・休符の読み方や役割を考えてみよう
こんにちわ。
横山慎奈美です。
皆さんは休符の読み方(リズム唱の時)で「4分休符」を声に出してなんと言いますか?
「ウン」ですか?
私が子供の頃は、学校でも音楽教室でも4分休符は「ウン」でした。
今でも学校の教科書に「ウン」で記載してあるものが多いと思います。
このことについて何も違和感なくしばらくきましたが、音楽を専門的に勉強するようになってからは、様々な呼称を聞くようになりました。
4分休符は、「スン」となっています。私がこれまでに学んだリトミックでは、「スン」でステップ(足でリズムを踏む)します。
休符のステップの仕方は、片足を爪先立ててその場で立ち止まり「スン」とします。
そこで、「ウン」と「スン」の実験をしてみました。「ウン」と言いながら片足の爪先を立ててみると、休符という意識よりも、地面に爪先が埋もれる感覚を感じました。
エネルギーが、ダウン(下へ)してしまいます。
それでは、「スン」はどうでしょう。地面に爪先をつけて「ウン」と同じ動きをしましたが、休符の時間分、休んだ後のエネルギーは、次の拍へ身体が前進できます。
4分休符で曲が終わっても、曲の余韻を残すには、地に埋もれては音楽が変わってしまいます。
つまりは、私は「スン」を推奨します。
8分休符においても「ティ」や「チ」で呼称してみると軽やかなリズム唱になります。
リズム唱には、音符も存在することが多いと思うので、曲のイメージによって「スン」や「ティ」の言い方ではなく、それぞれ皆さんが作った言葉を当てはめた言い方も適用していくと良いと思います。例えば、
リズムに言葉をつけたりイメージの文字で(今回はパピプペポ)リズム唱しながらクラップしてみると、楽しいですし、身体の中にビート(拍感)を感じるはずです。言葉を当てはめると、無理やりのような時もありますが、それはそれでいいのです。
8分休符のところは、息を飲み込むように「スッ」と感じてみてください。私は顔の表情も「ハッ」とした感じにしてみましたよ。
だって、「!きょうは、しーめきりっ!」大変!という言葉にしたから。
休符ごとに顔の表情を変えると、次からのフレーズの意識づけになります。
次に休符の役割ってどんなことがあるでしょう。
音符と休符があって音楽が出来上がります。(アーティキュレーションもあり)
休符は、
・息つぎの役
・次をハッと印象付けるための間の役
・場面チェンジの役
・余韻の役
とも捉えられます。弾くことを重視するあまり、休符のことを無視したり、ただの休けいだと考える方も少なくありません。各々の休符に注目してみると、楽しいRest(やすんでいられなくなるかもしれませんね)
が出来上がります。
音のない時間や、「間」が曲の表情を変えますので大切にしましょう。
ちなみに、バッハの曲の中で、休符を『死』『罪』と考えるものも…
本当に休符は、奥の深いものなのです。
また、最初から最後まで休符の曲もあります。静かな休符の間にも、お客様の咳払いや何かの音を音楽と考える、ようです。
休符があって、音楽にエネルギーが宿ります。
モーツァルトが言ったように「音楽の最高の効果は、無音の状態にある」休符の効果を最大限に発揮して、演奏してみましょうね。
それでは、あなたに素敵な音楽との出逢いがありますように。