1 血液検査の結果
(1) CEA
 (6月)14.0
 (7月)10.0
 (8月)9.0
と、久しぶりに10.0を切った。
ご覧のとおり下降線はゆるやかになってきたので、しこりが消失していないことを考え合わせるとホルモン療法の限界に近いのだろう。
(2) カルシウム
カルシウム製剤の薬を変えたせいか、正常値に戻った。

2 でぶ
女性読者が多いこのブログであまり言いたくなかったのだが、ホルモン剤を変えたことで食欲が異常に増進し、この半年あまりでぎょっとするほど体重が増えた。
今回はとうとう醜く突き出たお腹を教授先生に指摘されてしまった。
「ホルモン療法をしているので体重が増えたことは理解できるけど、別の病気を心配しないといけなくなるじゃないか。体重計に乗ってみなさい。今回はカルテに記録しとくよ。」
と言われてしまった。

確かに教授先生が言うように、「ホルモン療法のせいなのっ!」って威張ってても仕方がない。
止まらない食欲をなんとか抑えて体重を減らさなきゃ。。。

禁煙外来に通ったときもそうだったけど、僕は誰かに怒られないと本気になれないようだ。
先生からかなり上から、「ちょこちょこ吸ってんじゃないよ。きっぱりやめなさい!」って怒られて、「こ・の・野・郎」と言う気持ちがタバコをキッパリと止めさせた。

今回の教授先生は、
「次回の診察日までに体重を減らさないと…わかっているね?」
という無言で凄んでみせた。

きっと一ヶ月後の診察までに結果を出さなければ叱られるのだろう、45歳のおっさんが。。。
うし!本気を出そう!
…明日から!

3 ばね指
「先生、ばね指になりました」
と、左手の中指をびよーんびよーんとさせたが、ここには興味がなかったようで、
「そういうことは整形外科に行ってくれ」

と言われた。
僕は癌の主治医って司令塔のようなもので、副作用だろうがなんだろうが体の不調については何でも相談していいものだと思っていたが、どうやら違ったらしい。
教授先生に相談してもいいのは内科領域のことだけで、外科領域については「ご勝手にどうぞ」ということのようだ。
ばね指と言ってもフェマーラの副作用なんだけどねー。
せめて院内紹介くらいしてくれたっていいじゃないか。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇
フェマーラがよく効いてくれたので、少し寿命が延びた。
神様が少し余分に与えてくれたこの生の時間に、何か意味があるような気がしてしかたがない。
安穏と無駄に使ってはいけない。

僕はどちらかと言うと、あきらめの早い性格をしている。
でも、新たにこの病気になった方に贈りたい言葉は、
「できるだけ病気になる前の生活を維持してほしい」
ということだ。
ジムに通っていた人は手術や抗がん剤が終われば再開し、できることをやったらいい。
人生はよく旅に例えられるが、僕のように終点だけを見つめてしまえば、もはや道中の風景が目に入らなくなってしまう。
もうどうせ終わりなんだからとあきらめて絶望してしまったら、人生そのものを見失ってしまう。
どうせ汚れるから掃除をしないという屁理屈と同じことだ。

病気に負けないで、ここは頑固になって、意地でも病気になる前の生活を取り戻してほしい…精神の平穏を保つ為にも。
次が終点ならなおさらのことだ。