【はじめに】
今回は「個別指導を受ける前に身に付けるべき能力とは」というテーマで話をしていきます。これから我が子を個別指導塾に入れようか検討している親御さんや、すでにそういった塾に通われているお子さんを持つ親御さん向けの話になります。

【言語化能力の重要性】
結論から言うと、「言語化能力」です。この言語化能力とは、自分の思考、感情、経験を表現する能力のことを指します。コミュニケーション能力の一種とも言えますね。

この言語化能力がないと、正直個別指導塾に通っても一定の成果は出ないと思っています。

 

なぜそう言えるかというと、私が富裕層向けの学習塾、個別指導塾でこれまで100組以上の親子を見てきた知見や、いろんな先生や他の職員と話をしていく中で、やはり言語化能力がないと正直きついよねという話になったからです。

【言語化能力が個別指導に与える影響】
例えば、個別指導塾というのは、その生徒の課題を見つけてそれを解決していく、一人一人にあった課題を見つけて、それを解決していく流れになるんですよね。

 

その課題を見つけるためには、まず生徒がどういう風に物事を考えているかがわからないと始まらないんです。

授業であれば、「この問題が先生わかりません」と言われても、先生も1から10まで解説する必要がありますよね。

 

でも言語化能力が高い生徒というのは、「自分はこの問題に対してこういう風に考えて解き進めようとしたけれども、ここからここがわからない」というように、自分の何がわからないかを明確にわかっているんです。

 

そうすると先生も、「あなたはこういう風な知識や思考が足りないかもね」というような分析がすぐできるんですよ。

【言語化能力が低い場合の問題点】
でも「この問題がわかりません。解説してください」というような先生に投げやりな質問の仕方だと、先生も結局「何がわからなかったの?」という感じになって、それも言葉で表せなければ、しぶしぶ最初から最後まで解説しなきゃいけないんです。

 

そうすると分析のしようがないという風になって、「なんか集団塾とやってることが変わらんやん」という風になるんですよね。

あとは、例えば先生の解説を聞くときに言語化能力が低いと、ただ聞いて「ふーん」「へー」「そうなんですね」「うん」で終わっちゃうんです。そうすると傍から見ると本当にこの子わかっているのかなというのがわからないんですよね。

【言語化能力が高い場合のメリット】
でも言語化能力が高い子というのは先生の解説を聞いたときに、「あ、それってこうこうこういうことですか?」というように自分の解釈が正しいか否かをちゃんと授業中に確認できるんです。

 

そうすると先生も、「あ、そう、その考えで合ってる」とか、「いやそれはそうじゃないよ」というような形になるので、本当の意味で「わかる」、そして「できる」に消化しやすいんですよね、言語化能力が高いと。

ここができないと結局個別指導を受けたとしても正直厳しいし成績上がらないかなという風に思いますね。なので言語化能力を鍛えましょうということになります。

【言語化能力の構成要素】
言語化能力って正直いろいろに分解できるんです。例えば「語彙力」、「文法」や「論理的思考力」という形で言語化能力もいくつかに細分化できるわけです。

 

語彙力で言うと使える言葉が多かったり適切な時に適切な言葉を使えるというのは語彙力ですよね。

 

文法というのは主語・述語とか目的語とか助詞の使い方が正しいか否か。あと論理的思考というのは相手にわかるように筋道立てて物事を考えられる、もしくは話せる、そんな力ですね。

 

それらが言語化能力を構成しているわけです。あとは感情認識もそうですね。自分が今どんな感情なのか、それはなぜなのかという自己認識というのも言語化能力の一種と言えるでしょう。

【家庭で言語化能力を鍛える方法】
さて、じゃあそんな言語化能力を家で鍛えるにはどうしたらいいかということなんですけど、いろいろあります。本を読むとか読み聞かせをするとかディスカッションをするとかあるんですけれども、なかなかハードル高いと思うんですよね。

 

特にお父さんもお母さんもお仕事をされているということであれば、なかなかそんなところまで時間を割けないと思うんです。お忙しいですし。となると、もう「対話」しかないかなって思いますね。

対話といっても親御さんが一方的にバーっと話すんではなくて、子供が主に話すんですね。親は聞き役になるって感じですね。もう聞く、話を聞く。

 

「何でやろうね」「どうしてやろうね」という形で本人の考えを吐きやすいような素朴な疑問を投げかける。

【まとめ】
なので一番はスタンス。否定しないとか怒らないとか、そういった部分でひたすら本人が、子供が話すように聞き役に徹して親子で対話をする。これに限るかなというふうに私は考えております。

参考になれば嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました。