昨日、下田市は旧稲沢中学校の学校施設を改修した新庁舎開設の記念式典を開き内覧会もありました。私は下田市とは直接関係ありませんが、たいへん関心がありましたので新庁舎の見学に訪れました。他の自治体の議員が“大きなお世話”かもしれませんが、ちょっとまとめてみました。東伊豆町も参考になるでしょう。

 

いま、全国で少子化が進み、学校の統廃合がどんどん進んでいます。特に地方は深刻で、私の居る静岡県賀茂郡でも私が郡のPTA会長を務めていた時より学校数が1/3以上減りました。会長時も役員の方の母校が閉校になり、母校が無くなることへの何とも言えない思いを感じました。

 

旧稲沢中学校全景。

 

こちらに新校舎が建設されるようです。

 

校舎を反対から見ました。左側がエレベーター設置部分。

 

きれいに整地された広大な駐車スペース。公用車や職員の駐車場になるようです。

 

各自治体ではその廃校となった校舎の利活用を検討していますが、うまくはまったところもあれば東伊豆町の大川小学校のように塩漬けのまま老朽化しつつあるところもあります。企業が事業所を移転して…とか、サテライトオフィスの運用が…とかそんなうまい話はなかなか無いのですが、外部からのオファーはまったく無いわけではないので、積極的に検討してほしいと思います。

 

(2024.4.22付 静岡新聞)

 

話はそれましたが、旧校舎は鉄筋コンクリートづくりの4階建てで、教室の床の木目感はそのまま残し壁紙などはきれいに張り替えるなど、上手にリノベーション工事が行われている感じでした。エレベーターの設置は今の時点では間に合わず、5月の末になるようです。ちなみに今回の庁舎移転整備には8億5千万の事業費がかかっているそうです(静岡新聞より)。初めの話より随分コンパクトになっているのではないでしょうか。

 


玄関には稲生沢中学校の校歌が掲げられていました。そういえばこちらの校舎の備品の譲渡会があったと報道で見ました。そのことも良いことだと感じましたが、校歌は大切に引き継がれました。母校ではありませんが、なんか嬉しく温かい気持ちになりました。

 

授乳室になります。安心しておむつも換えられそうです。木目が落ち着きますね。

 

2~3階にそれぞれの課が置かれていました。

 

1階は今ある庁舎と同じように記者クラブの部屋があったり、授乳室も設けられて市民に配慮されたつくりになっていました。2階は執務フロアーとして市長室・副市町室、企画課、観光、産業のそれぞれの課が置かれていました。3階は財務や建設、総務課が置かれています。そして最も関心がある議場ですが、4階に置かれています。正副議長室や応接室もありますが、議員が食事をとったりする控室のような部屋は無いのかな?と思いました。

 

4階の議場。6月の定例会からこちらを利用するようです。

 

当局側から議員席を見渡す。こちらはパソコン室だったそうです。

昨年訪れた紀北町では図書室を議場にしていました。

 

傍聴席。大きなモニターも設置されています。

 

議会の応接室はこちら。

 

先程述べたように閉校した学校の活用は自治体の課題で、敷地や体育館含め利用価値は高いと思います。今回のようにリノベーションすることにより校舎への愛着も残るものと思いますね。東伊豆町でも小中一貫校の建設によりいずれかの校舎が空くことになりますが、その活用法については、それまで学んできた方たち、教壇に立ってきた方たちの思いを後世に残す形で再構築されれば私としては大変うれしく思います。