分かっているのか?」

郁里「・・・・・っ!」



指摘されて始めて気づく。



(私ってば、さっきから結構、大胆なことを・・・)



おまけに、呉用さんの着物は濡れてはだけて・・・

そんな呉用さんを、私は押し倒してしまっているような状態だ。



(これじゃあ、まるで私が呉用さんを襲っているみたい・・・)



でも・・・



郁里「絶対に・・・離しませんから」

呉用「郁里・・・」



呉用さんが盛大にため息をついたのが分かった。



呉用「とにかく・・・は、離してくれ」

郁里「・・・行きませんか?」

呉用「・・・ひとまず、保留とする」

郁里「それじゃ、いや」

呉用「とはいえ、・・・このままでは君も私も風邪をひいてしまう」

郁里「・・・・・・」



濡れた呉用さんの体を抱きしめているせいで、私もすっかり濡れそぼっていた。



呉用「全く・・・・・・」



呉用さんが、私の重みに顔をゆがめながら、濡れていない袖で私の顔をぬぐう。



呉用「・・・このままでは危険だ」

郁里「き、けん・・・・・?」

呉用「今、曾家の人間に来られたら何を言われることやら・・・。私が男だと露見すれば、あっという間に不審者として捕らえられる・・・。自分がどれだけ無謀なことをしているか分かっているのか?」

郁里「・・・今、言われて少し自覚しました」

呉用「今、か」



でも、体を離したら行ってしまいそうで、私は彼の体から離れなかった。

わずかに呉用さんが笑みを漏らす。



郁里「・・・ごめんなさい」

呉用「何をいまさら・・・謝っている」

郁里「呉用さんの計画を・・・めちゃくちゃにしてしまったんじゃないかと思って」

呉用「全くだ・・・。計算外の・・・ことばかりだ・・・計算外なことは、嫌いだ・・・・・」

郁里「・・・・・」

呉用「今のところ・・・計算外のことしか・・・・・ない」



ピタリと呉用さんにくっついたまま・・・時間だけが流れていく。



呉用「そろそろ、離れてくれないか」

郁里「・・・・・・いや」

呉用「・・・今日のところは・・・諦めるから」

郁里「・・・本当ですか」

呉用「・・・ああ」

郁里「・・・やっぱりダメです。呉用さん、隙をついていなくなってしまいそうだもの」

呉用「・・・私は随分と信頼がないようだな」

郁里「・・・いいえ、信頼しているんです。一度、やる、といったらそれを突き通そうとする。呉用さんって、そんなところ、ありますよね」

呉用「・・・・・・」

郁里「でも、今日はダメです。それを突き通させるわけにはいきません」

呉用「・・・別に死ぬわけではない」

郁里「男だって分かってしまったら、どうなるか分かりませんよ」

呉用「わからないようにやる」

郁里「き、聞きづらいことを聞きます・・・が・・・。経験は、あるんですか」

呉用「無い」


wwwキッパリ(・∀・)www


郁里「えっ!?・・・なら、その自信はどこから・・・」

呉用「私は、研究を忘れない男だ。潜入術は一通り研究し、いざというときの布石も忘れない。だからこれまで何度か女装するたびに、いざ事に及んでもいいように、あらゆる話術と技術を磨いた。よって、心配ない」


wwwどんな技術www


(なっ、何を平然と言い切ってるの!)


郁里「呉用さんはっ!女性経験はあるんですかっ!」


wwwwwwwwwwwww


呉用「・・・・・・は?」

郁里「男女の機微を、研究って言葉で片付けるなんて、そういうのを”机上の空論”って言うんです!」

呉用「・・・・・・っ!!」

郁里「ばっかじゃないの!生半可な知識で何ができるの!女性が苦手なくせに、どうやって女心を表現するのっ・・・!」


wwwヒロインちゃん、容赦なしwww


呉用「・・・君は・・・あるのか」


wwwオトナですから(・∀・)www


寂しそうな声に、ハッとする。



呉用「君は・・・郁里は・・・肌を触れ合わせた相手に、女心を見せた経験があるのか・・・」

郁里「わっ・・・私はっ・・・」

呉用「・・・・・」

郁里「・・・・・」



呉用さんは、特に問い詰めるわけでもなく、私が黙っているのに任せるように、力を抜いた。



郁里「私は・・・呉用さんが自分を犠牲にするところを見たくないんです」

呉用「見たく・・・ない・・・」

郁里「そうです。見たくありません」

呉用「なら、見なくて良い」

郁里「・・・・・っ!どうして・・・・・・っ!どうしてそんなふうに、自分を捨てられるんですか!?」

呉用「大げさな・・・これしきのこと、どうということはない」

郁里「どうってことあります!好きでもない男の人とその・・・」



話していて、おかしな気分になる。

この人は男だ。

そして・・・そして・・・そして・・・



呉用「君は、好きな男としか床を共にしたことが、ないんだな」

郁里「えっ・・・・・・」



ぐろぐろと考えていたところに、呉用さんから唐突に問いかけられ、思わず口ごもる。


wwwぐろぐろ考えるってなんだろ?(笑)そのまま打ち込んだけどwww



呉用「・・・そうか」



顔を赤くして、わずかに視線を落としてしまっている私を見て、呉用さんは何かを諦めたようにため息をついた。



呉用「顔を真っ赤にさせて、私に抱きついて。作戦を遂行しようとする私に、行くなと言う。私が男と寝るのはダメで・・・君がこうして私に抱きついているのは、どうやらいいらしい」

