フェソロデックス+イブランスを開始して2週間が経過し、2度目のフェソロデックス筋注を打つ日がやってきた。
穿刺部位の中臀部にあった筋肉痛様の痛みも打ってから2~3日後にはすっかり消失し、お尻の調子はすこぶるいい。
心配なのはお尻に穿刺する時の、あのお恥ずかしい「ブルブルッ!」だけである。
イブランスは好中球を大きく減らす副作用があると聞くし、先輩方のブログにも発熱で苦しんでおられる方や休薬に至る方も見受けられるが、今回、僕にはそういった副作用は発現しなかった。
初発の術後補助療法でEC療法を受けた時は、主治医やがん化学療法認定看護師から骨髄抑制の説明を受けて相当ビビり、外出時のマスク着用はもちろん、アルコール除菌液を持ち歩いてアライグマのようにしょっちゅう手洗いをしたものだった。
ケモが終わってから4年以上が経過するが、これがすっかり習慣化した。
マスクは毎月アマゾンで箱買いし、人混みの中に出かけるときは夏冬関係なく必ずマスクを着けているし、除菌シートを携帯してしょっちゅう手を拭いている。
しかしEC療法中は警戒していたにも関わらず、何度か高熱を出してしまい、白血球を増やす注射(ノイトロジン)を打つことになってしまった。
実は初めて高熱を出した時ってお昼ご飯に刺身定食を食べてしまったのだけど、これは今でも僕だけの秘密である。
刺身定食のことがなくても、敗血症を恐れた主治医とがん化学療法認定看護師の説得で、不本意ながら投与量を75%に減らすことになったのだが、それに同意したことを今でも後悔している。
決められたことを途中で投げ出すのが嫌だった・・・というのもあったが、あの時は1回の投与量を減らしてもいいから4クールではなく5クール打ち、総量として計画通りの量を投与してくれ・・・とずいぶん食い下がったものだった。
でも主治医は打ってくれず、ECは予定通り4クールで終わってしまった。
ま、計画通りの量を打っていたところで、あれだけ腋窩リンパ節に転移していた僕は、どちらにせよ再発を免れなかっただろうけどね。
腫瘍内科医の勝俣先生によると、
「抗がん剤の副作用は大変つらいものですが、副作用が強いからといって安易に投与量を減らしてしまうと効果が出なくなってしまいますので、安易な減量は禁物」
(出典:yomiDr. 「低用量抗がん剤治療の功罪」(2016年10月11日) なぜ抗がん剤はある一定の投与量が必要なのか?)
と言っていて、これを知ってからますます後悔の念が強くなった。
当時の僕の主治医はがん治療の認定医ではあったが、基本的には消化器が得意な外科医だった。
それならそれで腫瘍内科とうまく連携してくれたらよかったのだけど、その病院にはカンファレンスという制度がなく、縦割りの独立組織だった。
そんな理由もあって、再発してからはその病院に戻ることなく今の大学病院を選んだのだ。
イブランスに好中球減少症の副作用は高い確率で起こり得ると聞いても、初発のEC療法の時ほど警戒はしていなくて、お刺身もサラダも普通に食べている。
一度通ったことがある道だけに感染症になるとはあまり思っていなくて、実際に熱が出た時に真剣に考えよう・・・、今回はその程度である。
でも、好中球は確実に減少しているんだろうなぁ・・・という予想はしている。
------------------------
前置きが長くなったが、それでは血液検査の結果から見てみよう。
血液検査の結果のプリントを一瞥して思ったのは、正常値よりも低かったことを示す「L」の字が多いなぁってことだった。
前回の血液検査ではなんでもなかったのに、今回「L」がついている項目を抽出すると・・・。
○ 白血球
○ 赤血球
○ ヘマトクリット値
○ 平均血小板容積
だった。
正常値との差はわずかだったが、これから先もイブランスを飲み続けるとさらに下がってくるのだろうと、そんな気がした。
その他、クレアチニンとeGFRcreatも異常値を示していたが、これは腎臓が強い薬を代謝したせいなのだろう。
白血球を前回と比べてみると・・・。
白血球・・・(前回)6.4 → (今回)2.4
好中球・・・(前回)37.1 → (今回)9.8
おお、さすがにものすごく減っている。
これは予想以上だ。
教授先生は、
「好中球はホントは10.0欲しいところだけど・・・」
と言いながらも、イブランスをさらに1週間追加することのGOサインを出した。
前回の記事で、イブランスに休薬期間があることの説明がなかった教授先生を批判したが、2週間後の様子を見てから減薬等の措置を考えていたようだ。
それはどうも大変失礼いたしました。
今回、減薬せずに残り1週間分のイブランスを処方していただきました・・・が、僕は勉強して1週間の休薬のことを知っていたけど、知らない患者さんは「薬が1週間分足りませんよ・・・」と言うに違いない。
ケモ並みに副作用がある薬なのに、これまで全く説明がないからね。
腫瘍マーカーは2週間前に検査したところなので、今回検査はなし。
フェソロデックス+イブランスが僕に効果があるのかどうかを早く知りたいところだが、次の診察までお預けだ。
診察室を出る間際にSpO2を測ったが、数値は96で、
「正常値よりも低いけど、君の場合はお腹が横隔膜を圧迫して・・・」
はい、おっしゃるとおり。
肺メタとの因果関係はないのですね。。。
(続く)