サンディエゴ美術館コレクション企画展


いつも目についた気に入った絵だけ観て終わることも多いワタシも、生の西洋絵画美術史を学んだかのような充実感だった。



 古典西洋絵画に近寄って、じっくり観るとテンペラにしろ油彩にしろ、その鏡の様な平滑さに驚く。刷毛目など皆無。シャバシャバに薄く溶いた画材を気の遠くなるほど塗り重ねたのだろう。蓄積された時間と技の深みだ。

いい加減なワタシにはとても真似出来ない。


そして今回個人的目玉にしていたブグローの2作。

(常設にもう1作)


凄い。やはり好き。




ウィリアム・アドルフ・ブグロー

 この方、印象派が台頭する時代のフランスアカデミック絵画の重鎮。当時美術学校の講師やサロンの審査なんかもしていて、モネやルノアールなんかを「このヘタクソ共が!デッサンなってねぇ!」とばったばったと落選させた張本人w

 落選死屍累々。後の印象派志士達にとって憎むべき、いわば守旧派のボス。

 あまり知られていないのは、その後、印象派による絵画革命成功の中で、アカデミーの守旧派は過去の遺物として埋もれてしまったから。


ところが、どうです。この人、巧すぎるの!

超絶技巧 +新しい流行も取り入れて生き残った。

 アメリカの新興のお金もちなんかにいかにも受けそうな絵です。


リアリズム絵画の流れとも言われるが、そうではないわね。この羊飼いの少女なんて、汚れ牧畜作業なんかまったくしそうも無いw

都会っ子のコスプレの様です。


ブグローの絵は、もうデコ盛りまくりです。

天使や赤ん坊は可愛く、少女は清く、大人の女性は美しく高貴に、ヌード姿は理想体型と肌は美化。

 それが古典アカデミーの技術的裏打ちで巧いのなんのって、スマホの美化イフェクト加工真っ青。


これが描けたら、ワタシの「差し上げる人物画」も怖いモノナシでしょうにw


でもブグローは目指せないの。

まずデッサンが細部に至るまで技巧すぎて神。

目指すのはハナから無理。

努力の末、アウト〜!となる可能性が高い。


という訳で、無駄なユメ(野心)は捨てて、

純粋な夢として、ブグローは憧れるだけにしておこうかw


チクショー(;_;)