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サイバーダイブ作戦を行う研究室ー。
千鳥と九楽、そして心配そうに見守る仲間たちが待っていた。
九楽「では、お二人ともこちらの寝台に横になってください」
ゼロ「……」
中央の寝台には、すでに何本ものケーブルにつながれたゼロが座っていた。
あかね「ゼロ君、よろしくね」
ゼロ「…必ず成功させる。…だから、不安にならないで」
あかね「ありがとう、ゼロ君」
九楽「ディメネットGに侵入する段階まではゼロが先導いたします。ですが、ゼロが一緒にいられるのはそこまでです。そこより深部でお二人が活動できるように、ゼロは機器のサポートに集中します」
青山「了解です」
体のあちこちにコード類をつけられながら、青山は冷静に返答した。
神谷「あかねちゃん、よろしく頼んだわよ」
あかね「はい!」
神谷は妙にエロい手つきでコード類をあかねにつけたが、あかねは全く気付かず、それどころではなかった!
wwwセクハラも、スルーされると何か痛いねwww
(うわ……緊張してきた……)
九楽「お二人とも目を閉じて、気を楽にしてください。……博士、準備は完了です」
千鳥「では、今よりサイバーダイブ大作戦を開始する!ゼロ、ディメネットG接続開始だ!」
ゼロ「…………了解。………ディメネットGに接続開始。……ポート解放。システム内に強制侵入。………桃山と青山氏のパルスパターン同調、ルート確保。………二人とも、準備はいい?」
あかね「はい」
青山「やってくれ」
ゼロ「………転送開始準備OK。サイバーダイブ大作戦開始」
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あかね「…………え?」
あかねが目を開くと、漂う光の中に浮かんでいた。
あかね「…ここがサイバースペース?」
ゼロ「………ディメネットGの入口」
あかね「ゼロ君………あれ?青山さんは?」
ゼロ「……位相調整」
青山「………」
あかね「青山さん、大丈夫ですか?」
青山「…問題ない。この空間を観察していた」
ゼロ「…………座標完全同期完了。……今から二人をディメネットGの中心領域に送信する。…………マスターシステムはそこの近くにある」
青山「そして、そこがジュテームの支配領域だというわけだな」
ゼロ「……気をつけて。サイバースペースでは、より強いイメージが力になる。……二人とも、留意して。強いハートが必要だよ」
あかね「思いこんだものが勝ちってことですか?」
青山「そうだ。そういう意味ではジュテームは相当、厄介な相手だな」
あかね「たしかに…あの思いこみの強さはかなりのものですからね」
ゼロ「……時間がない。行くよ。……ディメネットG転送開始」
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あかねが目を開けると、そこには巨大な石造りの城が建っていた。
城の尖塔のまわりにはたくさんのコウモリがキーキーと飛び交っている。
あかね「お城…これがジュテームのイメージした世界なんですか?」
青山「ああ、おそらくこの世界の君主を気取っているのだろう」
あかね「まるで吸血鬼の城みたい…」
青山「勇気を出せ、あかね。俺たちにはハートエナジーがある」
あかね「そうですよね。それに青山さんもいてくれる」
青山「ああ、だから心配するな」
青山はあかねの手を取ると、その手をギュッと握りしめた。
青山「…さあ、行こうか」
あかね「はい……!」
二人は強く手を繋いだまま、ジュテームの城へと歩きだした。
古びた建物のすえた匂いが、ツーンと青山とあかねの鼻孔をくすぐる。
あかね「イメージの世界なのに、ちゃんと匂いはするんですね」
青山「…俺には感じられない」
あかね「え?けっこうツーンってきません?」
青山「きっとあかねのほうが、この世界を正確に認識する力が強いのだろう」
しばらく進んでいくと、青山とあかねの目前に大きな扉が現れた。
(何か……感じる。この扉の先に何かがある)
あかね「…青山さん、この向こうから強い気配が伝わってきます」
青山「いよいよ城主と対面と言う訳だな。……気を引き締めて行くぞ」
ギィ~~!
www文字だとなんかマヌケだwww
重たい音を立てて、目の前の扉が勝手に開いていく。
青山「……ジュテーム!」
あかね「…………!」
ジュテーム「ようこそおいでくださいました。私の城に」
青山「観念しろ。私たちがここに来た段階でお前たちの計画はチェックメイトだ」
ジュテーム「…それはどうですかね。私のイマジネーションの力、その身に刻みつけてやりましょう!」
青山「…あかね、行くぞ」
あかね「はい!」
青山「ハートセット」
ブルー「クールなハートのラブナイト、ハートブルー」
あかね「ハートセット!」
ピンク「やさしいハートのラブヒーラー、ハートピンク!」
ブルー「ピンク、今は時間がない。一気に決めるぞ」
ピンク「はい!」
ブルー「ブルーガン。ラピッドシュート」
バババババババッ!
