今日のメニューはこれ。
この古民家カフェは前々からヴィーガン対応のお店として時々利用しているのだが、自宅からローカルトレインにごろごろと40分ほど乗り、駅に着いたら広大な田んぼを突っ切って15分くらい歩かないといけないので、気合いを入れないとなかなかその気にならない。
今日は車に乗ってこの辺りへ出向く用件があったので、ちょうどお昼時だったこともあり、久しぶりに立ち寄ってみた。
不便な場所にあるにも関わらず席は8割ほど埋まっていたが、背広を着たおっさんは僕一人で、子供連れの若いお母さんが多かった。
「体にいいものを食べると体が喜ぶ」というのは本当のことで、人工的なものが入っていない素朴なお料理をいただくと、僕の体の中の細胞がニコニコするような幸せな気持ちになる。
子供の頃からこんな食事を続けていたら「癌」になんかならなかったんだろうなぁと、思いにふけりながら自然の味を噛みしめる。
いやいや、うちの母親は仕事をしていたにも関わらず、冷凍やインスタント食品に頼ることなく、毎日手作りの料理をふるまってくれたのだ。
外食に連れて行ってもらった記憶もほとんどない。
おやつはスナック菓子などは買ってくれず、フルーツが中心だった。
それを崩してしまったのは他ならぬ、大人になった自分自身だ。
この病気になってからやっと自堕落な食生活を見直し、遅ればせながら自分が正しいと思う食事ができるようになってきた。
もし癌が治る病気だったら少しは癌に感謝の気持ちも芽生えるのかも知れないが、これから一生「再発と死の恐怖」に怯えて暮らすことを考えるとなんとも言えない。
しかもこの癌細胞は他人からもらったものではなく、まぎれもなく自分の体から生まれたものなのだ。
今年で44歳になる僕だが、自然のリズムに逆らうようなことはせず、自分が正しいと思うことを真っ直ぐに生きていきたいという思いが以前にも増して強くなっている。
実践するのはなかなか難しいが、今までのように高い目標を掲げ、できない自分を責めてやけになるといった悪循環から脱出し、一段ずつ階段を上るように自分の境涯を高めていこう。
正しい食事をすると自分でも気が付かない生活リズムの歪みや惰性を教えてくれ、身がピンと引き締まる思いがする。
特定の食文化を非難するわけではないが、ラーメン定食やスナック菓子では決して教えてはくれないだろう。