~本ブログは、現在「Zwiftの走行データを詳細に確認したいと思った方」向けの内容です。
バーチャルサイクリングの走行データの加工/編集に興味がない人には全く役に立ちません~
前回は、fitデータから変換したxmlおよびcsvデータの記録内容を紹介し、
csvデータを用いれば距離情報を正確に把握できることを示しました。
では、なぜ正確な“距離情報”が必要と考えたかというと、
横軸時間のデータでは周回毎や前走との比較が困難だからです。
こんなロードバイク初心者でも分かり、しかも距離データも保存されているにも関わらず、
Zwift上で横軸時間のデータが表示されるのは理解に苦しみます。
具体的に見てみます。
下画像はあるコースの2周目と3周目の走行データを比較したもので、1枚目の横軸は距離、2枚目は時間です。
(高度情報は省略していますが)8.3㎞から結構な登り坂区間のです。


1枚目(距離)で見ると、2Lap目は登り坂の手前からパワーを上げているのに対し、
3Lap目は登り坂に差し掛かってからしかパワーを上げられていません。
(正確に言うと、登り坂に差し掛かったところで一端パワーが下がって、その後必死に頑張った様子)
一方、2枚目(時間)からは、3Lapでは最大パワーが落ちている程度のことしか読み取れません。
別の走行データを見てみます。
下画像は、同一地点(基準点から9㎞~10km)における1Lap(赤線)と3Lap(青線)のデータを比較したものです。
1枚目が10秒間の平均パワー、2枚目が速度をプロットしたもので、点線は高度情報を表しています。
9.2~9.3kmの登坂(区間1、登坂といっても高低差10m未満)で、3Lapは大きくへばっていることが分かります。
へばること自体は自分の体力なので仕方ないのですが、ここで集団から数m程度遅れ、
それを取り戻そうと9.4~9.6㎞の平坦区間(区間2)で必死で頑張っている様子も確認できます。
しかしながら、区間2の3Lapは単独走のため、パワー差に相当する程の速度差は得られず、結局置いて行かれました。
上記区間2で頑張ったのに追いつけず、「周りの人も同様にペースを上げた」と走行中は思っていましたが、
そうではなく、単純に「集団からおいて行かれたから」ということが確認できます。
これを裏付けるように、最高点到達後の9.7~10.0㎞では、Lap1とLap3でパワー差はほぼありませんが、
集団走と単独走の差により、大きな速度差が生じています。
このように、時間を横軸にとると、同一地点での比較が困難となります。
余談ですが、本データを見たことで、Zwift(実走行でもでしょうか?)の集団走の効果が明確になるとともに、、
(1)頑張るなら区間1
(2)区間1で頑張れなかったなら、区間2で頑張っても無駄なので休むべき
ということが分かりました。

