【智多星・呉用】第三章 第一話~第五話 | andante cantabileーまなみんの別カレ日記ー

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攻略記事を検索して来られた方は、「徒然日記」の「!注意!」という記事に目を通してください!!

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※ネタバレしてます!!
※選択肢はすべて5UPのものです!!

※文章はところどころ省いてます。その中に選択肢がある場合はそこも省きますので、攻略は攻略ページを見てください!!


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呉用さんが…近い。
私の首もとに顔をうずめそうなくらい、接近している。
首筋に、寝息がかかる。


郁里「ご…呉用さん?」
呉用「………すぅ」


暗闇でその表情はよく見えなかったけど…
多分、熟睡しているのだろう。
私の呼びかけに全く反応しなかった。
それどころか……


郁里「っ!」


まるで背中から抱きしめるように、腕が回される。


(ちょ……っ!さすがにこのままじゃ…ドキドキし過ぎて眠れないよ…)


郁里「あっ…あのっ!」


さすがに起こさなければと思ったときだった。
呉用さんの手が、優しくポン、ポンと、私の体を叩き始めた。


(えっ、これって、寝付けない子供をあやす……?)


www私も毎日やってますwww


もう一度、呉用さんの顔を確かめようと振り返るが、どう見ても熟睡している。


(無意識……なの……かな)


ガサッ


(今……何か物音が……?)


呉用さんが颯爽と体を起こす。
私もそれに続く。


郁里「今、物音が…」
呉用「ああ」


ガサッガサガサガサ


郁里「……っ!」


明らかに、何かがこちらに向かって走ってくるのが分かった。
暗闇を横切る影……


郁里「きゃあっ!」


思わず大きな声を上げて、私は呉用さんの首にまとわりつくように抱きついた!


呉用「!!!」
呉用「お、落ち着け、おい、落ち着け…」


wwwwwwwwww


郁里「…ご、ごご、呉用さんっ、強盗?敵!?」
呉用「ちっ、ちがっ、うっ!兎だっ!よく見ろ!」


呉用さんのぶるぶる震える指先が差した先を、目を凝らしてよく見てみる。


郁里「うっ、兎!?」
呉用「お、お前の声に、逃げていった、だろう!」
郁里「なんだ……よかった……」


ホッと胸をなでおろす。
兎の茶色い背中が見えた。
私は呉用さんの胸の中に顔をうずめて、ため息をついた。


呉用「は…は、はやく!」
郁里「はい?」
呉用「…はやくっ、離れてもらえないかっ!」
郁里「え……あっ!」



驚いた拍子に、私は呉用さんに抱きついてしまっていた。



(や、やだ、私ったら・・・・遠慮なく抱きついてた・・・女の人に・・・・・。っ!・・・違う!女装した呉用さんに・・・・っ!や、ややこしい・・・・・)


(・∀・)いや、割とカンタンだよwww


郁里「と、とにかくごめんなさい・・・」

呉用「い、いや・・・」



私も呉用さんも、慌てて離れる。

私は気づかれないように高鳴る胸をそっと抑えた。



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そうして、いくつかの夜を越えて・・・・・・

私と呉用さんは、ついに曾家の支配する地へと足を踏み入れた。

少し遠くに、山や谷で入り組んだ小さな村のような集落が見える。



呉用「ここから先は曾家の領土、つまり敵地だ。決して気を抜くな」



バッチリと女装をキメた呉用さんが言う。



郁里「・・・・・はい」


(まず、踊り子として曾家荘に入るのが大変なことなんだろうな・・・・と思っていたのに・・・)




思いのほか、あっさりと潜入することができた。



呉用「・・・さっきから何をいじけている」



私たちにと用意された部屋に入るなり、呉用さんが尋ねてくる。



郁里「べ、別に・・・いじけてません」


(うそ・・・本当はちょっとショックを受けている。みんな、呉用さんにうっとりしちゃって・・・・・)



村というよりは町のように栄えた中心地の、門構えがとても立派な家の前に、呉用さんが堂々と立ち、門番に向かって声色を変え、踊り子として雇ってくださいませんか、そう囁いただけで、潜入することができたのだ。

私なんて、おまけか呉用さんの付き人のような扱いを受けた。



(なんだか女としての自信をなくしてしまいそう・・・・・)


wwwwドンマイwwwww


呉用「できれば、曾兄弟に近づきたい。曾兄弟がどんな情報を握り、何を計画しているのか・・・・・」



呉用さんはそう言いながら、真剣な表情をしながら机の上をなぞっている。



郁里「何を、しているんですか」

呉用「屋敷の間取りを推測している。真宋帝の頃の屋敷造りであるところから推測すれば、だいたい屋敷内の部屋割りが想像できるというものだ」


(なるほど、さすがは呉用さん・・・)



呉用さんの横顔を見つめながら、私はふと自分の不甲斐なさに、心を痛めるのだった。



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郁里「ふぅ・・・」



呉用さんが何か考え事をしている間に、お手洗いを探しに部屋を出た。



郁里「それにしても・・・広いお屋敷だなぁ。迷子になっちゃいそう・・・」



辺りを見回しながら、ポツリと呟いたときだった。



???「おい、女」

郁里「え・・・・・・」



誰かの声が響き、振り向いた。

その瞬間、乱暴に腕を引っ張られ・・・・・・



郁里「・・・・・っ!?」



見知らぬ男に手首を掴まれ、口をふさがれた。

私は近くの部屋へと連れ込まれてしまう。



???「お前・・・今日、来たばかりの踊り子だな」



男が下卑た笑みを浮かべながら、私の耳元で囁いた。



(な・・・・なに!?こんな昼間っから・・・・っ!?)



