東日本大震災から3月11日で 13年経ちました。今も震災の爪痕が痛々しく物語る中、東北地方では復興に向けひたむきに歩みを進めています。そんな中、今年元日に起きた能登半島地震は、改めて津波の恐ろしさを実感するものでした。その前日の10日は津波避難訓練が各地で行われ、私は奈良本の北川地区の訓練に立ち会わせてもらいました。

 


北川漁港のイベント広場にある表示。「ねこさい」が開かれたりムーンロードテラスがある場所。観光客の皆さんも、万が一のために一次避難地を確認してほしいです。

 

9時のサイレントとともに各戸からそれぞれ防災センターに向け集まり、20分ほどで避難が完了。ざっと数えると60人ほどが訓練に参加していました。(役員さん、消防団の方たちを入れると70~80名ほど)高齢化率が高く杖をついて参加する方もいらっしゃいました。集落の戸数から言うと大変参加率の高い訓練だったと思います。

 

 


避難途中“黄色いハンカチ”が出ている家庭が多くありました。

 

海岸から集落の階段を上がって50メートルほど移動して一次避難地の防災施設へ。海抜14.2mにある。ここからさらに50メートルほど移動して鹿島神社があります。

 

今回のテーマとしては「黄色いハンカチ作戦」ということで、これは外から見えるところに黄色いハンカチ等を掲示し、「わが家は大丈夫」という目印とするものです。それにより避難完了を合図するします。私が1期目の時に、居山議員が何度となく一般質問でこの「黄色いハンカチ作戦」の導入を提案していたのを覚えています。

 


近年整備された防災センターに60人ほどが集まった。区長さんの挨拶のあと施設内でビデオの視聴。

 

東伊豆町の北川地区、大川地区は災害時に孤立すると報道され、県や町、消防などの調査も入りました。国道や町道が災害で封鎖されると逃げ場がなくなってしまう可能性が大いにあります。日頃からこのような訓練を重ねることはとても大切です。12月定例会で私はその点を質問し、その際の答弁では望洋公園が避難地として適しているかどうか調査したと答弁がありました。

 


この日まず一番に望洋公園に行ってみました。以前子どもたちを連れて来た記憶があります。町道湯ノ沢草崎線から100ほど入ったところ。集落からはかなりの高低差があります。


望洋公園からの眺め。朝日がまぶしい!ムーンロードならぬサンロード!

 

しかし、集落からの高低差があり公園自体もヘリコプターが着陸できません。しかし、ホバリングしながら物資を投下するということはできるという可能性があるそうです。様々な可能性を見つけながら地域の孤立を防ぐというそういう取り組みを進めていかなければならないでしょう。

 

観光シーズンですと、宿泊客をどう避難させるかも考えに入れなければなりません。能登半島地震では温泉ランキングで不動のトップにある旅館が、宿泊客400人を避難所に移し、翌日バスで何往復かして金沢まで送り届けたということです。ちなみに交通事情によりふだんより倍の時間かかったそうです。詳しくはこちらhttps://yamatogokoro.jp/report/52933/

 

災害はネガティブな事柄ですが、ポジティブに取り組む必要があると思っています。町民の皆さんには積極的に訓練に参加し、自分がどういう立場で何ができるのかということを認識してもらいたいと思います。とにかく高齢化率50%の町ですので、一人でも多くの方を背負ってあげられる体制が必要だと思います。