これまで旅行に行く時を除き、だいたい2日に1度の割合でブログを更新してきたのだが、仕事や再発疑惑に伴う通院、そしてその他の事情(いずれこの事情はアップするつもり)でブログに手を付けることが全くできずにいた。
闘病ブログで更新がなくなると心配されることはよく存じているが、ここ数日はそれが分かっていても更新できなかったほど忙しかった。
前回の更新からおよそ8日ぶりになるが、もしご心配をおかけしていたとしたら心からお詫びを申し上げる。

さて、前回の記事で前の主治医が親身(・・・というのも変な言い方かもしれないが)になってくれ、胸部単純CTの結果を添えて新たに診療情報提供書と大学病院の乳腺内分泌外科への紹介状を作成してくれた。
病院の地域医療連携室を通すとさらに診察日が遅れる可能性があるというので、予約は僕が入れた2016.10.11のものをそのまま使うことになった。

さて、待ちに待った2016.10.11。
再発疑惑の中、初めて本格的な診察になる。
大げさに言えば最悪の場合、裏口から担架で運び出されることになる病院でもあるのだ。

大学病院は自宅から歩いて15分ほどの距離のところにあり、僕は単身赴任で乗ることがなくなった自転車を久しぶりに引っ張り出して、自転車で向かうことにした。
パンクしないタイヤの自転車だったので空気の抜けもなく快適に走り、予約時間は9時だったが10分前には病院に着き、診察券を自動受付機に通した。

この大学病院にはこれまでに3回ほど訪れたことがある。
1度目は義母が階段から足を滑らして救急車で運ばれたとき。(義母も乳癌だったが、残念ながらこの事故が原因で亡くなってしまった。結婚して半年目のことであった。)
2度目は男性乳がんと遺伝との関係を相談するために遺伝子カウンセリングを受けたとき。
3度目は術側のリンパ浮腫でLVAの相談をしたとき・・・
だった。

大きな病院なので総合案内で「乳腺内分泌外科」の場所を聞き、言われたとおりエスカレーターで2階に上がると、目の前に外科関係の受付があった。
診察券と診療情報提供書を差し出すと、3枚綴りの問診票の記入を促されたので待合室の椅子に座って記入し、受付にいた女性に提出する。
予約があってもなかなか呼ばれないだろうと、近くで携帯電話を使ってもいい所で仕事の話をしていたので気づかなかったのだが、どうも僕を呼んでいたらしい。
さっきの受付の女性が僕のところまでやってきて「〇番の診察室に入ってください」と案内してくれた。
予約した時間の9分後のことで、あまりに早く呼ばれたのでびっくりしてしまった。

診察室には白衣を着た先生と、先生付のナースの二人が僕を待っていた。
先生は先に提出した診療情報提供書を見ながら、現在僕が抱えている副作用をお尋ねになり、僕は診療情報提供書に書かれていないことを補足した。
それからベッドに横になって術側の胸を触診をされた後、先生からお話しがあった。

結論から言えば僕の担当科は「乳腺内分泌外科」ではなく、「血液腫瘍内科」のほうがいいらしい。
先生によると事態はもはや乳腺だけの問題ではないので、血液腫瘍内科のほうが他科との連携を含めて柔軟に対応できるだろうとのことだった。
ということで、期待した乳腺内分泌外科での診察は、ものの20分ほどで終わってしまった。

もう一度受付に寄って「血液腫瘍内科」 の場所を聞き、同じフロアの奥へと向かう。
受付の前には30人ほどが座れる待合室があってほぼ満席状態だったが、ここに座っている人のほとんどがさっきの待合室とは違って癌という病気を抱えている人たちなのだろう。
言われたとおり体温と血圧を測り、受付を済ませようとすると僕は予約外診療になってしまうので、診察は13時から16時ごろになるとのことだった。

「え」
今はまだ9時30分なんですけど・・・。
9時に予約してたんですけど・・・。
前回のポートフラッシュからそろそろ1か月が経つんですけど・・・。
タモキシフェンが底を尽きかけているんですけど・・・。
16:00には会社に戻らないといけないんですけど・・・。

言いたいことは山ほどあったが、クリニックで 9月10日に再発疑惑を指摘されてようやく取れた大学病院の予約である。
不本意ではあったが、これだけ待ち時間があるなら一旦自宅に戻って出直そうと帰り支度を始めた。

(16:00からの会議は残念だが欠席させてもらおう・・・なんと言っても体が一番大事なのだから。)と会社に電話を入れたが、この会議には絶対に出てきてもらわないと困ると、予想外に強く叱られてしまった。
「約束でしょ?」なんて言われて泣きそうになってしまったが、癌のことを隠している僕は、診察を延期してもらうしかなくなってしまった。

自宅に帰ってから血液腫瘍内科に電話をすると、その先生は火曜日と金曜日しか診察日がないらしく、最短でも今日から2週間後にしか予約がとれなかった。
こんな調子なら再発が確定したら癌のことは会社に報告し、通院しながらでも仕事ができる部署に配置換えをお願いしなくちゃいけないな・・・なんて思ったが、なんといっても今はまだ疑惑の段階。
これではまだ会社には言えない。

でも妻は怒っている。
そりゃ当然だろう。
僕がやってる仕事なんて命を懸けるほどの値打ちはなく、会議なんて誰が何といおうと病院の診察を優先すべきだと思う。
でもそう言えない時があるのがサラリーマンの悲しい性かも知れない。

というわけで、再発疑惑の続きが気になっていた皆様には申し訳ないが、あれからご報告できるような進展がないのである。
ポートフラッシュとタモキシフェンは2016.10.13に、前主治医の予約外診察でなんとか処置をしてもらった。
診察日外だったにも関わらずわざわざ医局から降りてきてくれて、前回妻に説明した内容を僕にも画像を見せながら説明してくれた。
これまで「ただの外科医だから・・・」なんて言ってきたが、本当にこの先生は優しくて熱心でいい先生だと思う。

次の大学病院の受診までまだあと2週間ほどあるが、ネタが尽きたわけではないので、これからも時間を見つけてブログを更新していきたいと思っている。
まだ夏休みのネタも残っているので、引き続きご支援のほど、よろしくお願いします。