ジュテーム「……何かされましたか?」
銃撃を受けるそばから、みるみるジュテームの傷が塞がっていく。
ジュテーム「そんなチャチな攻撃で私が倒せるとでも?」
ブルー「……リジェネレイトだと?どうして封じたはずの能力が発現するんだ……」
ジュテーム「これはリジェネレイトなどと言う生易しい力ではありません。これがイメージの力ですよ。私は貴方の弾丸を受けても傷が回復すると強く信じていますから」
(これがゼロ君が言ってたことか……ジュテームが大丈夫だと思っていれば、回復しちゃうんだ)
ジュテーム「…さて、今度はこちらの番ですね。バットストーム!」
ジュテームがひるがえしたマントから無数のコウモリが放たれる!
キーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキー!!
コウモリの鋭利な刃物のような漆黒の翼が、ブルーとピンクを切り裂く!
ブルー「……くっ」
ピンク「キャッ」
ジュテーム「どうです?素晴らしい力でしょう?」
ピンク「こんな技、以前は使ってこなかったのに……」
ブルー「これも貴様のイメージが具現化した力なのか……」
ジュテーム「お二人とも、貧弱なイマジネーションですね。その程度で傷を負っているようでは、貴女たちに勝ち目はありませんよ?」
ブルー「…俺はジュテームのように思いこみが強くない。…赤木を連れてくるべきだったな」
ピンク「そ、そんな!弱音を言ったらダメです!」
ジュテーム「いいです、いいですよ、その絶望感。……その絶望の味をさらにあげるため、もうひとつの絶望をオマケしましょう。貴女たちは、ここに自分たちの意思で来たと思っているようですが…それはまったくの逆。私が……いえ、我が師のX様が貴女たちをここに誘い込んだのです」
ピンク「え……?どういうこと?」
ジュテーム「これはメノスにとって危険なゼロの機能を封じるための陽動計画なのですよ」
wwww三度、引っかかる陽動作戦wwwwww
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同時刻、研究室ー。
サイバースペースにダイブしたあかねと青山を、全員が心配そうに見守っていた。
黄平「玲ちゃんたち、うまくやってるのかな?」
赤木「……全くかわらないな」
黄平「たしかに、はたから見るとメチャクチャ地味な戦いだよね」
黒峰「こいつらの寝顔を見てるだけじゃ、まったく状況がわからんってのもな。ゼロを叩き起こしたら、どうなってるのか聞けるんじゃねえか?」
wwww怖いことすんなwwwww
黄平「ちょ、ちょっとダメだよ!そんなことしたら二人はどうなるんだよ!」
千鳥「ゼロは今、あかねさんたちの意識体の制御で処理が限界値に達している。継、ぜったいに無理に起こしてはいけないよ?」
黒峰「…ちっ。見てるだけの作戦ほどつまらねえもんはねえな」
キュイーーン、キュイーンッ!!
神谷「この非常時にもしかしてメノスが……?……たいへん!Jガーディアンズ内に侵入者発見です!」
赤木「まさかメノスがJガーディアンズに!?」
神谷「…確認できないわ。でも……こんなハート値、見たことない!侵入者の現在位置は、第5…いえ、もう第4ブロックよ!」
千鳥「みんな、いまここを襲撃されるのはマズイ!なんとか敵の攻撃を防いでくれ!」
赤木「了解!ハートレンジャー!3人で出動だ!」
黒峰「やっぱりそう来なくっちゃな。よし、行くぜ!」
黄平「アイアイサ~♪」
ゼータ「……ずいぶんとあっけなく侵入させてくれてありがとう。やっぱりゼロがいないとキミたちはただのデクだね」
イエロー「え?この子が侵入者?」
レッド「…まだ子供じゃないか!」
ブラック「バカ野郎……コイツはただのガキじゃねえぜ」
ゼータ「ぼくの名はゼータ。犯罪科学組織メノスの協力者さ」
ブラック「子供だろうと、侵入者には容赦はしねえ。泣き出さないうちにとっとと帰りな」
ゼータ「……見かけで判断するなんて愚かだね。やっぱり下等な人間は生きている価値がないよ」
ブラック「ゴチャゴチャうるせえんだよ!」
ブラックがゼータに向かって暴風雨のように猛突進していく!
微動だにしないゼータの体から、赤黒い光が放たれる!
バシイィィッ!!
見えない力がブラックの体を宙に跳ね飛ばした!
ズシン
重たい音を立てて、ブラックが地面に激突する!
ブラック「ぐはっ!!」
レッド「ブラック!大丈夫か!?」
イエロー「そんな…まったく攻撃が見えなかったよ?」
ゼータ「これで分かったろう?キミたちなら指を触れるまでもなく倒すことができる。どいてくれないかな。ぼくが用があるのはゼロなんだ」
レッド「どかない!俺たちは決して背中を見せない!」
イエロー「どけと言われてどいたらヒーロー失格!」
ゼータ「……いいよ。そこまで言うなら相手をしてあげるよ」
芝居がかったタメ息をつくと、ゼータはギラリとレッドとイエローをにらんだ。
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一方、ディメネットGではー。
青山「…まずいな、歯が立たない」
ピンク「そんな…冷静に言わないでくださいよ」
ジュテーム「シャドウフレア!」
漆黒の炎が巻き起こり、あかねを狙って噴き上がる!
ピンク「あっ!」
ブァオオアアアア!
