気がつけば1ヶ月ほどブログを書いてませんでした…。まぁ、以前からここを読んでくださっている方にはご想像がつくかと思いますが、「何かあったから書かなかった」のではなく「何もなかったから書かなかった」というだけで(笑)

 

テスト期間でもないので特に忙しいということもなく、強いて言うならコロナ関連の件に憂慮するくらいで、総じていつもどおり授業やって、いつもどおり授業後に一人で刀振ってる平和な日々です。

 

で、今日何となくブログ書こうかなと思ったのは、うちの教室の「遅刻」について、ふと思うことがありまして。

 

先日、15分ほど遅刻してきた子がいたのですが、来たときに親御さん共々非常に申し訳なさそうにしてまして。遅刻した理由はちょっと面白かったのですが、ここではそれは割愛して「うちは全然遅刻OKですから」ということについて話そうかなと思います。

 

うちの会員の方たちは結構広範囲から来てくださってて、なかには車で片道30分以上という方も結構います。たとえ近くても、親御さんが共働きだったり、他の兄弟の送迎などもあったりすれば、ちょっと道路が混んだだけで遅刻はあり得ます。だから、うちでは何分遅刻しようと別に構いません、という方針です。

 

というか、そもそもの前提として「好き好んで遅刻してくる子はいない」と思ってます。学校や会社であれば「行きたくない…」という気持ちを振り切れずに遅刻してしまうことはあるかと思いますが、それは学校や会社が一種の義務・強制だからです。

 

対して、うちは義務でも強制でもない、ただの習い事です。やりたい人がやればいいのであって、簡単な話、好き好んで遅刻するほどやりたくないのであれば辞めればいいのですから。もちろんこちらとしてはそれを残念には思いますが、その子がやりたくないことを嫌々やり続けることの方がもっと残念に思います。

 

人間、やりたいようにやればいい。生きたいように生きればいい。(ただし自分でその責任をとる、他人に迷惑をかけない、という前提のもとでですが)

 

子どもたちにもたまに言うのですが、嫌々うちに来たり、せっかく来たのにいい加減に練習する(=来た意味がない)くらいなら、家で寝てる方が体力は回復するし、ゲームしてた方が気晴らしにはなるし、友達と遊んでた方が運動や人間的勉強になります。だから、せっかく来たのであれば「自分のために」やりなさい、と。

 

もし嫌々来ているのであれば、それはお金も時間も自分自身も勿体ないことだから、もっと自分が楽しいと思えることをしなさい。と付け加えることもあるのですが、これは突き放すための物言いではありません。本当に私はそう思うのです。なにせ私自身がそうしてきたので。自分が楽しいと思うもの、自分がやりたいと思うことに、自分がやるべきだと考えたことに、できる限り自分を集中投資してきたので。

 

そして、私はその結果としての今までの人生に対して未練や後悔はありません。もちろん、常に「満足」いく結果ばかりを得てきたわけではありません。社会的な損得でいえば、損の方が多い人生だったかもしれません。でも、私自身はそれを自分自身に対しての損(マイナス)とは思ってませんし、むしろ自分で選んで行ってきたそれらの結果に対し「納得」しています。

 

満足より納得のいく人生を、満足なんて死ぬときにできればいい

 

と思っています。「満足」とはすぐ不満足に変わる一時的なものに過ぎません。満腹が時間とともに空腹になるように。また、満足は結果論に過ぎません。高校球児で満足できるのは甲子園で優勝したメンバーしかいないように。

 

でも「納得」は自分の中に何かが欠けていようがいまいが、外からの/外への損得・得失に関係なく自分自身の意志・判断・行動に対して決まります。「外から見てどうか」は関係ありません。自分の中、自分自身だけの問題です。損得という量ではなく、その質・スジ・純度といったもので決まります。

 

だから結果という時間軸の一点についてではなく、それまでの過程すべてについての総合的な応/否になります。自分がそれまで野球を楽しんで打ち込み、逃げることなく全力を出して勝負して負けたのであれば、そしてその相手が自分に勝つにふさわしいと思えるような相手であれば、たとえ地方予選一回戦で負けたとしても「納得」は可能なのです。

 

とまぁ、随分話が逸れてしまいましたが(いつものことですが・苦笑)、幸い、うちは強制力の何もない民間の習い事に過ぎません(どころか私個人の寺子屋レベルですし・笑)。だからこそ子どもたちには「好き」で、「納得」して来てほしいし、そうあるべきだと思っています。

 

だから「好き好んで遅刻する子はいない」=「やむを得ない遅刻」=「全然OK」なのです。

 

ちなみにうちの歴代最大遅刻は「授業終了10分前」です(笑)。これも何名かいて、運動会が終わってからすぐ来たとか、修学旅行から帰ってきてすぐ来たとか、道路がメチャクチャ混んでいたとかなのですが、むしろそれほどの状況であっても来てくれた、来たいと思ってくれた、ということが嬉しいです。それを「遅刻したから」という杓子定規な理由で怒るなんて、どうしてできましょうか。

 

もちろん遅刻しないに超したことはありません。その分練習時間が減ってしまい勿体ないですから。ただ、私としては「遅刻=悪い」と考えるより、「遅刻してでも来てくれた」と思う方が強いわけです。だから「全然OK」なのです。