落ち込んでなんかいられない、家族は私がこちらで頑張ることを許してくれたんだ。
彼の事だけでこの時間を台無しにするわけにはいかない。
何のためにこの国に来たの?
この国に滞在できる時間は限られている。
そう思った私は、 今自分がするべきことににひたすら集中した。

色んなものを学び経験し吸収すること。
毎日、朝から夜まで予定を詰めに詰めた。
以前と同じだ。
以前失恋して失望していたときも、家族に不幸があった。
自分が悩んでる事なんてとてもちっぽけな事だと思い知らされる。
今こんな事で悩んだり苦しんでるのなんて比べ物になんてならない。
恋愛に関する問題なんて一生のうちのある期間だけのものだけど、家族は一生もの。
こんなことで悩んでいる自分が滑稽で恥ずかしくなる。

前回の事件後、それを悟った後に素晴らしい出来事が待っていた。
そのジンクスのようなものを思うと、またひたすら頑張れる様な気がした。
きっと、こんなこと送りつけると重いと思われるんだろう。
そして、さらに関係は悪くなりそうだと思うと送れなかった。


そんな日が続きあの事件があってから1ヶ月が過ぎようとしていた。
相変わらず、彼からの連絡はなかった。
ただ、私はもう彼のことどころではなくなっていた。

妹から突然の連絡。
「お姉ちゃん知ってる?おばあちゃん、階段から落ちて骨折して今入院中なんだよ。あと、お父さん顔面麻痺になって、今顔半分思うように動かない状態なんだ。脳からくるものか、ウィルス性のものかまだ分からないけれど心配で…」
父の状態は事と次第によってはかなり深刻なものだった。
妹からの突然のニュース。
私はショックを受けひたすら家族の無事を祈った。
父の病状次第では帰国も考えなければならない、そしてこれからの事も。
しばらく気が気じゃなかった。
幸い、父の病気はウィルス性で治療で回復傾向にあるという知らせを受け、私はここままこちらに滞在することになった。