・持たざる人々の恨み
「民主主義!君はクビだ!」
アメリカ大統領がドナルド・トランプに決まりました。2000年代前半から頻繁に「ネタキャラ」としてゴシップニュースを沸かせ、1年程前から「もしなったら面白いな」と誰もが半笑い気味に話題に上げていたトランプがよもやの大統領に。
トランプ支持者の多くは白人のブルーカラー層、貧困層。彼等は怒っていたんでしょう。金持ちを優遇する政策に。自分達を取り残して進歩を続けていく世の中に。海外と取引を行い儲けている企業に、白人以外が国に入ってきて仕事を奪っていくことに。
「俺達にも取り分をよこせ。それが無理ならリセットだ。全員不幸になるんだ!」と。トランプが選ばれた理由は政府や社会への大きな変化を期待すると同時に破滅願望のような意味が含まれているように思えます。
「どうせ自分の人生浮かばれないんだ。トランプが決まればアメリカ中が世界中がトラブルに巻き込まれるんだ。株は暴落するだろうし政策だって滅茶苦茶だ。おまえもおまえもおまえも不幸になれ。道連れだ。」というグローバリゼーションに適応出来なかった人々、もしくはエリートになりきれなかった人達の怨みが溢れたのでしょう。
「アメリカでは全人口の5%の人間がアメリカの所持する70%の金を所持し、残りを95%の人達で分けあっている状況」というぐらい貧富の差があります。
「お前が貧乏なのはお前が頑張らなかったからだ」という話を苛烈なアメリカの持つ「自己責任主義」に対してのカウンターだろうなと。余りに恵まれない人達を放置しすぎた結果。
「民主主義は終わった」「アメリカの国民はどうかしている」というような意見がインターネットには溢れていますが貧しい人達に取っては差別や民主主義がどうこうとなんてのは何でも良くて「全てノーカンになるかワンチャンくれ」という事だったんだなぁと。
どーすんだ、これ。