いよいよ始まった1作目の撮影はなんと朝の7:00から渋谷のバーで行われた。


素人なりに頑張って準備したとはいえ、粗さが次々に出てくる撮影現場。


女優さんたちも不安だっただろうなぁ。。笑


何せ現場を仕切ってる僕がドラマ初制作なんだから。


メイキング動画だけでももっとみて来れば良かったとすごく後悔した。


でも経験豊富な監督と超優秀なカメラマンのおかげで何とか順調に撮影は進んで、無事撮り終えることができた。


ドラマって本当は1時間の尺があるし、そのために何日もかけて撮影する必要があるのだけれど、僕たちは視聴者の皆さんがご飯中や通勤通学中などのちょっとした時間に観て頂けるような『短編ドラマ』で勝負しているから尺自体は10分ほどで撮影も1日で終わらせる。


撮影が終わった時のあの達成感は本当にすごかった。


肩の荷が降り切った感覚で、慣れている監督は飄々としてたけど僕は結構気が抜けていた。


ここで初めて気づく。


「1時間のドラマ作る地上波はやっぱすげぇ…」


でも僕たちは今後そのレベルまでいかなきゃならない。


そして追い抜かなきゃならない。


その第一歩目が踏み出せた。


気づけば降ろしたはずの荷を再び背負って次のことを考え始めていた。


この瞬間が、僕がドラマに完全に沼った瞬間だったなと今では思う。


そして今回出た粗さ。


早急に修正しないといけない課題だった。


まずはスタッフ全員の現場慣れ。


役者のパフォーマンスを邪魔しない雰囲気作り。


最高の作品にする為のより良い雰囲気作り。


今回特に目立ったのは、制作側が完成のイメージを描けないまま撮影に挑んでいたということ。


監督はもちろん、カメラマンも描けていたのかもしれないけれど、それ以外のスタッフはと聞かれればおそらく描けていなかった。


だからスタッフがみんな受け身の現場になっていたし、監督から出される指示のままに動いていた。


もし全員が似たようなイメージを持っていたらわざわざ監督からの説明も挟まなくて済んだかもしれないし、そうすればもっと撮影はスムーズだったかもしれない。


何なら僕を含めたスタッフほとんどが「カット割りってなに?」って状態からのスタートだったから、もっとそこは学んで改善していかないと。


あとあと、撮影の時の『音』


これが本当に大変でびっくりした。


誰かが少しでも足音を鳴らしたりケータイを鳴らしたり服が擦れる音を鳴らしただけで、せっかく良い演技をしててもその映像は使えなくなる可能性が出てくる。


そんなちょっとした音1つで最高の瞬間を逃したりもする。


ほんと、たまったもんじゃない。


もう息も止まってしまうほどだったな。


でもそこまでこだわるからこそ良い作品が作れる。


ここに関しても今後はスタッフの共通認識で持つべきで、修正していかないといけない課題だった。


最後はやっぱり僕個人としての課題。


初とはいえ、もっとできたような気もする。


キャスティングも現場確保も当日のお弁当だって他のスタッフに任せてしまった。


スケジュール管理と監督からの伝達事項を皆さんに伝えて、主題歌を用意して、やることは沢山あったけどそんなのは他のスタッフも同じことだから。


要領よく、現場ではもっとみんながスムーズに動けるようにしておかないと。


こんな感じで1作目の撮影は終わったわけなんだけど、「まずはやってみる」という勢いだけで何とかやれてしまった。


僕、撮影の4ヶ月前までは普通にアメリカで大学生してた。


何なら制作期間中も「課題やべぇ」とか言いながら大学の課題もやってた。


でもできちゃった。


できちゃうんだ。誰でも。何でも。やる気があれば。


僕は決して要領が良い方ではないし(そこんとこはカメラマンが保証してくれます笑)、天才でもないし、何なら「ドラマ作るぞ!」とか言って1番知識なかったし。


撮影前にはカメラマンに「4Kってなんですか?」とかドラマの現場仕切ってる人間としてめちゃくちゃ恥ずかしい質問もした。


でもとにかくやってみたらできちゃった。


粗くても完璧じゃなくても、できちゃった。


だからちょっと無理めなことでもやりたいことならやってみるべきで、できちゃうかもっていう希望も持つべきだと思う。


君にはきっと僕なんかより才能があるし、頭が良いし、気も遣える。


だけどそこには必ず協力してくれた人がいて、それだけは決して忘れちゃいけない。


僕が出来ちゃったのは僕がとりあえずやってみたからっていうのもあるけど、こんなのについて来てくれた監督や超優秀カメラマンやスタッフの方々や役者さんがいたからやれたんだ。


いろんな人の支えがあって初めてmamochi.film だし、初めてドラマとして成り立つ。


やってみることと、支えてくれた人への感謝は絶対忘れてはいけないなと改めて思った。


そしてそして。


まだこれで完成じゃないのがドラマ制作のヤバいとこ。


次の記事からは、


『編集』です。


これがまた楽しくて大変なんだなー笑