昨日書いた8×10フィルムの銘柄は
コダック・トライX、KODAK Tri-X


 生まれたのは1954年、なんと今年は記念すべき生誕70周年ではないか❗️
 世界で最も愛され使われて、一番売れた長寿フィルムだ。

 

 そうなった理由は色々あるけれど、今日はこのフィルムの名前のルーツの話だ。


(トライXは普通ISO400だが、これは実効感度320、安定性とグデーション重視のプロ用)


★トライXは、Try-XではなくTri-X。

 つまりXXX、発売当初はスリーXと言っていたらしい。(ポルノ映画の過激度みたいだw)
ということは、それよりも前に、XやXXがあったということなのだ。

【先祖である高感度Xフィルムのお話】
 フィルム乳剤ベースのゼラチンの研究のためにイーストマン・コダックが自社牧場で牛を飼っていたのはけっこう有名な話だ。
 もちろん商品製造のために協力牧場からも大量のゼラチンが納品されていた。
 
 その頃のフィルムの課題は、なんといっても感光感度を上げることだった。
 
 コダックの技術者はある製造ロットのフィルムが高感度であることに気がついた。

 なぜ?
 それがあるひとつの牧場から納入されるゼラチンのせいらしいとまでは突き止めたが原因が分からない。
 分からないままコダックはこのロットをハイスピードXフィルムと名付け販売した。

 その後の研究で、牧草に含まれた希土類が原因であると究明されたとのこと。

 以来コダックのハイスピード(高感度)フィルムXは、XXを経てトリプルXになったとらいう話。

 Tri-X銘はこうして生まれた。
 
てな話が、昔コダックの輸入代理店だった長瀬産業が配った冊子に書いてあったと記憶している。

(たぶん発売50周年記念パンフだったか記憶曖昧ですが、ご存知の方いますかね?)

(この写真は35ミリ判の100フィート巻きアルミ缶。格安なので昔は皆んな自分でパトローネに詰めた。36枚撮りが17本取れた。元々35ミリ判は映画用に作られたフィルムフォーマットだったからね。それにしても若い頃はベビースモーカーだったなぁ)