7日に臨時議会がありまして、入湯税を引き上げる条例案が議題に上りました。これまで入湯税の引き上げについては、何度が議場で質問していまして、私は子どもからも入湯税を徴収することを主張してきました。

 

これは私が現場で感じていることをそのまま議場で主張しています。つまり、子どもからも入湯税を徴収して子どものために使ってあげるということです。例えばいま熱川地区では海浜プールがなくなり各集落にあったプールが一つもなくなりました。特に熱川のプールは観光客も多く高磯の湯も隣接して利用者もそれなりにいたと思います。

 

あるいは子どもの縁日や宝さがしなどのイベントなど、入湯税は目的税ですからことものために使ってあげることができます。150円満額でなくても小学生100円、幼児50円とか、常識的な徴収です。子どもが喜ぶのであれば保護者は受け入れてくれるということです。ペンションに宿泊した人の中には「子どもはいらないんですか」と言われる方もいらっしゃいます。

 

入湯税をもう少し説明しますと、地方自治体にその徴収と使い方が任された目的税で、一般的には中学生以上は150円となっています。使われ方としては鉱泉源の保護管理、消防施設、ゴミ処理施設、観光振興や観光施設の整備にも利用されています。東伊豆町の場合、令和4年が61.3万人、5年が63.8万人で最盛期の1/3程に落ち込んでいますが、それでも年間60万を超えるお客様に来てもらっています。

 

その入湯税を倍の300円にする条例案が議題に上がってきました。これは町や観光協会、各温泉郷の旅館やホテル、私どものようなペンションの代表も交えて何度も会議を重ねて出した結果に基づきます。ただ、私は上げることはやぶさかではないですが倍はいかがなものかと思いましたし、ちょっと行き過ぎではと感じました。ちなみにアップ分の150円については観光振興や施設整備のみに使われるということです。

 

会議の締めくくりのアンケートでは250円程度が適当ではないかという結果が多かったのと、施設の大きさや部屋数により勘案するという案もあったり、そもそも入湯税に頼るのではなく、宿泊税のように温泉を引湯しているかしていないかに関わらず、広く施設に求めるのがいいのではという案も話し合ったとのことでした。(宿泊税については今後の課題)

 

熱海市は宿泊税の形を取りましたし、伊東市も入湯税の引き上げを検討していますが、鉱泉源の保護管理といったところに力を入れるための引き上げとのことです。徴収した入湯税についてお客様への説明をどうするか、集めた税金の管理についても当局の答弁に煮え切らないところがあったのも気になった点です。

 


令和6.1.23 熱海市、宿泊税条例 議会提出へ(静岡新聞)

 


令和6.7.30 伊東市、入湯税300円に引き上げへ(伊豆新聞)

 

全員協議会はこの案件の会議を2回開きましたし、当局や町長の考えも聞きました。その上で私も意見を言わせてもらいました。それでも私はペンションオーナーという実際に入湯税を徴収する立場として、反対討論ののちに反対しました。以下は討論の原稿です。

 

---------------------------------------------------------------

私は今法案に対し、反対の立場で討論いたします。その理由は3点あります。

 

第1点目として、令和元年に総務経済常任委員会が調査報告した入湯税の意見に対し、当局には誠実な検討が図られていないということがあります。その意見は入湯税の引き上げ検討に際し、日帰りの入湯客に対しても課税することが適当であるというものでした。

 

2点目は、検討委員会で出された結果は+100円の250円の意見が多かった点、それを300円にした点。小規模事業者の意見を必ずしも反映されていません。

 

3点目は、得られた財源について、どのように使うかが明らかではなく、目的税の性格にそぐわないとみられる点にあります。先般、伊東市でも入湯税の引き上げを検討しているという報道がありましたが、こちらは温泉場としての施設整備をしっかりやっていくという内容でした。本来入湯税はこういった目的のもとに課税を求めるもので、財源確保のために拙速に進められるべきではないと私は考えます。また熱海市のように宿泊税という形にして、温泉を引いていない施設からも広く税を徴収する立場をとっている自治体もあります。

 

さらに、入湯客への告知や徴収した税の使われ方についても不明確な点がぬぐい切れず、私は今回の入湯税の引き上げ条例案については反対しますびっくりマーク

 

令和6.8.8 伊豆新聞より