夏バテで食欲がなくなったことをきっかけにしてダイエットを始めたが、体重は順調に減り、このままのペースで行くと2か月目にして13キロの減量を達成できるだろう。
教授先生と出会った頃の体重がこれくらいだった。
その直後にホルモン療法がレトロゾールに変わり、しょっちゅうお腹が減るようになって1日に何度となく間食した。
みるみる丸くなっていく体形を見て妻は心配し、教授先生は月1回の診察日に僕をイジる楽しみを覚えた。
心配する周りの声をよそに、
「これはレトロゾールの副作用なんだから、しょうがないんだい!」
と、明日にでも地球が滅びるような勢いで食べ続けたが、他人に言われなくてももちろん分かっていた・・・このままじゃダメだと。

前にも書いたが僕のダイエットは食べないこと。
「あすけん」というレコーディングアプリに食べたものを記録し、1日1,000キロカロリー以下の摂取量を目指した。
さらに今回は炭水化物をできるだけ取らないことにも挑戦した。
ここ最近の定番の食事メニューを紹介すると・・・。
<朝>プロテイン
<昼>会社近くのめし屋で豚汁、わかめ酢、冷ややっこ、焼き魚など何品か
<夜>サラダチキン、野菜、タンパク質が不足していたらプロテインも飲む
と、こんなものかな。
こういう食事がパーフェクトにできると、翌朝体重計に乗るのが楽しみになる。
もちろん、家族や友人と食事に行ったりして達成できないこともあるけど、そんな時でも炭水化物や脂質に取りすぎに注意し、翌日は極力食事を摂らないようにして帳尻を合わせる。

あと、プロテインのこと。。。

僕は(途中、間が空いたけど)これまで30年近くウェイトトレーニングをやってきて、それなりに栄養学の知識を持っていた。
にも関わらず、極端に食べる量を減らす断食のようなダイエットがいかに不健康なものかというのをすっかり忘れ、ただ体重が落ちたことだけを喜んでいた。
それに気づかせてくれたのは、中山きんに君が運営するユーチューブだった。
中山きんに君は言う。
「真のダイエットというのは、いかに筋肉量を保持しながら、いかに脂肪だけを削るかだ」・・・と。

人間が生きていく上で必要な栄養素というのはたくさんあるけど、中でもタンパク質は髪の毛や皮膚、骨、爪、筋肉などのモトになる重要な栄養素である。
食事をしないと当然タンパク質が不足し、髪の毛や皮膚はバサバサになって爪は割れやすくなる・・・ってことになるが、体内のタンパク質が枯渇すると体は筋肉からたんぱく源を得ようとする。
筋肉は重量のある組織なので筋肉が減るといかにも体重が落ちたように見えるが、実は体に食われてしまっただけなのである。
このことに気づいてから、僕は慌ててプロテイン(タンパク質)を1キログラム購入した。

1日中ほとんど食事をしないので、「あすけん」アプリの栄養グラフはたいがいの項目で「不足」を示しているが、少なくともタンパク質の項目だけは「適正」を示すようになった。
が、話はこれで終わりではない。

乳がんと食事との因果関係は、オフィシャルには「ない」ことになっているが、日本人の食の欧米化に問題があるのでは・・・という声は今でも根強く残っている。
病気になる前はおいしいものが大好きだった僕だが、さすがに(だから乳がんになったのだ)とまでは思っておらず、それでも病気になってからは一時期、肉や乳製品を摂るのをやめていたことがあった。
但し、これは多分に精神的なもので、食事療法で癌が治ったり再発を免れるなんて思っちゃいない。

市販されている多くのプロテインは、体への吸収率の良さや飲みやすさから牛乳由来(ホエイ、カゼイン)のものが多い。
僕が飲み始めたホエイプロテインも乳清たんぱく質と言って、牛乳の上澄みを精製したものを濃縮、粉末化したものからできている。
病気になる前はボディービルダーのような体を目指していたので、こういうものを1日に3~5杯は飲んでいた。
乳がん発覚後、「乳がんと食事は関係ない」・・・とは言いつつも、大量にホエイプロテインを摂取してきた自分にとっては少し気味悪さを感じたのも事実で、今回、性懲りもなくまた同じホエイプロテインを買ってきたことで妻は何か言いたそうな顔をしている。

大豆(ソイ)由来のプロテインもあって、ベジタリアンのボディービルダーには人気がある。
僕が学生の頃はプロテインと言えばソイプロテインのことを指していたが、その不味さは衝撃的だった。
せっかく大量に買ってきたのに飲む気が失せてしまい、もったいないけどほとんど全部捨ててしまったという苦い経験がある。
今は改良されてそこまでひどくはないようだが、そのトラウマがあってソイプロテインを買おうと思わないのだ。

今回買ったのは㈱ドームのプロテインホエイ100、プレミアムチョコレート味の1,050g。
チョコレートとは言っても味だけで、もちろん脂質などの余分なものは、極力除外されている優秀なプロテインだ。
(1杯あたり)
エネルギー・・・142キロカロリー
タンパク質・・・24.2g
脂質・・・2.9g
炭水化物4.7g

 

付属のスプーンで1杯すくってシェイカーにいれ、200mlの水でシェイクするが、僕は冷たいほうが飲みやすいので氷を一緒にいれる。


うまい!
毎日飲むものなので味に飽きてくるが、抹茶やいちごミルク、レモンなどのフレーバーも豊富にある。

そして、ホエイとソイのハーフ&ハーフなんてものもあったから、次はこれを試してみるかもしれない。
やはり乳成分は癌によくないんじゃないかというのが完全に拭いきれずに気持ちが悪い。
粗食のすすめで有名な幕内秀夫先生も、「牛乳は牛の赤ちゃんが飲むもの」と言ってたしな・・・。