ブルー「・・・・・ぐっ!」
青山「しまった・・・・・!」
ピンク「あ、青山さん!へ、変身が・・・・・!」
www変身が解けたらちゃんと「青山」って呼び変えるヒロインwwww
ジュテーム「おや、変身のイメージが保てなくなったのですか?ハートブルー、貴方のあかね姫への愛も大したことありませんね。まずは貴方から燃え尽きてもらいましょう!」
あかね「ダメ!やめて!」
ジュテーム「あかね姫、すぐに分かりますよ。ハートブルーより私の方が魅力的であるとね・・・・・」
キモイ!((o(-゛-;)
ジュテームは両手を開くと、目を閉じて力を集め始めた!
青山「く・・・・・!あかね、逃げろ!俺から離れろ!」
この辺さ、ヒロインのセリフ表記が「あかね」だったり「ピンク」だったりコロコロ変わるんだけど、ヒロインちゃんは変身したままなのか、青山氏と一緒に解除になったのかハッキリして欲しい・・・・・
(ダメ・・・!今の青山さんが変身してないんだから、一撃でも受けたら・・・!今は私が守るしかない!青山さんは私が守る!)
あ、ヒロインは変身したままっぽいねwww
(・・・私がするべきことは!)
1:ジュテームを攻撃する
2:青山を応援する←
3:ジュテームの前に立つ
(青山さん、がんばって!私は貴方を・・・・・応援するから!)
あかねが青山のことを強く想った、その瞬間!
トクン・・・・・・・・ッ!
ピンク「え?」
ピンクの手にはピンク色のリボンが握られていた!
ピンク「これは・・・・・?」
青山「ピンク!そのピンクリボンにハートエナジーを込めるんだ!」
ピンク「は、はい!ピンクリボン!」
ピンクはクルクルとリボンを振り、精一杯のハートエナジーを込めた!
www想像したらちょっとマヌケwwww
・・・・・しかし、ジュテームには何も起きなかった!
ジュテーム「なかなかチャーミングな武器をお持ちですね」
ピンク「どうして!?せっかく必殺武器が出たのに!!」
ジュテーム「な・・・・・何ですか・・・どうして!?」
ピンク「え?」
(ジュテームは何に驚いているの・・・・・?)
ブルー「ピンク!伏せろ!」
ピンク「え?」
あかねが伏せたその瞬間、ブルーガンが大きく火を噴いた!
ジュテーム「ぐはぁああああああっ!」
ブルーの放った無数の弾丸が、爆音を立ててジュテームの体を貫いた!
ピンク「やった!」
ジュテーム「・・・・・な、なんですか!何ですか、その力は!その強大なハートエナジーは!」
ブルー「・・・ピンク、これが本当の君の力のようだな」
ピンク「・・・・・?」
ブルー「君のハートエナジーが俺を強くしてくれた。君のハート、確かに受け取ったぞ」
(私のハート?私のハートエナジーが青山さんに・・・・・?)
ジュテーム「なぜ!?どうして!?どうしてあかね姫のハートが貴様に宿る!」
愛し合ってるからーヽ(*・ω・)人(・ω・*)ノ
ブルー「・・・・・説明してやろう。これが恋戦隊ハートレンジャーの真の姿だ。私たちは恋の力で強くなる。ジュテーム、恋とはお前のように人を傷つけるものではない。恋とは互いを思いやり、そして互いに強くするものだ。そしてその強い絆が、私とあかねにはある・・・・・以上だ。理解できたか?」
ツンデレ青山氏からこんなセリフが出るなんて・・・(ノω・、)ホロリ
ジュテーム「そんなはずはない!!あかね姫は、私を愛している!!心から私を愛している!!愛しているんだ!!」
wwwwもはや異常者wwwいや、元からヘンタイかwwww
ジュテームの強力な思い込みが、再び大きな傷跡を癒していく!
ピンク「これでもダメなの・・・?いったいどうすれば・・・・・!」
強烈なジュテームの想念の前に、ピンクは思わず一歩後ずさった。
ブルー「・・・・・ピンク、落ち着け」
ブルーはピンクを抱きかかえると、耳元で優しく話しかけた。
ブルー「・・・あかね、俺を信じてくれないか。心の底から、強く俺を想って欲しい」
ピンク「・・・わかりました」
ブルー「今からジュテームに奇策を仕掛ける。少々、突飛な策に思えるかも知れないが、何があっても俺を信じてくれ」
ピンク「・・・・・はい!」
サイバースペースと現実世界両方での大ピンチ!
果たして青山に奇策はあるのか?
次回、青山玲士ストーリー最終話!
果たしてあかねの恋の結末は!?
地球の平和の行く末は!?
行け!平和を守る愛の戦士たち!
戦え!恋戦隊ハートレンジャー!
to be continued・・・・・
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
ACT9終了、最終話に続きます。
今回の選択肢、「青山を応援する」を選びましたが、直前のセリフを考えると「ジュテームの前に立つ」が正解なんじゃないかなぁ、と思います。
でも評価◎でLOVE END確定なのでヨシ!
ブルー「ハートレンジャー参上!」