元の社会で昼間から身の危険を感じたことなどなかった私は・・・

頭の中が一気にパニックになっていく。

そして、次の瞬間、その男に乱暴に抱きしめられた。



郁里「や・・・・・・っ!」



そのとき、フッと体が軽くなった。



???「なっ・・・・・」



呉用さんが男の手首を掴み、にこやかに立っていた。



郁里「ごっ・・・・・」


(呉用さん・・・・・って言っちゃダメだ・・・・)


呉用「妹が、何か粗相でもいたしましたでしょうか?曾家のご次男、曾策さまでいらっしゃいますね」



呉用さんがにっこりと微笑むと、男はデレッと相好を崩した。



曾策「お、おお、ワシを知っておるか」

呉用「それはもう、強くて賢くて、お優しいと、我が里まで御名が響いておりましたから」

曾策「そうかそうか、苦しゅうないぞ。ん、麗花とやらいう美しすぎる踊り子とは、お前の方だったか」

呉用「嫌ですわ、美しすぎる、だなんて」

曾策「おかしいと思ったのだ。この娘もまぁ美しいが、そこそこだからな」


(・・・そこそこ・・・って何よ!!)


wwwwドンマイwww何事も「腹八分目」よwwww←意味不



けなされているのかホメられているのか分からない言葉に、私は思わずムッとしてしまう。



呉用「妹は”こういうこと”に慣れていませんの。勘弁してやってくださいな」


(こういう・・・こと・・・)


曾策「ふ、ふふふ、お前は、道理をわかってるな」



男の質問に、呉用さんは答えず、にこりと微笑むだけだった。

それから、男の耳元で何か囁く。



曾策「・・・・・・分かった。楽しみにしているぞ」



そう言うと、男は満足そうな笑みを残して部屋から去って行った。



郁里「呉用さん、今、一体何を・・・・・」

呉用「この、馬鹿が・・・・・・・ッ!」



私の質問を遮るように、呉用さんが言う。



郁里「ば、馬鹿って・・・・・」

呉用「敵中だということを忘れるなと言ったはずだ。たとえ正体がバレていないとしても、男ばかりの屋敷で気を抜くな」



小さい声だけれど、耳に突き刺さるような厳しい声で叱り飛ばされる。



(呉用さん・・・・・・本気で怒ってる・・・・・)



呉用「一人で出歩くな。いいな?」

郁里「・・・はい」

呉用「君に何かあってからでは、遅いのだ」


(えっ・・・・・呉用さん、私のことを心配してくれているの・・・・・?)




何事もなくその日の夜は更け・・・・・

呉用さんと、枕を並べて横になる。

野宿を繰り返したせいか、二人で並んで寝ること自体は慣れたが、それでもドキドキが収まるわけではない。

しかも、今日は布団まで一緒だ。


wwwチャンスwwww


私はなかなか寝付けず、呉用さんの寝息を聞きながら天井を見つめていた。



そのまま夜中になってしまう。

ようやく、うとうとと眠りに落ちかけていたとき・・・・・



(・・・・・・ん・・・・・・あ、あれ?)



呉用さんが、そっと布団を抜け出ていこうとしていた。



郁里「呉用さん・・・・・・・?」



ビクッと呉用さんの肩が動いた。



呉用「・・・起きていたのか」

郁里「どこに行くんですか?」

呉用「・・・君には関係ない」



そっけない言葉を残し、そのまま呉用さんは部屋から出て行こうとする。

でも・・・・・



(もしかして・・・嫌な予感がする・・・・)


郁里「待って、呉用さん・・・・・!」



布団から飛び出して、とっさに呉用さんの着物を掴む。

昼間、呉用さんが男に耳打ちをしていたことを思い出したのだ。



郁里「ひょっとして・・・あの男の人のところに?」



こんな時間に男の部屋に”女”が行く・・・・・

あとのことは、想像がつく。



郁里「答えて!」

呉用「・・・床で重要なことをもらす場合もある」

郁里「でも、それって・・・・・」



先の言葉が出なくなり、思わず口ごもる。



呉用「なに、男だと分からないようにする方法はいくらでもある」



私が口ごもっているのを見て、呉用さんが苦笑いを浮かべながら言った。



郁里「そういう問題じゃ、ないです。・・・・・呉用さん、私には気をつけろって言うくせに」

呉用「郁里・・・・・・・?」

郁里「自分の身を犠牲にするにも、程度があります・・・」

呉用「梁山泊のためだ。このくらい・・・・・」

郁里「このくらい、で割り切れません!もし私が呉用さんの技を覚えたら・・・・・私にも密偵として同じことを強いるんですか!?」



思わず、強い口調になってしまう私を呉用さんがじっと見つめる。



呉用「君がいた世界はどんなところかは知らないが・・・きっと、良い世界だったのだろうな」

郁里「え・・・・?」

呉用「君が望むなら。そういった・・・・・仕事・・・・も任せるやもしれぬ」

郁里「な・・・・・・っ!?」

呉用「しかし、君は梁山泊の人間かどうかわからぬ。そんな君に・・・・その・・・体を使え、など・・・言えるわけもない・・・・だから・・・・・」



そう言うと、呉用さんは私に背を向けた。



呉用「私が行くのだ」

郁里「呉用さん・・・・・!」


(どうにかして、呉用さんを止めなきゃ・・・・・・!)



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