さて、前回の「お家でできる柔軟体操」からかなり間が空いてしまいましたが、今日こそはその続きです(笑)
間が空いた分、一気にラストまで行っちゃいます。
まずは肩の準備運動です。
下の写真のように、片方の手を反対側に伸ばし、もう片方の手と交差(肘と肘を合わせる)させ、
曲げている方の手で後ろに引っ張ります。これを左右とも行います。
このときに、伸ばしている方の手が下がりやすいので、肩と同じ高さになるよう注意しましょう。
伸ばした方の肩をアゴにつけるように言うと、正しい姿勢がとりやすいです。
また、下の写真のように、お腹(腰)を回さないようにも注意してください。
これだと肩を「伸ばす」ではなく「曲げる」だけになってしまうことが多いので。
次も同じく肩のストレッチです。
下の写真のように、片方の手を頭の後ろに回し、反対の手で肘を持って引き寄せます。
引っ張った肘が顔の中心線より反対側まで行くのが理想ですが、
個人差がありますので無理はしないでください。これも左右とも行います。
ちなみに、当教室の幼児クラスでは上記2つの肩のストレッチはやってません。
代わりに、手を前後に大きく回す動作を行っています。
理由としては、まだ年齢的に「部分を」「意味を考えて」「意識的に」行うのは難しく、
むしろ「全体を」「大きく」「無意識的に」動かす方が大事だと考えているからです。
次は写真はありませんが、首回しです。
普通に「ゆっくり大きく」首を回します。右回しと左回し、それぞれ3周くらいでいいでしょう。
誰にでもできる簡単な動作のように思えますが、
3~5歳くらいの子だと首でなく体全体を回してしまうことが多いです。
理由としては、そのくらいの年齢まではそもそも「準備体操を行う」という経験がなく、
そのため「首を回す」という動作も経験がないということが挙げられます。
ですが、数回見本を見せながら経験すれば自然と身につくので、最初できなくても心配はいりません。
さて、当教室で行っている柔軟+準備運動の最後が手首足首です。
ただ手首足首のストレッチを行うだけなら、それぞれをブラブラさせたりゆっくり曲げるだけでもいいのですが、
当教室では下の写真のように片足を上げた状態で手首足首を振らせます。
ポイントとしては、ヒザを腰の高さまで上げ、なるべくフラつかないようにすること。
こうさせる理由は、まずヒザの上げ下げの操作というのがどんなスポーツでも重要だということ。
そして静止することで、ヒザを引き上げる太ももの筋肉の使い方&発達のトレーニングになること。
更に、フラつかないよう意識することでバランス感覚のトレーニングにもなること。
(フラつかないためには、足首と股関節による体重移動の調整+体幹の占めが必要になる)
これらを同時に、かつ無意識にトレーニングできるよう、当教室ではこのやり方でやっています。
さて、これで当教室で行っている授業前の柔軟+準備体操=「お家でできる柔軟体操シリーズ」も
ようやく全部ご紹介することができました。
ちなみに、この体操の順番は
【柔軟体操】徐々に足を開く 足閉じ(長座前屈)→半開き(足の裏をつけて)→全開き(横開脚・前後開脚)
↓
【準備体操】下から上へ 足首(正座ヒザ上げ)→アキレス腱→腰・股関節・背中(お相撲さん)→
→肩→首→手首足首(末梢)
というように、実は意味がわかれば覚えやすいよう規則的に定めていたりします(笑)
また、ストレッチの仕方というのは同じ個所に対するものでも違った姿勢(やり方)がいくつもありますが、
それぞれの紹介時に書いたように、当教室では当教室が重視する発達・成長に関する段階や方針に
沿った、なるべく多くの+αの練習になるようなものを採用しています。
なので、重視するポイントが異なればやり方もまた違ってくるので、
うちのやり方だけが正しいというわけでも、違うやり方は間違っているというわけでもありません。
しかし、どんなやり方でも共通して言えることは、「柔軟の大切さ」と「継続は力なり」ということです。
体は成長とともに段々固くなっていきます。
でも、柔軟体操は継続的に行えば行うほど、いくつになっても効果が必ず出ます。
ここで紹介したものは全部やっても5~10分程度でできることなので、ぜひお風呂上りなどに
お家で親御さんとお子様とでご一緒に、または親御さんがコーチ役となってやってみてください。
お互いに体を動かし、触ることで、親子の間で言葉のやり取りとはまた違った
コミュニケーションがとれることでしょう。