「再発疑惑」(その1)を9/9にアップしてからもうすぐ2ヶ月になる。
今回で(その11)をアップするが、自分自身ここまで疑惑状態が長引くとは思わなかった。
さて、今回の記事は、前回単身赴任元で大学病院の血液腫瘍内科を初めて受診し、その際に受けた検尿、採血、X-P、心電図の結果を聞くことになっている。
そして今日の診察のついでに、胸と腹部の造影CT検査も受けることになっている。
2016.11.1(火)
数日前から左後頭部を触ると痛みがあり、さわるとぽこっと明らかに腫れている。
寝るときに枕に頭がつけられないほど痛むので、
「もしかしたら脳に転移したかも!」と思ったが、よく考えれば2、3日前に電車の座席に勢いよく座った際、窓ガラスに後頭部を思いっきりぶつけたことを思い出した。
つまり、たんこぶができてたんだね。
先生に言えばきっと「それ頭部MRI検査だ!」と言うことになるだろうから、思い出せて良かったよ。
さて、今日の診察の予約時間は11:30だったが、少し前に血液腫瘍内科の受付機に診察券を通すとこの時点で8人待ちとのこと。
前回の4時間待ちを経験した僕は覚悟をしてきたのでもう驚かないが、16:00に予約していたCT検査がもし空いていれば先に受けられる場合があると言うので、CT検査の受付へと向かった。
しかしCT検査は4時間前からの絶食が必要で、本来16:00からの検査予定だった僕はしっかり朝ごはんを食べてきてしまっていた。
なのでCT検査は早くとも14:00からということになり、コーヒーも飲んではだめというので、病院の大待合室のソファに腰をかけ、持ってきた新聞などを読みながら時間をつぶすことにした。
2時間なんてあっという間だ。
で、あっという間に14:00になったので再びCT検査の受付へ向かうと、血液腫瘍内科の先生の診察を先に受けろというので、血液腫瘍内科へと戻ることになった。
なぜか根拠もなくふっと嫌な予感が頭をよぎったが、診察室の前の長椅子に座るとすぐに名前を呼ばれたので診察室に入る。
先生は僕の顔を見るなり、
「ああ、この間の検査の結果だけど、すぐにどうこうしないといけないような問題はなかったよ」というので一瞬ほっとした・・・が、8.9まで上がっていたCEAが下がったということなのだろうかといぶかしげに丸椅子に座ると、先生の前に2台あるPCモニターの右側にCEA15.7という文字が浮かび上がっているのを見た。
「あれ、でもCEAは上がってたんですか?」と聞くと、
「そう、CEAはね。でもそれ以外の数値は異常なかったよ」
と言う。
いったい最初の「問題ない」という前振りはなんだったのだろうかと未だに解せないが、先生もこの15.7という数字を見てようやく「微妙な数値」という言葉を使わなくなった。
「えーっと、前の先生の指摘はなんだったっけ?左肺に一つの小さな影がある?これだけじゃここまで数字は上がんないよ。それにX-Pなんかじゃ分かんないって」と、前の主治医が提供した最新の胸の単純CT画像をマウスのホイールを使ってパラパラと進めていく。
胸骨裏のリンパ節数個が腫れている話は前にしたと思うがそれには触れず、
「このCEAの上昇の原因が何なのかを突き止めてから次の作戦を立てることにするかー」と言って、次の診察日を11/15(火)に決められた。
タモキシフェンもさらに2週間分を処方してくれた。
次の診察日までに今日受ける胸・腹部の造影CT検査と11/7のPET検査、11/11の骨シンチ検査が終わり読影も済んでいると思うので、11/15の診察の記事をもって「再発疑惑」シリーズが終わることになるだろう。
それにしても、9/7に8.9だったCEAが2か月後にほぼ倍増してるなんて、いよいよ年貢の納め時かな。
肺に怪しい影があるというので肺転移は間違いないとしても、今回の血液検査の結果ではALPも上限値を超えていた。
これも今までになかったことで、調べてみると骨か肝臓への悪性腫瘍が原因で上がる場合があるらしいので、肝臓の可能性もあるだろうな。
前回診察時に、ケモの副作用である左右足親指の陥入爪で膿出があることを言い忘れたのでそのことを言うと、
「ケモに濃出はよくないから、一度皮膚科に見てもらってね」
と、皮膚科の予約もその場で入れてくれた。
これで陥入爪と縁が切れてくれればいいんだけど、足親指のキシロカイン注射ももううんざりだ。
さて、診察が終わり、処置室でナースによる右胸部のポートフラッシュをしてもらうと次は造影CT検査だ。
術前に受けた造影CT検査の穿刺がたまらなく痛かった経験が僕にCVポートを入れさせる決意をさせたのだが、技師に見てもらうと残念ながら僕のCVポートでは造影剤は入れられないらしい。
覚悟を決めて普通にルートをとってもらうと、太い針なのに僕が注射慣れしたのか直前に飲んだデパスが効いた(笑)のか、普段の採血程度にしか痛みを感じなかった。
それに前回は結構な圧力で造影剤が注入され、一瞬にして薬剤が体中を巡ってさーっと体中が熱くなったのだが、今回はお酒でも飲んだかのように胸のあたりから下半身へとじんわりと熱くなる程度で全く問題なく検査は終わった。
今日はなかなか効率よく予定が進み、ドトールでコーヒーを飲んでから15:48には病院を出ることができた。
CEAが15.7に上がっていたことについてはショックはショックだけど、それは前々から覚悟はしていたのであまり落ち込んだりはしていない。
ただ・・・、こうしてピンピンと動き回れる時間がだんだん減っていくのは寂しいかもしれない。