郁里「今は、致し方がないことであって・・・」

呉用「勝手な規則だな。それとも君のいた社会では、挨拶程度の行為なのか」

郁里「べ、別に誰にでもこんなことをするというわけじゃ・・・!」

呉用「ならば、私にだけか?」


(ご、呉用さん・・・・・・)



1:そうかもしれません

2:女装してるから←5UPアップ

3:うぬぼれないでください



郁里「呉用さんが女装してるから、抵抗がないのかもしれません」

呉用「君は、女に抱きつくクセがあるのだな。扈三娘には注意を喚起しておこう」

郁里「そういうわけじゃ・・・」

呉用「しかし、なぜそこまでできる?自分のことでもないのに・・・・・・」

郁里「自分のことではなくても!大切な人のことなら、止めようとするのは当然です!」

呉用「・・・・・・!」



呉用さんがわずかに目を見開いた。



呉用「大切な人・・・・・・か」

郁里「あ、あの、それは・・・・・・っ。別に深い意味があるわけじゃなくて・・・」

呉用「いや・・・・・・それなら、分かる気がするのだ」

郁里「えっ」

呉用「大切なものが、自分を犠牲にしようとしているのを止めたいという。その気持ちなら・・・分かる気が・・・」

郁里「呉用さん・・・?」



遠くを見る目は、誰かのことを思い出しているような気がした。



呉用「君がいた場所の女性は、みんな君のような考え方をするのか?」

郁里「人それぞれだと思いますけど・・・」

呉用「ふむ、興味を持った。聞かせてくれ、君がいた場所について。今度は、全てを疑わずに聞こう・・・」



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郁里「ん・・・・・・」



優しく瞼を刺激する光で目を開けた。



郁里「もう・・・朝・・・」



布団から抜け出し、うーん、と体を伸ばした。

それから、ハッとする。



(呉用さんは!?私、あのまま呉用さんと話しているうちに眠くなっちゃって・・・)



慌てて辺りを見回すと・・・。



呉用「起きたか」



支度をしている呉用さんの姿が視界に入ってきた。



郁里「あ、あの、昨夜は・・・・・・」


(ひょっとして、私が眠ったあとに、曾索の元に行ったんじゃ・・・)



嫌な予感が心の中をざわめかせる。



呉用「誰かさんが眠ってからも、私の体から離れようとしなくてな。おかげで、一睡もできなかった」

郁里「一睡も、って・・・・・・」

呉用「離そうとするとしがみついてくるのだから、始末が悪い。先ほど、ようやく離してくれてね」

郁里「ご、ごめんなんさい・・・・・・!」



顔が熱くなってしまう。



(でも、あれ、私、布団に寝てたってことは・・・呉用さん、運んでくれたんだ・・・)


呉用「曾索の元に行くことは、情報を聞き出す絶好の機会だった。その機会をフイにしたんだ。挽回するだけの働きは期待していいのだろうな」

郁里「もちろんです!」


(何が出来るのかわからないけど・・・呉用さんの力にならなくっちゃ!)


呉用「ちょうど今夜、曾兄弟の前で舞を所望されている。良い機会があるかもしれない。くれぐれも足を引っ張らぬように」

郁里「・・・はい」



昨夜、少し距離が近づいたような気がしたのに、今朝はまた、いつもどおりの呉用さんに戻っていた。



(・・・ちょっとだけ、寂しいな)



その日は夜まで特に何事もなく過ごした。

踊り子として雇われることがこんなに退屈だとは。

呉用さんから説明を受けたところによると、踊り子は大抵昼くらいまで主人に寄り添って夜伽するため、本来であれば自由時間は夕方からなのだとか。

恐ろしい世界に来てしまったものだと実感する。

そして、その日の夜・・・。



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私たちは曾兄弟がそろう宴会場へと向かった。

そこにいたのは屈強な男たち。

すでに宴はたけなわ。

そこかしこで大きな笑い声があがっている。

そんな中、呉用さんは冷静に私に囁いた。



呉用「あそこにいる五人の男が曾兄弟。曾家の五虎と言われる腕自慢の息子たちだ」



説明を聞きながら、重要人物を頭に叩き込む。



郁里「一番偉そうな人の隣にいるのは?」

呉用「長男・曾塗の隣か・・・あれは・・・史文恭。五虎の武芸師範だ」



言いながら、呉用さんが自分の手をぎゅっと握りしめた。



(呉用さん、緊張している・・・・・・?武芸師範ってことは、一番強い人ってことかな。それに、女性慣れしてそうな、オシャレな人・・・)



その時、席の中央に陣取っていた曾塗が偉そうな声をあげた。



曾塗「そろそろ舞を嗜みたいところだな」



その言葉に、呉用さんが小さく一礼して、腰をあげる。



曾塗「いや、麗花ではない」

呉用「はい・・・・・・?」

曾塗「妹のほう、名はなんという」

郁里「は、はい。麗水と申します」

曾塗「よし、麗水。お前の舞を見せてみろ」

郁里「えっ・・・・・・」


(私が一人で踊りを・・・・・・!?)


wwwヒロインちゃん、ピーンチwwww



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本日はここまで~


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