629 癌が焼ける匂い
しばらく体の状況を書いていなかったので、記録のために残しておくことにする。手術から1,964日(5年4か月と15日)、転移発覚から1,001日(2年8か月28日)の状況である。<現在の治療>○ イブランス(5クール目)+フェソロデックス(6回目)併用療法○ ランマーク(29回目)<現在のお薬>アスパラ-CA錠200アルファロールカプセル0.25μgオルメテックOD錠20mgオルメテックOD錠10mgノルバスク錠5mgイブランスカプセル125mg<CEA>7.1<体の状況>○ イブランスの副作用特にこれといった副作用はなく、いつも診察日に教授先生をがっかりさせている。臨床実習?でそばにいる若いドクターにもいいところを見せられないようで、なんだか僕まで申し訳なくなってくる。心配していた骨髄抑制も今のところうまくコントロールできており、1週間の休薬後の採血で好中球はしっかりと戻ってきている。減薬せずにイブランスを続けられるのは大変ありがたい。それでも1週目は熱が出る前兆のような症状があったり、微熱が出たりすることもあるけど大したことはなく、これは教授先生に申告していない。この「イブランスの副作用」を書くにあたって改めて副作用を見直していたら、「下痢」というのがあった。確かにこの薬を飲み始めてから水様便になることが多く、気になってネットで調べていたのだけど・・・、そっか、イブランスの副作用なんだ。特にお腹が痛くなるわけでもなく、逆に腸がシャワーで洗い流されたような爽快感を感じるくらいなので全く問題ない。頭髪は何度も言うようにケモで抜けたまま戻ってきていないので、イブランスによる脱毛の副作用はよく分からない。でも他のムダ毛は抜けていないので、僕に脱毛の副作用はないようだ。○ フェソロデックス以前の記事にも書いたが、硬結以外に目立つ副作用はない。ただ、ひどくはないけど硬結周辺に痒みがある時があって、掻きむしって点状のかさぶたを作ってしまった。相変わらずフェソロデックスは嫌な注射で全く慣れないが、ある強者が肩に打ってもらうようお願いしたら、「くっそ痛いからやめておきなさい」と看護師に断られた・・・と、ブログに載っていた。いやぁ・・・、さすがに肩にフェソロデックスは無理っしょ?○ ランマーク長らく骨の検査をしていないので、悪くなっているのか現状を維持できているのかまるで情報がないのでなんとも言えない。教授先生からは、「ランマークを長く打ち続けているとかえって骨がもろくなるので、間隔をあけるか・・・」という話があったように記憶しているが、そんな話はまるでなかったかのように毎月1回きちんとオーダーされている。骨転移が発覚した時はCTで病変を見せてくれたのに、今尋ねると「CTでは分からんのだよ…」と言う。いい加減なものだ○ ジム調子よく週に2~3回程度のペースで通っているが、最初は50%程度の力でもちゃんと筋肉痛が残っていたのに、最近は強度を上げないと筋肉痛になりにくくなってきた。そこで強度をあげてみたところ、健側である右側にはまだ余力が残っているのに、患側の左側だけは早い段階で力の限界に達してしまう。左胸に大胸筋がなくなったことをしっかりと実感した。○ 癌が焼ける匂いとは?今の治療が始まってまもなく3年になるが、鼻腔の奥のほうで変な匂いを感じるが多くなった。最初に感じたのは、タバコの匂いだった。(誰だよ、ここでタバコを吸ってるやつは!)ってキョロキョロしても、それらしき人はいない。微かに匂うのではなく、煙たさを感じるほど強烈に匂ったのだ。時間、場所に関係なく突然こうした匂いに襲われるのだが、24時間ってわけではなく、気が付くとなくなってたりする。昔吸ってたタバコの匂いを鼻が覚えているのかなって思ったけど、この匂いが最近微妙に変わってきた。今はタバコではなくって、ケミカル臭。この匂いをどう表現すればいいのだろうか・・・。鼻の前で塩ビパイプをライターで炙った時の匂い(そんなことしたことないけど)とでも言うべきだろうか、なにしろ強烈にくさいので辟易している。もちろん同じ場所にいても周囲の人は何ともなく、僕の鼻だけがそれを感じている。そういえば、EC療法かアブラキサンの時にもそんな匂いを感じていたことを思い出した。当時の僕は、(これはケモが癌を焼いている匂いだ・・・)と根拠もなくそう思っていたが、今回はケモではなくホルモン療法だけど同じようなものか。きっとまた薬が癌を焼いてくれているのだろう。確か記事にした記憶があるけど、アメンバー限定公開の設定をすると、語句が「検索」に引っかからなくなるみたいで探しようがない。ちなみに・・・、ケモと匂いの関連性は珍しいものではなく、国立がん研究センターの資料でも次のように書かれている。<国立がん研究センター中央病院看護部>抗がん剤や放射線の副作用においは、鼻の粘膜にある嗅細胞ににおい物質が付着し、神経を伝わり脳で認識されます。抗がん剤(アルキル化薬や代謝拮抗薬)や頭頚部の放射線治療により、嗅細胞の再生や神経伝達が障害されることで、においを感じなくなったり、敏感になったり、本来のにおいとは異なるにおいに感じたりすることがあります。今のところ、嗅覚変化の予防や治療法はないため、自然に回復するのを待ちながら、生活の工夫を行ないましょう。○ 番外編この治療に変わってから医療費が跳ね上がったことは何度かお伝えしているが、直近3か月の医療費(3割負担)を出してみよう。10月・・・198,640円(薬局との合算)9月・・・194,660円(薬局との合算)8月・・・205,050円(薬局との合算)1か月だいたい20万円ほどの自己負担額が出ているが、今回は限度額適用認定証を申請しなかったので、この数か月は資金繰りが大変だった。でも6月分の払い戻し金が10月に振り込まれたので、これからは毎月コンスタントに返ってくるだろうし、4か月目からは多数該当となってさらに自己負担額は軽減されることだろう。その為に会社に頼んで昇給を凍結してもらったのだ。それにしても。。。昨今、医療費の高騰が社会問題になっているが、僕もその高騰に一役買っているのだと思うと全く肩身が狭い。共助とは言え全く病院のお世話になっていない人にとっては、公的医療保険はまったくの払い損だ。3割の自己負担の裏で、7割以上のみなさまの尊いお金で僕の命が保たれていることを肝に銘じなければならない。多数該当になってよかった・・・なんて、はしゃいでいる場合じゃない。病気になるのは仕方がないかもしれないけど、1日に40本のタバコを吸い、毎日大量にお酒を飲み、一度も健康診断に行かないような不摂生な人が病気になったからといって、公的医療保険で何百万円ものお金をかけて治療するのはどうなの?・・・みたいな意見があることも知っている。健康は当たり前のものではなく、僕たちは不断の努力でこれを維持する責任と義務がある。本当に医療を必要としている人のために。。。って、こんなことも大病になってみないと気が付かないんだよね。これまでカンボジアやフィリピンを旅し、日本では考えられないような貧しい暮らしを見ながら、(もし僕がこの国に生まれ、ごく平凡な暮らしの中で癌になっていたらいったいどうなっていただろう)っていつも考えていた。きっと人の命って、本来ははかないものなんだろうね。それをお金・・・ってあえて言うけど、お金の力で本来の寿命以上に命をつなぎ留めているのが先進国における病人の姿なんだろう。「僕は現在(いま)を生きることに思い上がりたくないのです。。。」そんなさだまさしの詩が、心に沁みた。