短編映画『リナリア』の撮影現場は今までで一番明るい現場だった。
特にりたくん演じるトモキ役は能天気で明るいキャラで、カットがかかるまでみんな揃って笑いを堪えるというシーンも多かった。
名田屋さんとレンのイメージ像はピッタリだったし、ミユ役のほのかさんの演技はとても安定していて作品の質を上げてくれた。
なづなさんもナナ役のイメージ像とピッタリで、街中で1人泣き崩れるシーンは各SNSで多くのコメントが寄せられている。
少しずつmamochi.filmの作品の質が上がっていることを実感する作品となった。
脚本もこれまでの作品と比べてもより良くなったと感じたし、その分難しくなった役の演じ方も役者たちが頑張ってくれた。
例えばだけど、台本にセリフも状況も載っている為、名田屋さん(レン)は最初から最後までナナの気持ちを知っちゃっている。
その上で、ナナの気持ちに全く気づかないまま結婚の報告をするレンの役は難しかったと思う。
親友のナナが隠している本心を唯一知るミユ役を演じたほのかさんは、同じく親友レンの結婚報告を前に祝う気持ちとナナの心配との板挟みで、そんな状況での演技はやっぱり難易度が高い。
そして、その状況をブチ壊すトモキの能天気さを演じるのも難しかったと思う。台本から誰がどういう状況なのか、どんな想いを抱いているのかなどが分かっている上で平然と「ナナ、結婚相手俺でどう?」と冗談をかまし、「いーよなー、完璧だよなお相手さん」とナナの心を抉るようなセリフを言う。
そんな中でもいつも通り笑いながら話し、1人になったときようやく涙を流すナナの役も色々な表現力が必要になる。
それでも全員が自分の持つ演技力で目一杯表現してくれて、結果今ではSNSで一番再生回数を獲得する作品となっている。
mamochi.filmは世の中に影響を与えるドラマ制作団体になるわけだけど、ドラマ撮影現場の場数はまだまだ足りない。
泣く演技だって今回が初めてだった。
役者によって涙を流すまでの早さは全然違う。
ただ涙を流すだけなら目をずっと閉じないで乾燥させれば良いだけだけど、表現となるとそうもいかない。
泣くまでの感情の入り方、切り替え方、何もかも当たり前に観ていたドラマの世界の泣くシーンは現場にいるとそれはやっぱり飽くまでも創作物で、感情そのものが役に入ってやっと流れる涙が僕たちがいつもドラマで見ている涙だった。
大きな団体は泣くシーンでいちいち驚いていないのかもしれないけど、初めてその現場に居合わせる僕にとっては衝撃的だった。
mamochi.filmはそんな奴が代表を務めるまだまだ小さい団体なんだ。
それでも作品を重ねていくごとに少しずつ成長してる。
最初は何も上手くいかなくて、次もあたふたで、その次から少しずつ現場の雰囲気も良くなって、今回は作品の質も現場の雰囲気もさらに良くなった。
だんだん出演してくれる役者も増えてきて、あの日思いつきで放った言葉が少しずつ形になってきている。
最初はスマホで撮ろうとしていたドラマ。
「ジンバル」「4K」そんな言葉も知らないところから始まったドラマ制作が少しずつ形になってきている。
『リナリア』を公開したのは11月30日。ドラマ制作を始めてから約8ヶ月のこと。
リアルタイムではもう丸一年経っているけど、ブログ上では丸一年まであと4ヶ月。
ここから4ヶ月が怒涛すぎるからこれからの記事も楽しみにしていて下さい。
『夢を語れる世の中を創る』
ドラマを通して役者や歌手、たくさんの芸能活動者を救いたい。
それがいつかファンにも伝わって、そうやって少しずつ今の世の中を変えていきたい。