昨年、総務経済常任委員会の聞き取り調査で、農業者の方たちから原材料の高騰に伴い、飼料・肥料の高騰にも懸念があるとの意見がありました。その点も考慮し、後継者問題の所管事務調査に記したわけですが、当局ではその点を考慮してか、12月議会の補正予算で「ごみ堆肥化実証実験委託料」178万5千円を計上してきました。

 


 残渣と米ぬか、それと内城菌を混ぜ合わせて堆肥化にする。

 

この実証実験は、食品残差を焼却処分せずに機械にかけて堆肥化する取り組みで、サステナブルの観点から結構いろいろな自治体で取り組みが進んでいます。その実証実験の様子を見学させてもらいました。

 

 

 これが内城菌。今から40年前、自然の力を活用した農法を研究していた
 内城本美氏により発見され、土壌改良材として全国で活用されている。

食品残差については、旅館で出た食べ残しや調理場の食材くず、魚のアラ、バイキングの残り、給食の残飯などを実験の素材とし、持ち込みます。これに内城菌という菌を混ぜ米ぬかといっしょに混ぜていきます。かなり長い時間をかけ残渣を砕いていきます。

 

 

出てきた堆肥は成分分析を行い、どのような利用法があるか、採算に見合うかなどを検証していきます。機械を運用する光熱費や一緒に含める米ぬかなどの代金などを考えると、そのままでは採算に見合いません。

 


 出来上がった堆肥。こちらの成分を分析して活用法が検討される。

 


    攪拌されたが形が残ったままの魚のあらなど。
    機械の性能によりこれらはほぼ無くなるという。

 

SDGsに絡む事業にどう自治体が支援をするのか。ごみの減量にも関係することですので、今後、議会側も関心の高い取り組みになっていきます。

 

東伊豆町議会議員  須佐まもる