2015.5.14
今日は3週間に一度のハーセプチンの投与日で、ちょうど折り返しの9クール目になる。
今日は採血がないのでそのままケモ室へ行き、がん化学療法認定看護師の問診を受ける。

今一番困っているのは、左足親指の陥入爪である。
これもアブラキサンの副作用だと思うのだが、2、3日前から爪が肉に食い込み浸出液が出ている。
歩くたびに激痛が走るので、半分足を引きずっているような状態だ。
これについては、この後すぐに皮膚科を受診できるよう手配をしてくれた。

先日の半日ドック(2015.5.11)の検査結果は郵送で自宅に届くはずだが、この結果はケモの看護師のIDでは見ることができないらしい。
主治医のIDなら見れるので、胃カメラの所見を聞きたいなら主治医に聞いてみてほしいとのことだった。
あと、前回の検査で結果が出ていなかった腫瘍マーカーの数値を尋ねた。
後の主治医との診察でも聞けるのだろうけどやはり気になってしまい、お願いして見せてもらった。

結果、
CEA・・・2.9(前回判明、正常値)
CA15-3・・・8.9(正常値)
1CTP・・・5.9(高値)
だった。

「あー、骨かー。」と内心の動揺を隠してつぶやくと、そこは看護師の分をわきまえたのか何も言わなかった。

とりあえずケモ室を出て皮膚科へ向かう。

(腫瘍マーカーで一喜一憂しない。僕は転移必須の高リスク患者なんだから転移して当たり前なんだ)
なんて普段強がりを言っていても、皮膚科の待ち時間ではスマホを駆使して猛烈に1CTPについて調べていた。
仙人のように何があっても「泰然自若」という境地にはほど遠く、我ながら情けない・・・スマホを操作する指が震えている。

皮膚科医は、近所の大学病院から派遣されてきている先生だった。
皮膚科医に、
「この陥入爪はアブラキサンの副作用だと思う」
と言うと、先生は僕がケモ中ということを聞いていなかったようで、すぐにパソコンで僕の電カルをチェックし始めた。
そして一言、
「珍しいねー」。

はい、男ですけど乳がんなんです。
周りに女性の看護師や看護助手がいる中で、「乳がん」と言わなかったのはさすがで、恥ずかしい思いはしなくてすんだ。

かつて研修医の山田は入院中の病棟で、周りに他の患者がいるにも関わらず大きな声で「乳がん」と言った時は、穴があったら入りたいくらい恥ずかしかった。
僕がデリケート過ぎるのかもしれないが、研修医とは言えそこは配慮をしてほしかったなーと、今でも思っている。

皮膚科医の結論は「経過観察」ということで、処置も飲み薬も塗り薬もなし。