最近、地域交通の不便さから各自治体で様々な取り組みが行われています。東伊豆町においても 、昨年の暮れにオンデマンド型のマイクロバス「INAZUMAシャトル」が稲取地区を周遊し、おおむね好評を得ていました。特に高台にあるマンションの住民は、(マンションでもマイクロを運行させていますが)時間にとらわれずに利用でき便利だとの声です。

 


「INAZUMAシャトル」こらっしぇ前(役場前)とエンゼルマンションの乗降数多かったという

 

 

チケット裏表 一日乗り放題で600円です

 

私も一度利用させてもらいましたが、同乗の方(二地域居住の方)を駅に迎えに行き→マックスバリュで買い物→マンションと、利用していました。東海バスさんが運行を手伝ってくださっていました。こちらの取り組みは近隣の議会も視察に訪れるなど評判となりました。

 

一方、今年の2月からは「ノッカル」という乗合型の自家用有償旅客運送が実証実験を始めます。これは住民の普段使いのマイカーを活用しながら住民同士の助け合いを形にしたライドシェアという交通サービスです。近所の方がドライバーとして登録されているというのが売りです。実際に富山県の朝日町というところで先駆けて運行が行われていますし、浜松市の庄内地区でも取り組みが進んでいます。

※ライドシェア…自動車の相乗りサービス。他の利用者と座席をシェアして使用する仕組み。全面的に解禁されていないが、交通が不便な地域には特別に認められる。

 

先週、奈良本地区と片瀬白田地区において説明会が開かれ私も参加しました。奈良本地区の説明会では 15名 ほどが熱心に話を聞いていました。現在運転手の登録は4名ほどで、あとは役場の職員が担当するということです。

 

説明会では皆さん熱心に耳を傾けていました

 

この奈良本地区においてもやはりマンションが多いのと別荘のオーナーが多く定住している方も多くいます。ただ高齢になって免許証を返納した方も多くいて、その方たちがどのように生活交通を確保できるかが、町の人口を1万人でキープできるかどうかの分岐点になると思っています。

 

しかし私が不満だったのは、この別荘やマンションを網羅したマップが組めなかったことです。担当に聞いてみると、これから全域を網羅する交通網を考えていくとの回答でしたが 実際に説明会に来ていた人も マンションや別荘の方がほとんどで、その方たちの足の便の解決がこれから非常に大切になってくると思っています。

 

実際には、その地域においてやはりドライバーが出てきてくれないと需要にこたえられないということで、これは域内交通が原則の中で北川地区・大川地区の運行にも大きくかかわってきます。

 

ドライバーは75歳以下ということでその年齢の人はだいたい仕事を持っているので、時間を有効に使えるような方がどれだけいるかということが大きな課題です。それと自家用車の利用ということで、事故などの際の対応や補償の問題。これは国会でも問題になっています。

 

2024.1.16 伊豆新聞参照